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2006年4月3日発行 第1・第3週月曜日発行
メールマガジン:経営のパートナー VOL1
<経営学で企業を再生する>
【発行責任者】
経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【E-mail】
tate@agate.plala.or.jp
【H P】
http://www9.plala.or.jp/keiei-techno
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◆CONTENTS◆
VOL1.経営管理
●経営管理の機能(2)
●閑話休題「市場原理主義の社会で生き残る」
■舘義之小冊子紹介
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●経営管理の機能(2)
前回は、経営管理の諸機能のうちの「目標の設定」「方針の設定」「計画
の策定」について説明しました。
なかでも企業活動の「到達目標」と、そこに到達するための「方針=方法」
がきわめて重要になります。すなわち、「何をしようとするのか」というこ
とと「いかにして達成しようとするのか」ということです。
この2つの機能を経営者が放棄しては、その存在がないとといっても、過
言ではありません。
今回は、「組織」「やる気または命令」「統制」「革新」の諸機能につい
て説明することにします。
(4)<組織化>機能
組織ですが、「組織とは、目標・方針を達成するための計画を実施するた
めに、人間の力と技術、手段を十分発揮させる方法を整えること」といわれ
ています。
したがって、組織は、理論が先になつたり、他社の真似をしても決してう
まくいくものではありません。多くの企業が、現行の組織を改善するのに、
他社の組織を参考にし、自社と他社との組織制度や部門の設置の有無を単純
に比較して、自社には、他社にあるこの部門やあの部門がないからうまく行
かないのだという結論へもつていくケースが多々見受けられます。
組織は、テーラーメイドでなければなりません。自社と他社との業種、製
品の問題、人員や能力構成、そして全体的に管理水準の差異を十分に検討し
ないで、他社の組織を真似しても木に竹をつないだような組織になってしま
います。
たとえば、他社に「研究開発部」があるから、自社もそれを設置しても、
現実は、親工場に納入する製品が品質不良で返されてきます。社内の品質保
証体制も整っていませんし納期遅延も慢性化しています。
このような状況であれば研究開発の前に、もつとやるべき仕事があるはず
です。まず、現在の製品について品質・納期・コストとも、メーカーとして
誇りに足るものに整備することが先決で研究開発は、その後でもよいのです。
品質保証さえできない企業で、果たして研究開発の人材がいるかどうか甚
だ疑問です。
TQCについても同様でその真髄の理解なしに、形ばかりを整えようとす
るから一向に進展しないのです。品質が悪いのは、検査制度が不備だからと
飛躍した結論になり、結果は、検査要員の増加と新しい検査器具の購入をす
ることにより、いよいよ品質も大丈夫だと考えます。
ところが、依然として品質は良くなりません。「品質は工程で作られるの
であって、検査では作れない」という常識を持ち合わせていないからです。
組織は、その形が立派であればあるほど、皮肉にも現実はうまくいつてい
ない場合が多く、少々形がおかしく、組織図なんか人に見せられませんよ、
という会社ほど、活気に満ちた円滑な組織活動が行われている場合が少なく
ありません。
1920年代にウェブスター・ロビンソン教授の「組織は、なさねばなら
ぬ仕事のために作られるべきものであって、人のために作られるべきではな
い」という説を忘れてはなりません。
この経営理論から生まれたのが「事業部制」でした。そして、さらに「マ
トリスク組織」「プロジェクト・チーム」「プロダクト・マネジャー」「特
命支援組織」などの組織の組合せにより運営されています。
(5)<やる気を起さす>または<命令>する機能
初期の経営理念は、「経済人」という考え方があり、これが経営者に、
「
従業員は金だけを目的として働く」という考え方をいだかせました。
そこで、やる気を出させる方策は
●
出来高払い制度
●刺激給制度
●技能訓練
といつたやり方と、
●首を切られたら大変だという恐怖心を利用した監督法
を使うということが多く見られました。
1920年代になると、「なぜ人は生産性の向上を図ろうとする気になる
のか」あるいは「なぜ人間はもつと
賃金がもらえるというのに最善をつくそ
うとせず、生産性向上に反対するのか」といった産業心理学、産業社会学の
研究成果が経営理念に影響を与え始めました。
ところで、やる気を起こさせるという経営要素は、命令、激励、幹部のリ
ーダーシップとも言われるものです。要するに、組織内のすべての人間にあ
らかじめ、たてた企業の目標・方針を計画通りに達成しようとする気持を起
させ、その気持を持ち続けさせるというものです。
その方策は、「行動科学」の研究成果から生まれたものであり、
●リーダーシップ
●コミュニケーション
●
従業員の訓練育成
●組織に対する態度
といった目に見えない領域を扱うことによって、やる気を起させることがで
きるのです。
(6)<統制>機能もしくは<成果測定>
統制という経営機能は、「実際の作業と計画した作業が、うまく合致する
こと」を狙ったものなのです。
そのためには、正当な比較基準・評価がなければなりません。一般には、
生産量・コスト・作業予定時間といった何らかの作業成績測定項目がなけれ
ばなりません。
測定項目があると、数量基準・コスト基準・品質基準・時間基準といった
形で計画数値と実際の業績結果との比較ができます。計画数値とのギャップ
が生じたときは、これを分析し、評価することになります。
そして、ギャップの程度によって、統制の結果は、業績の記録にとどまる
か、是正措置をとるか、業績改善、基準の引きあげのために刷新することに
なるのです。
1920年代におけるアルフレッド・スローン二世が「目標・方針は集権
