<22回>
コンピテンシー「自己理解」の磨き方
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
多くの企業では「
成果主義人事制度」に加速度的に移行しています。これの是々非
々は後でするとして、成果の低い、あるいは出せない人にとっては悲劇になるかも知
れません。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非と
もお読みいただきたいと思います。
===================================
■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと理
解が一層深まります。(
コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
=================================
【1】職場の世相を川柳に載せて!
【2】
コンピテンシー「自己理解」の磨き方
【3】編集後記
【4】「営業力倍増」セミナー<第二回>参加者募集中!
=================================
【1】職場の世相を川柳に載せて!
長所ならいくらでもある、短所ゼロ!
研修などで自己のSWOT(強み、弱み、機会、脅威)分析をやっていただくこと
があるのですが、長所はいくらでもあると言わんばかりに沢山の項目を挙げてくれま
す。しかし、短所はわずか数項目しか挙げない人が多いのです。中には短所がないの
が短所だなどという人もいるのには驚かされます。
端的に言えば、正しい「自己の理解」ができていないことを示しているのです。こ
のことからも人は自分に甘く、他人に厳しい面を持っていることが分かります。
私も仕事柄、よく人からいろいろな頼みごとが舞い込みます。よくよくでなければ
極力対応するようにしているのですが、その方に私がお願いした場合、返事がないか、
あってもクールな対応というのがよくあります。そうかと思えば、大変恐縮するよう
な心温まる対応を受けることもあります。
これらは全て、その人の人格そのものです。相手には思うまま動いて欲しいが、自
分は相手の思うままには動かない。これの良し悪しは、私も含めてよく考えてみる必
要があるように思います。
【2】
コンピテンシー「自己理解」の磨き方
「自己理解」は、“正確な自己の理解”に関する人格分野の
コンピテンシーです。
自分のことは自分が一番よく知っていると考えがちですが、実は一番知らない、そう
いうものなのです。
“ジョハリの窓”というのがあって、自分が知っていて他人も知っている自分の領
域は少ししかありません。自分が知らないで他人が知っている自分の領域は結構大き
いものなのです。勿論自分も知らず、他人も知らない自分の領域もありますが、この
領域も少ないと思われます。
つまり、他人や周囲の人には、自分の多くの領域がよく見えています。時には他人
の目を通して自分はどう写っているのかを考え、知ることも大切です。
1.
コンピテンシー「自己理解」の
定義付けは?
例えば「自分自身の長所、短所を正確に理解する」というのはいかがでしょうか。
自分が長所だと自負していたことが他人から見ると実は短所だと言われて、落ち込む
こともあります。その反面、自分では短所だと思っていたことが他人から見れば実は
長所だといわれて、明るい気分になれることもあるものです。
2.どんな行動基準が考えられるか
例えば「自分の長所とその活かし方を知って、行動する」というのはいかがでしょ
うか。
例えば、自分では、諦めが早いという短所を持っていたとします。しかし、他人に
「いや、それはむしろ長所だよ。だって“こりゃあかん”と思ったから諦めるんでし
ょ。やり方を変えて挑戦し直せばいいじゃない」とアドバイスしてくれた人がいたと
します。
このアドバイスは貴重ですね。“こりゃあかん”と思っても食らいついて続けるの
ではなく、やり方を変えて、再挑戦することを行動基準にすればよいのです。
例えば「自分の短所とその補い方を知って、行動する」というのはいかがでしょう
か。
“ジョハリの窓”を参考にしましょう。自分では気づいていない自分の短所を率直
に他人に指摘してもらうことです。指摘されて落ち込んだり、ふてくされるようでし
たらそこから直さなければなりません。ここは「素直さ」なる
コンピテンシー(これ
はいずれ採り挙げて解説します)を発揮して、受入れることです。そして短所である
コンピテンシーを意識して磨くのです。
必ず周囲の人から「最近変わったね」と言われるようになりますから。そうすれば
しめたものです。一つ有益な
コンピテンシーが身に付いたということになるわけです。
あなたを見る周囲の人の評価が変わります。勿論よい方向に。
是非、意識して「自己理解」のブラッシュアップに取り組んで見ましょう。
【3】編集後記
自分のことほど自分がよく知らないなんて、ある面ではショックですね。大きく捉
えれば、その企業で働く社員ほど自社のことを知らないとも言えるのです。
取引先の人の立場や顧客の立場で自社を見つめ直すことが必要なゆえんでもあるの
です。誇りを持っている社員であるならば、自社のことを“ああだこうだ”言われる
ことは、気持ちのよいものではありません。しかし、取引先や顧客にはよく見えてい
るのです。良い点も悪い点もです。顧客満足度(CS)というキーワードがよく使わ
れますが、これは取引先や顧客が客観的に評価するものなのです。したがって、その
評価結果を確かな情報としてキャッチし、データ化し、カイゼンに結び付けなければ
ならないのです。2000年版ISO9000においては、このことが明確に要求されて
います。
次回に続く
次回は、
コンピテンシー「思いやり」の磨き方を解説します。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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<22回>コンピテンシー「自己理解」の磨き方
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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れと
なり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
多くの企業では「成果主義人事制度」に加速度的に移行しています。これの是々非
々は後でするとして、成果の低い、あるいは出せない人にとっては悲劇になるかも知
れません。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・
管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非と
もお読みいただきたいと思います。
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■忙しい人はとりあえず流し読みして下さい。後でゆっくり読み直していただくと理
解が一層深まります。(コンピテンシー宣教師より)■
<今回のメニュー>
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【1】職場の世相を川柳に載せて!
