◇◆ ▲▽
◆◇ ▽▲
=======---- 労働法で 生き残る!! ----=======
< みなさん。これからは本当に労働法が大事になりますよ! >
《 Vol.35 》
隔週 月曜日配信予定
~ 11月 27日 号 ~
───────────────────────────────────
【 目次 】
● 事業主からみた
兼業禁止
● 編集後記
*********************************************************************
★ 事業主からみた
兼業禁止
過去最長の好景気が継続。なんていわれていますが、それを実感
できている方は事業主、
労働者双方からみても、むしろ稀少なん
じゃないのかなぁ?
そう思いません?
ワーキング・プアなる言葉も多く見聞しますしね。
このワーキング・プア。ようするに、働いても働いても給与が低い。
バイト、パート、バイト、パート。いくつも掛け持ち、それこそ
早朝から深夜まで働きづめなのに、低
賃金がゆえに
賃金総計が少ない。
こんな環境下の人々を指します。
で、この複数の職場を掛け持つ、という働き方を事業主側から見聞
してみるのが今回のテーマです。
兼業禁止。会社としてルール化されているところは多いでしょう。
一時期、
成果主義の導入や、残業抑制といった事情から毎月の
賃金
が低下した影響もあってか「兼業解禁」みたいな動きがあったと聞
いたのですが、ある調査結果によると、
兼業禁止を謳っている企業
はむしろ拡大しているようですね。
(”
兼業禁止”前回調査時およそ4割弱が、今回の調査では5割超)
皆さんの会社ではどうでしょうか? やはり「
兼業禁止」という
ところが多いのかな?
では、
兼業禁止にしているとして、それをどういった形で
従業員に周
知されています?
一般的には「
就業規則」に規定している、でしょうか。
あるいは、社会人の常識として
兼業禁止は当たり前。暗黙の了解
だよ。こんな考え方の事業所もあるでしょう。
ともあれ、会社のルールとしておくのならやはり
就業規則に定めて
おく。これが一番
従業員にもわかりやすい方法だと思います。
もっとも、
就業規則を作成はしてるけど周知していない、なんてこ
はいわないで下さいね。
周知していない
就業規則の効力を否定した判例もあるんですから。
それはさておき、
『
就業規則に規定してあるから、兼業は禁止に決まってる。ウチは
さらにこれに違反した場合は
懲戒処分に処することも規定している。
解雇もありうる、んですよ。こうしておけば、そもそも兼業なんて
しようと思わないだろうし、もしルールを破ってもこっちとしては
解雇できますからね。充分な効果があると思っていますよ』
自信満々な、こんな声もあるでしょうか。
しかし、ちょっと待ってください。確かに
就業規則はその性質として
企業のルールを企業自身が定めることが出来ます。
従業員の反対意見が
あっても同意までは求められていませんからね。
けれども、ある意味自由だからこそ、その規定がそのまま企業の思惑
通りにならないこともある、のもこれまた事実です。
だって、そうじゃなきゃ
従業員側にいくら不利益を課しても認められ
ちゃいますからね。(もちろん、法令の範囲内ではありますが)
ですから、
就業規則に規定しているから
兼業禁止問題は安泰、とは
決して言い切れないんですよね。
ホンマかいな。こんな風に思われたかもしれません。なので、ひとつ
裁判例を簡潔に紹介しておきます。
─────────
健康保険組合連合会事件 ─────────
~ 大阪地裁判決 ~
まず、今回の事件においては次のような
就業規則が存在していました。
・職員は、在籍のまま当病院以外の機関あるいは組織において就業・
就職してはならない。ただし、病院の命により病院の業務として他の職
に従事するときはこの限りではない。
・ただし書き以外の事由により
就業時間外において他の業務に従事する
場合は病院にその旨を届け出なければならない。
=================================
判決は。
簡潔に書きますと
「
兼業禁止規定の制定は最近のことである」
「従来から医師はアルバイトを行っていた」
「病院側もまた、それを認識していた」
「
就業規則変更後、医師からの届出は1件もない」
「しかし、変更後も医師らのアルバイトは継続して行われていた」
よって、病院はアルバイトの届出に関し、厳しく対処していたとはい
えない。
「兼業規定の内容」
「病院が医師のアルバイトを黙認していた」
「アルバイトによって、病院に不都合が生じているわけではない」
ここから
「原告の医師は管理職の地位にありながら、規定された届出を無視して
いた態度は
就業規則に反するといえるが、これをもって、病院の経営上
やむを得ない事由がある場合にはあたらない」
