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コラムの泉

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育児・介護休業法が1月から改正施行されますが・・・

2017年1月から改正育児・介護休業法が施行され、政府も仕事と介護の両立(ワークライフバランス)にさらに力を入れてくる。ざっくり内容を解説すると、①要介護状態1人につき合計93日まで認められていた介護休業が3回まで分割して取得できるようになり、②年5日まで認められている介護休暇も半日取得が可能になるーそのほか、所定労働時間の短縮や残業時間の免除、対象家族の範囲拡大などが盛り込まれている。
生産労働人口の減少に加え、2025年問題(団塊世代が75歳の後期高齢者になる)を考えれば、30~40代で家族の介護を理由に会社を辞める人が増え、我が国の経済にも大きな影響を与えることが想定されているので介護離職対策の施策もますます強化されていくだろう。だが、私はこのような施策だけで簡単にこの問題が解決するとは思えない。
 先日千葉県で53歳の息子が89歳の母親の首を絞めるという悲しい事件が起こった。母親は認知症で、息子は9月に会社を辞めて介護に専念していたという。詳細な状況はわからないが、なにか方法はなかったのだろうか。介護休業介護休暇、時短措置などを賢く活用することも大切だが、できれば早い段階から親と「これから(老後)の暮らしをどうするか?」を話し合い、できるだけ要介護状態にならないよう、対策を打っておくこと、周囲からの情報を収集しておくことが重要だ。では、「親を要介護状態にしない」ようにするには何をすればいいのだろうか?
 そこで、ポイントになるのが帰省した際などに、親の生活ぶりをしっかりとウォッチすることである。
東京都在住のUさん(40代/男性)は長野県の実家に帰り、母親の運転するクルマの助手席に乗った際、運転しながら頻繁によそ見をする母親の様子に驚いた。心配になり受診した地元の医者は「お歳なので仕方がありませんよ」と、気に留めるほどでもないとのことだった。が、不安を感じたUさんは母親を説得して大きな病院で再診、結果、軽度の認知症であることがわかった。結果、母親の車を廃車にして運転を諦めさせたそうだ。
たまに会う親には気も引けるし、何かあっても、「歳だから仕方がない」程度で済ますケースも多い。たまたまUさんの場合、奥さんが自身の親御さんの認知症状を甘く考えて後悔した経験があったので、小さい変化を見逃さず、将来に備えて積極的に動いたのだが、親は75歳、80歳を過ぎても年寄り扱いはされたくないし、子どもにとやかく言われたくないという人も多い。だが、親の小さな変化も見逃さないず、できるだけ時間を取って対話し、多少強引にでも早めの措置を行うことが「介護離職」に備える第一歩になるのだ。

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