【2】コンピテンシー「自己理解」の磨き方
【3】編集後記
【4】「営業力倍増」セミナー<第二回>参加者募集中!
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【1】職場の世相を川柳に載せて!
長所ならいくらでもある、短所ゼロ!
研修などで自己のSWOT(強み、弱み、機会、脅威)分析をやっていただくこと
があるのですが、長所はいくらでもあると言わんばかりに沢山の項目を挙げてくれま
す。しかし、短所はわずか数項目しか挙げない人が多いのです。中には短所がないの
が短所だなどという人もいるのには驚かされます。
端的に言えば、正しい「自己の理解」ができていないことを示しているのです。こ
のことからも人は自分に甘く、他人に厳しい面を持っていることが分かります。
私も仕事柄、よく人からいろいろな頼みごとが舞い込みます。よくよくでなければ
極力対応するようにしているのですが、その方に私がお願いした場合、返事がないか、
あってもクールな対応というのがよくあります。そうかと思えば、大変恐縮するよう
な心温まる対応を受けることもあります。
これらは全て、その人の人格そのものです。相手には思うまま動いて欲しいが、自
分は相手の思うままには動かない。これの良し悪しは、私も含めてよく考えてみる必
要があるように思います。
【2】コンピテンシー「自己理解」の磨き方
「自己理解」は、“正確な自己の理解”に関する人格分野のコンピテンシーです。
自分のことは自分が一番よく知っていると考えがちですが、実は一番知らない、そう
いうものなのです。
“ジョハリの窓”というのがあって、自分が知っていて他人も知っている自分の領
域は少ししかありません。自分が知らないで他人が知っている自分の領域は結構大き
いものなのです。勿論自分も知らず、他人も知らない自分の領域もありますが、この
領域も少ないと思われます。
つまり、他人や周囲の人には、自分の多くの領域がよく見えています。時には他人
の目を通して自分はどう写っているのかを考え、知ることも大切です。
1.コンピテンシー「自己理解」の定義付けは?
例えば「自分自身の長所、短所を正確に理解する」というのはいかがでしょうか。
自分が長所だと自負していたことが他人から見ると実は短所だと言われて、落ち込む
こともあります。その反面、自分では短所だと思っていたことが他人から見れば実は
長所だといわれて、明るい気分になれることもあるものです。
2.どんな行動基準が考えられるか
例えば「自分の長所とその活かし方を知って、行動する」というのはいかがでしょ
うか。
例えば、自分では、諦めが早いという短所を持っていたとします。しかし、他人に
「いや、それはむしろ長所だよ。だって“こりゃあかん”と思ったから諦めるんでし
ょ。やり方を変えて挑戦し直せばいいじゃない」とアドバイスしてくれた人がいたと
します。
このアドバイスは貴重ですね。“こりゃあかん”と思っても食らいついて続けるの
ではなく、やり方を変えて、再挑戦することを行動基準にすればよいのです。
例えば「自分の短所とその補い方を知って、行動する」というのはいかがでしょう
か。
“ジョハリの窓”を参考にしましょう。自分では気づいていない自分の短所を率直
に他人に指摘してもらうことです。指摘されて落ち込んだり、ふてくされるようでし
たらそこから直さなければなりません。ここは「素直さ」なるコンピテンシー(これ
はいずれ採り挙げて解説します)を発揮して、受入れることです。そして短所である
コンピテンシーを意識して磨くのです。
必ず周囲の人から「最近変わったね」と言われるようになりますから。そうすれば
しめたものです。一つ有益なコンピテンシーが身に付いたということになるわけです。
あなたを見る周囲の人の評価が変わります。勿論よい方向に。
是非、意識して「自己理解」のブラッシュアップに取り組んで見ましょう。
【3】編集後記
自分のことほど自分がよく知らないなんて、ある面ではショックですね。大きく捉
えれば、その企業で働く社員ほど自社のことを知らないとも言えるのです。
取引先の人の立場や顧客の立場で自社を見つめ直すことが必要なゆえんでもあるの
です。誇りを持っている社員であるならば、自社のことを“ああだこうだ”言われる
ことは、気持ちのよいものではありません。しかし、取引先や顧客にはよく見えてい
るのです。良い点も悪い点もです。顧客満足度(CS)というキーワードがよく使わ
れますが、これは取引先や顧客が客観的に評価するものなのです。したがって、その
評価結果を確かな情報としてキャッチし、データ化し、カイゼンに結び付けなければ
ならないのです。2000年版ISO9000においては、このことが明確に要求されて
います。
次回に続く
次回は、コンピテンシー「思いやり」の磨き方を解説します。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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