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シリーズ「よい社風の確立で仕事のできる人の集団を作る!」
<第424回>[(第1話)「社員と一緒によい社風を作る!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の
必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風
の確立で仕事のできる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析
した良質の記事を紹介していきます。きっとお役に立てると思います。中小
企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただき
たいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】よい社風とは!
【3】クロネコの社風が地に落ちたわけ!
【4】社員と一緒によい社風を作る!
【5】編集後記
===========================
伝統のある学校には「校風」と言うものがある。「校風」とはその学校が特
色とする「気風」だ。広辞苑によれば「気風」とは「気立て」、「気性」、
「気質」とある。さらに「ある集団や地域内の人々が共通に持っている気質」
と出てくる。
学校にはたくさんの生徒・学生および教師陣がいて集団を形成している。そ
の「集団が共通に持つ気質」と言うわけだ。
奈良県に奈良県立王寺工業高校がある。「日本一、礼儀正しい学校」として
有名だ。偏差値は普通だがこの学校に入ると生徒たちはみんな元気に挨拶が
できるようになると言う。就職内定率は常時100%をキープしているそうだ。
挨拶だけで就職内定率がよいわけではない。在学中に平均5つ前後の有効な資
格を取得することも高就職率につながっているのだ。
学校に「校風」があるように会社には「社風」がある。そこで今回は中小企
業を念頭に「社員と一緒によい社風を作る」と言うテーマで迫ってみること
にする。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
大組織病と言う病気があります。企業が成長し、安定期に入ると掛かりやす
くなる。組織がたるみきってしまう厄介な病気なのです。
大野耐一
***********************************************************************
【2】よい社風とは!
昔の人はうまいことを言ったものだと思っている。「日立は野武士、松下
(現パナソニック)は商人(あきんど)、三菱はお殿様」と。これが見事に
「社風」を言い当てているのではないかと思う。
日立製作所本体の社員は今も「野武士的気風」の社員がいるかもしれないが、
本体以外の日立グループ企業の社員は果たしてどうか。時代の変遷とともに
「社風」も変化していくものだと思う。
私事で恐縮だが、私は若いとき日立製作所の子会社の工場で働いていた。管
理職の多くは日立製作所から天下ってくる人が多かった。その結果子会社と
言えども「日立的社風」が注入されていたように思う。
例えば会議は大荒れでけんか腰だ。けんか腰で議論していた社員同士が額を
つき合わせて昼食を食べる。しかも談笑しながらだ。午後に延長された会議
では午前中同様けんか腰だ。
議長が「今回はこれでいく。みんな協力してく
れ」と鶴の一声。すると反対意見だった人も心をひとつにして協力するから
不思議だ。
「社風」は、「いい社風」ばかりではない。JR西日本の福知山線の忌まわ
しい脱線事故はミスした人にお仕置きにも似た「日勤教育」と言うしきたり
があって、これが事故の遠因だったと言われている。JR北海道の相次ぐ事
故や線路幅のデータの改ざん・隠蔽も国鉄自体からの「悪しき社風」が遠因
だと思う。
業績のいい企業には「よい社風」があり、業績の悪い会社には「悪しき社風」
がある。「社風」は、企業のもつ「カルチャー」なのである。
【3】クロネコの社風が地に落ちたわけ!
「クロネコでさえ大組織病に侵されるのです!」と言うタイトルでブログに
記事を投稿した。昨年世間を騒がせたクール宅急便のずさんな温度管理をテ
ーマにした記事だ。そしたらその日のうちに次のようなコメントが送られて
きた。
「ブログランキングから訪問しました。はじめまして。タンタンと申します。
記事拝見しました。私はヤマトで働いていましたが、このような行為は日常
的に行われていました。なぜいまさら?と言う感想を持ちました。大事な荷
物なら佐川がお勧めです」と。
故小倉昌夫氏が主として企業の荷物を運ぶ運送業だったものを業態変更して
宅急便事業を立ち上げ、次々新サービスを投入して業容を拡大してきた。労
働組合と会社は厚い信頼関係で結ばれ、他に類を見ない優良企業として成長
してきた。
ところが業容拡大で中途
採用の社員が増え、教育訓練が追いつかなくなった。
管理職の質が低下し、同時並行で社員の質も低下してきた。クロネコで働い
ていた社員が「ずさんな温度管理は日常的に行われていた」とコメントを送
ってくれたことが何よりの証拠だ。
どんな優良企業も安定期に入ると掛かりやすいのが「大組織病」であり、
「よい社風」が「悪しき社風」に変わってしまうのである。その点、サント
リーと言う会社は、大企業病に掛かりにくい。そのことはいずれ採り挙げた
いと思っている。
【4】社員と一緒によい社風を作る!
