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コラムの泉

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コロナ禍で増える自転車通勤

ここのところ朝晩は、すっかり冷え込むようになりました。
晩秋を迎える頃になると、いつも亡き妻と歩いた銀杏並木の光景が頭に浮かんできます。
自宅から数駅離れた「光が丘公園」の銀杏並木は、晩秋を迎えると黄金色に染まります。
その街路には銀杏の木が100本以上は立っているでしょうか、ズラッと並んだその姿は壮観です。
且つて妻と元気に歩いていたその並木を、今は足の痛みを気遣い乍ら一人でゆっくりと歩きます。
見事に色づいた葉は、その美しさとともになぜか「はかなさ」も感じさせます。
枯れ果ててしまう寸前の黄ばんだ葉の美しさは、ろうそくが消える前に一瞬輝きを増すように、
去りゆくものの最後のきらめきを感じさせるからかもしれません。
黄色い落ち葉は、はるか昔の小学生のとき、晩秋の校庭に落ちた銀杏の葉から、良い形のものを
探し出し、押し花のように本の「しおり」にしていたことを思い出させます。
妻と歩いていた時、こんな話をしたら“私もしたわよ”とポツリと言った妻の顔が、
古いセピア色の「しおり」の姿とともに私の頭の中に鮮明によみがえります。

サラリーマン人生を1年であらわすと、中高年は、一つ二つと葉を落とし始める「秋」にあたる
でしょうか?そんな「秋」に今まで経験をしたことが無いような暴風雨が吹き荒れてきました。
きっかけは新型コロナウイルスの感染予防策として、多くの企業が導入し始めたリモートワークです。
このリモートワークの導入が、新しい働き方として脚光を浴びるととともに、40代後半から50代の中に
生産性の低い社員がいることを浮き彫りにしてしまいました。
コロナ以前から世界で戦う大企業を中心に中高年社員のリストラは進められていました。
トヨタ自動車の豊田社長も『終身雇用はもう無理』と発言していたほどです。そうした状況下に
コロナショックが襲来し、早期退職やリストラを一気に加速化してしまったのです。
早期退職のターゲットとなるのは、就職氷河期前入社の中高年社員。中でも、もっとも数の多い
バブル世代の50代社員とされ、それもほぼ全業種の企業で早期退職が行われる可能性があると
指摘する人もいます。コロナ前から多くの大企業は「雇用保蔵者」と呼ばれる余剰人員を社内に
抱えていたのですが、それがコロナ禍で企業の生産力が極端に落ちてしまったことで激増、
然もその大半が50代社員だと言われています。
これほど多くの人材が余っている原因のひとつには、日本企業がGAFAなどに代表されるITを
基盤とするプラットフォーム事業などに乗り遅れたことが挙げられています。日本企業は、工業化が
主流の時代に栄華を極めましたが、そのためにかえって戦略の新陳代謝が進まず、世界のIT化の波に
うまく乗れませんでした。
そこに新型コロナが襲い掛かってきたのです。50代社員の多くは自分が「雇用保蔵者」だと自覚して
おらず、企業も年功をベースに給与を支払い続けていたのですが、コロナナショックで企業には
そんな余裕は無くなりました。さらに、リモートワークの実施などで「不要不急な社員」の存在が
あぶり出されてしまったのです。

オンライン会議では、若手社員が社長などの経営幹部に直接提案することも出来ます。
今まで中間で意見を吸い上げて存在感を示していた管理職が、前ほど必要ではなくなってきたばかりか、
社員個々人の発想力や説得力などが直接上層部に吟味されるようになってきたのです。
リモートワークで存在感を発揮できない中高年社員は「雇用保蔵者」として、肩叩きの大義名分に
されるかもしれなくなってしまいました?……。

「打ち合わせをしたがる上司、手柄横取り上司、勤務時間が長いだけの上司」などなど在宅勤務で
浮き彫りになったのが「不要不急おじさん」の存在です。
“いいから会って話そう。顔見て話さなきゃ伝わんねぇだろ?”と、何かにつけて対面打合わせを
したがる「打合せおじさん」。でも、リモートワークではその最大の武器である対面時の威圧感が
伝わらないため、成果が出せないことがバレてしまいます。
“あの企画案、私が出してみろって言ったんですよ”と部下の成果をしれっと横取りする
「横取りおじさん」。部下の手柄をあたかも自分の手柄のように偽装するのが特技でした。
しかし、リモートワークでは、そんなごまかしも利かず、本当は自分自身では企画案を立てられない
ことがバレてしまうタイプです。

これら少し前までは権勢をふるっていた「不要不急おじさん」は、今ピンチを迎えています。
でもこのピンチを最大のチャンスに変えることもできます。それが出来るかできないかは本人自身の
努力にかかっています。“今さら”なんて思わずに、先ずは試してみることです。
試してみれば“なんだ、俺にも出来るじゃん!”と思うこともあるでしょう。
誰しもが「夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡」となるのだけは勘弁してほしいと願っているのですから……。

前回の「被扶養者資格の再確認」についての話は、如何でしたでしょうか。
今回は、「コロナ禍で増える自転車通勤」についての話をします。

──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○「コロナ禍で増える自転車通勤
───────────────────────────────
コロナ禍の影響で、電車などの公共交通機関の利用を避ける観点から、自転車通勤が増えています。
政府も、「環境問題や災害対応から推進する」と後押しする構えです。
従来、自転車通勤は、事故等への懸念から禁止する企業も多くありました。実際、2019年の統計に
よると、全国で発生している自転車関連事故数は年間8万件以上。一日平均200件以上の事故が
起きている計算です。自転車通勤の要請が高まっている現状と、事故の多さを踏まえて、
企業としては、改めて自転車通勤について検討、対策を講じる必要があります。
自転車が関わる事故が多発していることを背景に、2020年4月、東京都は条例で、都民に自転車保険
への加入を義務付けました。こうした動きは東京都に限ったものではなく、条例による保険の加入義務化
は2015年10月に兵庫県で初めて導入されて以降広がっており、現在、15都府県・8政令都市が同趣旨の
義務付けを行っています。加えて、11道県・2政令都市が努力義務としています。
これらの条例では、自転車利用者に損害保険への加入を義務付けるだけでなく、事業者の責務として、
自転車の業務使用時の損害保険への加入、従業員安全教育などを定めています。
また、たとえば東京都では、事業者に対し、自転車通勤をする従業者に対する自転車損害賠償保険等への
加入の有無の確認、確認ができないときの自転車損害賠償保険等への加入に関する情報提供も努力義務化
されるなど、自転車利用を許可するに際しては条例への目配りも欠かすことができません。
これらの内容を盛り込んだ自転車通勤規程を定めるなどして、管理を行うことが望まれています。
なお、自転車事故に適用可能な保険として、個人賠償責任保険があり、自動車保険・火災保険・傷害保険など
特約として付帯することができますが、これは日常生活に起因する事故が対象であり、業務中の事故には
適用がないことに注意が必要です。
業務使用時の事故による賠償責任をカバーするには、企業賠償責任保険(施設賠償責任保険)や自転車の車体に
付帯したTSマーク付帯保険に加入する必要がありますので、この点も注意が必要です。

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