としました。
────────────────────────────
兼業等に関する
就業規則については限定解釈される傾向にある。
裁判例からはこんな判断が定着しているようにみえます。
もう少し長引きそうなので、この続きは次回で。
*********************************************************************
当メルマガは作成時の法令等に準拠しております。また、内容に関しま
しては個人的見解を含んでおります。
あくまでも一般論ですから、個々の事例につきましては、行政及び専門家
に詳細をお話の上、相談してください。
当メルマガによって、何らかの損害を被られましても、当方は一切の責任
を負いかねますので、ご了承ください。
----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは『まぐまぐ!』
http://www.mag2.com/ を利用して
発行しています。
配信中止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000143453.htm
発行者Webサイト:
http://www.syarousi-tanaka.com/magazine.html
**********************************************************************
**********************************************************************
★ 編集後記
体調はまだ戻っていません。 (T_T)
ほんと、自分で自分が嫌になるって感じ・・・
いったいいつまで待てば傷口が完璧に塞がるんかなぁ。
手術前から読み始めた司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』。
全8巻あるんですが、ようやく7巻目の半分くらいです。
えらい遅いなぁ。こう思われるかもしれませんが、従来飽き性
なもので、続けて読むってことはせず、一冊読めば違うものを
数冊読んでからまた次の巻へ。
こんな具合なので、遅々として読む作業が捗ってないんですよね。
でも、ふと考えたんですが、これを全巻読破するまで完治せんの
じゃないか? もしかすると、そういう目に見えないルールが存在
してるんと違うのか?
とすれば、いまだ完治していないのも納得・・・でけへんけど、
せなしょうがないことなのかも・・・
などとアホなことを考えてます。
ここまで来ると、思考も小さな救いというか理由を探し出し
たいんやろなぁ。
ふむ。ここは急いで読破しなければ。そうすりゃきっと。
この報告は、また後ほど。
───────────────────────────────────
たなか
社会保険労務士事務所
URL:
http://www.syarousi-tanaka.com/
eーMail:
info@syarousi-tanaka.com
社会保険労務士/キャリア・コンサルタント
田中 雅也
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○● ■□
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● 事業主からみた兼業禁止
● 編集後記
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★ 事業主からみた兼業禁止
過去最長の好景気が継続。なんていわれていますが、それを実感
できている方は事業主、労働者双方からみても、むしろ稀少なん
じゃないのかなぁ?
そう思いません?
ワーキング・プアなる言葉も多く見聞しますしね。
このワーキング・プア。ようするに、働いても働いても給与が低い。
バイト、パート、バイト、パート。いくつも掛け持ち、それこそ
早朝から深夜まで働きづめなのに、低賃金がゆえに賃金総計が少ない。
こんな環境下の人々を指します。
で、この複数の職場を掛け持つ、という働き方を事業主側から見聞
してみるのが今回のテーマです。
兼業禁止。会社としてルール化されているところは多いでしょう。
一時期、成果主義の導入や、残業抑制といった事情から毎月の賃金
が低下した影響もあってか「兼業解禁」みたいな動きがあったと聞
いたのですが、ある調査結果によると、兼業禁止を謳っている企業
はむしろ拡大しているようですね。
(”兼業禁止”前回調査時およそ4割弱が、今回の調査では5割超)
皆さんの会社ではどうでしょうか? やはり「兼業禁止」という
ところが多いのかな?
では、兼業禁止にしているとして、それをどういった形で従業員に周
知されています?