社員とともに「よい社風」を作った例として「星野リゾート」が挙げられる
と思う。旅館業などのサービス業は何しろ人の出入りが激しいことで知られ
ている。多くの旅館・ホテルの経営者は「致し方ないこと」と諦めているよ
うにさえ思える。
星野リゾートも30%は辞めていく。年中募集を掛け、面接を繰り返して補
充しなければならない。教育訓練も大変だし、せっかく教育訓練しても辞め
られるからもったいない。
このような問題に頭を抱えている経営者は多いだろう。しかし経営者の口か
ら出てくるのは辞めていった人たちに「非」があるかのようなセリフだ。そ
う思っている限り「ザルで水をすくう」ようないたちごっこから足は洗えな
い。
星野リゾートは「経営への参画作戦」を採った。経営会議に参加してもらい、
いろいろ意見を出してもらう。くだらないと思った意見でも「それはいい提
案だ。ありがとう。さすがだね」などと褒める。そして些細な提案でも提案
者本人に中心になってもらい実行に移す。実行に移すと今まで違った結果が
現れる。
「お客様から感謝された」、「好評だった」などは特に心ときめくニュース
だ。「3人寄れば文殊の知恵」と言う。会議に呼ばれるだけでもモチベーシ
ョンが上がる。
星野リゾートでは30%もあった離職率が3分の1以下になったそうだ。ま
だ高い。でもこれは驚異的なことだ。「社風」は社員の経営への参画で変え
られると覚えておくとよい。
【5】編集後記
教育訓練は一度や二度やればそれで済むものではない。絶えず繰り返し教育
訓練することが大事だ。経営陣や管理職の意識やレベルが低下すれば必ず社
員のレベルも下がる。
参加型の経営は、よい社風を作るのに有効だ。一方的なトップダウンではた
だそれに従うだけだ。やらされ意識が強くなり、言われたことさえも満足に
できなくなってしまう。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
次回に続く。
***********************************************************************
発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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<第424回>[(第1話)「社員と一緒によい社風を作る!」]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の
必要性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風
の確立で仕事のできる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析
した良質の記事を紹介していきます。きっとお役に立てると思います。中小
企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいただき
たいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】よい社風とは!
【3】クロネコの社風が地に落ちたわけ!
【4】社員と一緒によい社風を作る!
【5】編集後記
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伝統のある学校には「校風」と言うものがある。「校風」とはその学校が特
色とする「気風」だ。広辞苑によれば「気風」とは「気立て」、「気性」、
「気質」とある。さらに「ある集団や地域内の人々が共通に持っている気質」
と出てくる。
学校にはたくさんの生徒・学生および教師陣がいて集団を形成している。そ
の「集団が共通に持つ気質」と言うわけだ。
奈良県に奈良県立王寺工業高校がある。「日本一、礼儀正しい学校」として
有名だ。偏差値は普通だがこの学校に入ると生徒たちはみんな元気に挨拶が
できるようになると言う。就職内定率は常時100%をキープしているそうだ。
挨拶だけで就職内定率がよいわけではない。在学中に平均5つ前後の有効な資
格を取得することも高就職率につながっているのだ。
学校に「校風」があるように会社には「社風」がある。そこで今回は中小企
業を念頭に「社員と一緒によい社風を作る」と言うテーマで迫ってみること
にする。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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大組織病と言う病気があります。企業が成長し、安定期に入ると掛かりやす
くなる。組織がたるみきってしまう厄介な病気なのです。
大野耐一
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【2】よい社風とは!
