相談の広場
最終更新日:2014年06月24日 10:48
損害賠償の上限の金額はどの程度が無難なのでしょうか。
契約書の草稿をいただいたのですが、損害賠償の上限が設定されていませんでした。
簡単にネットで調べたところ、この状態だと損害賠償の請求が青天井になるとのことでした。
さすがに青天井は困るのでこちら側としてはなんらかの上限額を儲けた方がいいのかなと思ったのですが、どのような形が無難でしょうか。
全報酬を上限とする、
全報酬の半額を上限とする、などのような形でしょうか。
どういった形が一般的なのか知りたいです。
※ただ過失が大きいと上限を設けていても考慮されないこともあると聞きましたので、そもそも上限を設けること自体あまり意味がなかったりするのでしょうか?
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賠償責任、難しい問題ですね。
アメリカなどちっとした被害を生じたとしても、思わぬ賠償金が判例等でも出ています。
ただ、日本においては、その金額等は無限に拡大するとも思えません。
当然のこと判例等でも、個人が身体的、精神的な障害を生じたとすれば、その方が生存するであろう年数等に応じての金額とする判例もあります。
昨今では、その賠償責任は一人ではなく多数の消費者と訴訟等も起きてはいますが、事実損害を生じたとする証明がなければ難しいとすることも認めています。
やはり、契約等で当該金額を契約書等で謳うべきでしょう。
参考
産学連携キーワード辞典の解説より
「損害賠償請求権」とは、故意、もしくは過失による特許権の権利侵害によって生じた損害に対して、賠償請求を行うことが出来る権利のことを指す。損害金額は、侵害の行為を組成した物を譲渡した場合には、物の数量に、侵害の行為がなければ販売することができた物の単位当たりの利益額を乗じて得た額とされる。但し、特許権者又は専用実施権者の実施の能力に応じた額を超えないこととする。この「損害賠償請求権」は特許権者、もしくは専用実施権者の持つ権利であり、特許権共有者はその権利の持分だけ、個別に請求することが可能である。但し、「損害賠償請求権」は、損害、加害者を知ってから3年で時効となる。
一般的な契約では、民法420条(賠償額の予定)により、損害賠償額の予定をすることができます。
例えば、500万円とか。
その場合、実際には700万円かかったとしても500万円しか請求できないし、実際には300万円しかかかっていなくとも、「300万円しか支払わない」ということはできません。
売上相当額の○○%相当額を支払う。
賃貸契約では家賃6か月分を支払って即時解約。
営業保証金なら、「没収」等を記載しているものもあります。
なお、賠償予定は労基法16条で、雇用契約においては禁止されていますね。
一般的な甲乙の双務契約においては、「……した場合、甲は甲の被った損害額を乙に請求することができる」「…した場合、乙に帰責自由がある場合に限り、甲は乙に対して損害額を請求することができる」
というような感じだと思います。
損害額を設定しないと、理論上は、青天井になりますが、現実的には相手が支払えなくなるだけで、気にする必要はありません。
損害額の請求と実際に行う損害額の回収は別ものになります。
現実的な局面では、「その金額は法外だ」「支払えない」、また、民法90条「公序良俗」に違反して請求額は無効だと主張されることもあります。
ですから、漠然としたものでなく「…した場合」の具体的なものの記載も必要になってきますね。
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> 損害賠償の上限の金額はどの程度が無難なのでしょうか。
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> 契約書の草稿をいただいたのですが、損害賠償の上限が設定されていませんでした。
> 簡単にネットで調べたところ、この状態だと損害賠償の請求が青天井になるとのことでした。
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> さすがに青天井は困るのでこちら側としてはなんらかの上限額を儲けた方がいいのかなと思ったのですが、どのような形が無難でしょうか。
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> 全報酬を上限とする、
> 全報酬の半額を上限とする、などのような形でしょうか。
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