し、管理は分権する」という考え方が現代の経営組織のなかに定着されてい
るように、下部に権限が委譲された場合には、必ず迅速正確な情報のフィー
ドバックが必要になってきます。
統制の原則によれば、行動がある程度確実に、計画通りに達成できるよう
に、統制が引き続いて行われなければ計画策定は、ほとんど無意味になって
しまうのです。
(7)<革新>機能
革新という経営機能は、新製品・新市場・新材料・新作業方法・新組織形
態・さらには新経営論や哲学の構造といつた分野において、競争に立ち向か
い、勝ち抜くために、きわめて効果的に利用できるものです。
そして、キプリングの次の言葉が、革新というももの考え方をうまく説明
しています。
「彼らは、模倣できるものは全て模倣した。しかし、私の心そのものまで
は模倣できなかつた。私は、彼らが汗水たらして盗むままにしておいて1年
半を引き離した」
革新に対する基本的な考え方としての、このキプリングの言葉は、我々に
創造ということを教えています。革新は、創造であって、模倣ではないので
す。経営管理の要素として、革新は忘れてはならない問題だといえます。
さて、自由な競争のもとでは、前進する以外勝ち残るすべはありません。
では、前進するための武器は何かといえば「アイデア」です。
画期的な商品を開発して需要を拓くのも、コストダウンを図って価格競争
力を高めるのも、すべてアイデアです。
そのアイデアについて、あるとき記者がトーマス・エジソンに訊ねました。
「ひらめきで何かを発見することがありますか?夜、横になっていて思い
ついたりしますか?」
それを聞いたエジソンは、次のように答えました。
「私は偶然にあることを発見したことは一度もありません。蓄音機を除い
て、偶然から実を結んだ発明は一つもありません。結果を出すに値すると決
めたら、実現するため何度も試します。私は常に、商業的に役立つ範囲での
発明にこだわってきました。単に珍しいというだけのものに時間を割いたこ
とはありません。それと、一つことを始めたら、それが終わるまでそのこと
が頭から離れません」
このように、没頭しなければいいアイデアは出ないものなのです。また、
そのアイデアは、どんなに鋭くとも、市場で受け入れられなければ意味がな
いのです。
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●閑話休題「市場原理主義の社会で生き残る」
経済大国にのし上がった日本の成長の秘訣は、「終身
雇用」「年功序列型
の
賃金と昇進」「労使協調の
労働組合」の三本柱にありました。きわめてど
うの三本柱にありました。きわめて同質性の高い日本の社会に合致したやり
方が、高度成長を果たすまで、うまく機能してきたといえます。
第二次大戦後、何もない焼け野原から再スタートを切った日本は、欧米先
進国に「追いつき、追い越せ」で一目散に突っ走ってきました。高品質の商
品を“大量に”しかも“安く”つくるために、個性を発揮するより、集団の
結束が優先されてきたのです。
稟議や根回しなどによる意思決定、株式持合い、企業グループや系列、メ
インバンク制といった内容で構成されてきました。それらを推進するために
必要となったのが、株式、土地の含み益とする企業
資産でした。
ところが、バブル経済の時期には、とどまるところを知らない高騰を見せ
た株価・地価が、バブル崩壊を迎えて一転大暴落したのです。当然、企業の
含み益は大幅に減少し、日本的経営を維持する体力は、見る見る衰えたので
す。
日本的経営は、バブル崩壊後、企業も個人も取り巻いていた環境が一変し
ました。本業をさしおいて、土地や株の投機に熱を上げていた企業は一転、
経営危機を迎えました。個人も年功序列の基盤が崩れて
出向、早期
退職、新
卒・中途
採用の削減、臨時工・パートタイマーの解雇などの人件費削減がリ
ストラの中心となりました。
年功とか経験に少しも尊敬を払ってくれなくなってきたばかりか、むしろ
年功と経験を悪の根源とみなすようになってきたのです。
従来の集団主義やもたれ合い構造のままでは、世界に通用しない時代にな
ったのです。そして、日本社会は、能力や実績重視の「市場原理主義」に向
かって突進を始めています。
市場原理主義の社会とは、「効率性と
成果主義」の社会です。市場原理主
義は結果として、効率性と
成果主義を目ざし、「官から民」への小さな国家
(税金を使わない政府)という結論に行き着きます。
市場原理主義の社会は、市場競争で勝ち残った勝者のための社会であり、
敗者のための社会ではありません。
市場原理主義は、企業や個人に対して「勝ち組」と「負け組」との二つに
区分し、従来と違って弱者が弱者として生き残れなくなってきました。つま
り、保護や規制の緩和によって弱者がその中に逃げ込めなくなってきたので
す。
市場原理主義は、企業や個人に対して「勝ち組」と「負け組」との二つに
区分し、従来と違って弱者が弱者として生き残れなくなってきました。つま
り、保護や規制の緩和によって弱者がその中に逃げ込めなくなってきたので
す。
市場原理主義には不確定の要素が多すぎます。5年後、10年後の自分の
存在がどうなっているのか、現在勤務している企業がどのように変化してい
るのか、未来に対して確たる人生設計を行うことができないのです。
こういった不安の上に、自己の存在をいかに拡大していったらよいか、知
識より知恵がよいか、物より心の時代か、新しい生きがいや価値観を形作り
ることになってきたことは事実です。
そこで、発想を転じて、市場原理主義時代に生きるための武装をしてほし
いと願っています。
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■舘義之小冊子紹介
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〒323-0807 栃木県小山市城東2-8-7
TEL:0285-23-0370 FAX:0285-23-0370
【発行責任者】
経営テクノ研究所 代表 舘 義之
【事業内容】コンサルティング・企業内研修・講演会・経営顧問・執筆
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