昔の人はうまいことを言ったものだと思っている。「日立は野武士、松下
(現パナソニック)は商人(あきんど)、三菱はお殿様」と。これが見事に
「社風」を言い当てているのではないかと思う。
日立製作所本体の社員は今も「野武士的気風」の社員がいるかもしれないが、
本体以外の日立グループ企業の社員は果たしてどうか。時代の変遷とともに
「社風」も変化していくものだと思う。
私事で恐縮だが、私は若いとき日立製作所の子会社の工場で働いていた。管
理職の多くは日立製作所から天下ってくる人が多かった。その結果子会社と
言えども「日立的社風」が注入されていたように思う。
例えば会議は大荒れでけんか腰だ。けんか腰で議論していた社員同士が額を
つき合わせて昼食を食べる。しかも談笑しながらだ。午後に延長された会議
では午前中同様けんか腰だ。議長が「今回はこれでいく。みんな協力してく
れ」と鶴の一声。すると反対意見だった人も心をひとつにして協力するから
不思議だ。
「社風」は、「いい社風」ばかりではない。JR西日本の福知山線の忌まわ
しい脱線事故はミスした人にお仕置きにも似た「日勤教育」と言うしきたり
があって、これが事故の遠因だったと言われている。JR北海道の相次ぐ事
故や線路幅のデータの改ざん・隠蔽も国鉄自体からの「悪しき社風」が遠因
だと思う。
業績のいい企業には「よい社風」があり、業績の悪い会社には「悪しき社風」
がある。「社風」は、企業のもつ「カルチャー」なのである。
【3】クロネコの社風が地に落ちたわけ!
「クロネコでさえ大組織病に侵されるのです!」と言うタイトルでブログに
記事を投稿した。昨年世間を騒がせたクール宅急便のずさんな温度管理をテ
ーマにした記事だ。そしたらその日のうちに次のようなコメントが送られて
きた。
「ブログランキングから訪問しました。はじめまして。タンタンと申します。
記事拝見しました。私はヤマトで働いていましたが、このような行為は日常
的に行われていました。なぜいまさら?と言う感想を持ちました。大事な荷
物なら佐川がお勧めです」と。
故小倉昌夫氏が主として企業の荷物を運ぶ運送業だったものを業態変更して
宅急便事業を立ち上げ、次々新サービスを投入して業容を拡大してきた。労
働組合と会社は厚い信頼関係で結ばれ、他に類を見ない優良企業として成長
してきた。
ところが業容拡大で中途採用の社員が増え、教育訓練が追いつかなくなった。
管理職の質が低下し、同時並行で社員の質も低下してきた。クロネコで働い
ていた社員が「ずさんな温度管理は日常的に行われていた」とコメントを送
ってくれたことが何よりの証拠だ。
どんな優良企業も安定期に入ると掛かりやすいのが「大組織病」であり、
「よい社風」が「悪しき社風」に変わってしまうのである。その点、サント
リーと言う会社は、大企業病に掛かりにくい。そのことはいずれ採り挙げた
いと思っている。
【4】社員と一緒によい社風を作る!
社員とともに「よい社風」を作った例として「星野リゾート」が挙げられる
と思う。旅館業などのサービス業は何しろ人の出入りが激しいことで知られ
ている。多くの旅館・ホテルの経営者は「致し方ないこと」と諦めているよ
うにさえ思える。
星野リゾートも30%は辞めていく。年中募集を掛け、面接を繰り返して補
充しなければならない。教育訓練も大変だし、せっかく教育訓練しても辞め
られるからもったいない。
このような問題に頭を抱えている経営者は多いだろう。しかし経営者の口か
ら出てくるのは辞めていった人たちに「非」があるかのようなセリフだ。そ
う思っている限り「ザルで水をすくう」ようないたちごっこから足は洗えな
い。
星野リゾートは「経営への参画作戦」を採った。経営会議に参加してもらい、
いろいろ意見を出してもらう。くだらないと思った意見でも「それはいい提
案だ。ありがとう。さすがだね」などと褒める。そして些細な提案でも提案
者本人に中心になってもらい実行に移す。実行に移すと今まで違った結果が
現れる。
「お客様から感謝された」、「好評だった」などは特に心ときめくニュース
だ。「3人寄れば文殊の知恵」と言う。会議に呼ばれるだけでもモチベーシ
ョンが上がる。
星野リゾートでは30%もあった離職率が3分の1以下になったそうだ。ま
だ高い。でもこれは驚異的なことだ。「社風」は社員の経営への参画で変え
られると覚えておくとよい。
【5】編集後記
教育訓練は一度や二度やればそれで済むものではない。絶えず繰り返し教育
訓練することが大事だ。経営陣や管理職の意識やレベルが低下すれば必ず社
員のレベルも下がる。
参加型の経営は、よい社風を作るのに有効だ。一方的なトップダウンではた
だそれに従うだけだ。やらされ意識が強くなり、言われたことさえも満足に
できなくなってしまう。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
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次回に続く。
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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