一般的には「就業規則」に規定している、でしょうか。
あるいは、社会人の常識として兼業禁止は当たり前。暗黙の了解
だよ。こんな考え方の事業所もあるでしょう。
ともあれ、会社のルールとしておくのならやはり就業規則に定めて
おく。これが一番従業員にもわかりやすい方法だと思います。
もっとも、就業規則を作成はしてるけど周知していない、なんてこ
はいわないで下さいね。
周知していない就業規則の効力を否定した判例もあるんですから。
それはさておき、
『就業規則に規定してあるから、兼業は禁止に決まってる。ウチは
さらにこれに違反した場合は懲戒処分に処することも規定している。
解雇もありうる、んですよ。こうしておけば、そもそも兼業なんて
しようと思わないだろうし、もしルールを破ってもこっちとしては
解雇できますからね。充分な効果があると思っていますよ』
自信満々な、こんな声もあるでしょうか。
しかし、ちょっと待ってください。確かに就業規則はその性質として
企業のルールを企業自身が定めることが出来ます。従業員の反対意見が
あっても同意までは求められていませんからね。
けれども、ある意味自由だからこそ、その規定がそのまま企業の思惑
通りにならないこともある、のもこれまた事実です。
だって、そうじゃなきゃ従業員側にいくら不利益を課しても認められ
ちゃいますからね。(もちろん、法令の範囲内ではありますが)
ですから、就業規則に規定しているから兼業禁止問題は安泰、とは
決して言い切れないんですよね。
ホンマかいな。こんな風に思われたかもしれません。なので、ひとつ
裁判例を簡潔に紹介しておきます。
───────── 健康保険組合連合会事件 ─────────
~ 大阪地裁判決 ~
まず、今回の事件においては次のような就業規則が存在していました。
・職員は、在籍のまま当病院以外の機関あるいは組織において就業・
就職してはならない。ただし、病院の命により病院の業務として他の職
に従事するときはこの限りではない。
・ただし書き以外の事由により就業時間外において他の業務に従事する
場合は病院にその旨を届け出なければならない。
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判決は。
簡潔に書きますと
「兼業禁止規定の制定は最近のことである」
「従来から医師はアルバイトを行っていた」
「病院側もまた、それを認識していた」
「就業規則変更後、医師からの届出は1件もない」
「しかし、変更後も医師らのアルバイトは継続して行われていた」
よって、病院はアルバイトの届出に関し、厳しく対処していたとはい
えない。
「兼業規定の内容」
「病院が医師のアルバイトを黙認していた」
「アルバイトによって、病院に不都合が生じているわけではない」
ここから
「原告の医師は管理職の地位にありながら、規定された届出を無視して
いた態度は就業規則に反するといえるが、これをもって、病院の経営上
やむを得ない事由がある場合にはあたらない」
としました。
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兼業等に関する就業規則については限定解釈される傾向にある。
裁判例からはこんな判断が定着しているようにみえます。
もう少し長引きそうなので、この続きは次回で。
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当メルマガは作成時の法令等に準拠しております。また、内容に関しま
しては個人的見解を含んでおります。
あくまでも一般論ですから、個々の事例につきましては、行政及び専門家
に詳細をお話の上、相談してください。
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を負いかねますので、ご了承ください。
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発行しています。
配信中止はこちら
http://www.mag2.com/m/0000143453.htm
発行者Webサイト:
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★ 編集後記
体調はまだ戻っていません。 (T_T)
ほんと、自分で自分が嫌になるって感じ・・・
いったいいつまで待てば傷口が完璧に塞がるんかなぁ。
手術前から読み始めた司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』。
全8巻あるんですが、ようやく7巻目の半分くらいです。
えらい遅いなぁ。こう思われるかもしれませんが、従来飽き性
なもので、続けて読むってことはせず、一冊読めば違うものを
数冊読んでからまた次の巻へ。
こんな具合なので、遅々として読む作業が捗ってないんですよね。
でも、ふと考えたんですが、これを全巻読破するまで完治せんの
じゃないか? もしかすると、そういう目に見えないルールが存在
してるんと違うのか?
とすれば、いまだ完治していないのも納得・・・でけへんけど、
せなしょうがないことなのかも・・・
などとアホなことを考えてます。
ここまで来ると、思考も小さな救いというか理由を探し出し
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ふむ。ここは急いで読破しなければ。そうすりゃきっと。
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たなか社会保険労務士事務所
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社会保険労務士/キャリア・コンサルタント
田中 雅也
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