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企業は企画力と行動力に長けた人がほしい!

     ◆◆コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆

   <第261回>中途採用、企業はこんな人がほしい<その10>!

    ==■「企業は企画力と行動力に長けた人がほしい!」■==

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人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れとな
り、成果に結び付けられない人が実に多いのです。

仕事のできる人とできない人の決定的な違いは「行動特性の差」に現れます。コンピ
テンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ・管理者・
社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも是非ともお読み
いただきたいと思います。

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<今回のメニュー>
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【1】企画力の勝負の時代!
【2】自分流に「企画力」を定義してみる!
【3】企画が完璧でも「行動力」が伴わなければ!
【4】編集後記

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どこの企業でも「企画力」と「行動力」に長けた人が喉から手が出るほどほしい。だ
から面接官は「企画力」と「行動力」に長けた人なのかどうかを知りたがる。

例えばある映画会社では「雨の日に思わず外出したくなるようなユニークなアイディ
アを考えて下さい」と質問した。雨の日には一般に客足が鈍る。だからこのような質
問をしたのだろう。

「企画力」とは、ビジネスの問題点を挙げ、問題を解決するためのプランを具体化す
る「脳力(あえて脳力という)」ということだ。例えば、雨の日でも思わず出かけた
くなるように「雨の日割引」を考える人もいよう。

□ 小ぬか雨サービス・・・ぬかのように細かい雨をイメージして商品・サービスを
  10%オフ

□ なたね梅雨サービス・・・3~4月ごろ見られるしとしとと降り続く雨をイメー
  ジして商品・サービスを20%オフ

□ 時雨(しぐれ)サービス・・・あまり強くはないが降ったりやんだりする雨をイ
  メージして商品・サービスを30%オフ

□ 雷雨サービス・・・雷を伴い強く降る雨をイメージして商品・サービスを40%
  オフ

と言ったような「雨の日サービス」を企画する。後は実行力が問われる。雨の中をせ
っかく来てくれたお客をがっかりさせず、割り引き対象の商品・サービスを用意して
お待ちするとうわけだ。このような企画を実行するとメディアが取材に来てくれてP
Rしてくれる可能性が高くなる。パブリシティと言っているが、その効果は抜群だ。

求職者は事前にQ&Aのやりにくいこのような質問をぶつけられると思わず考え込む。
常日頃から「企画力」や「行動力」を磨いておかなければならないわけだ。



【1】企画力の勝負の時代!

♪ 会いたかった、会いたかった、会いたかった 君に イエス ♪
今、最もときめいているAKB48の生みの親は秋元康氏だ。彼の名前は多くの人が
知っているだろう。

秋元氏は「自分がこれは面白いと思ったら、次はいかにしてモノにしていくか。企画
力の勝負です」と言っておられる。さらに付け加えてこうも言っておられた。

「人間の才能と能力には、大差はありません。全ての人間に運は巡ってきます。そこ
まで諦めずに“これはいける!”と思い込み続けられるか。AKB48も“売れるま
で時間が掛かりましたね”と言われます。ですが、小さな劇場でライブをしていると
きから売れるはずだと思っていました」と。

秋元氏は強いポジティブ思考の持ち主だ。秋元氏本人も「生まれながらポジティブ思
考が揺らいだことは一度もありません。自分の中にヒットの法則やエンターティメン
ト理論があるわけじゃない。根拠のない自信だから揺らぎようがない」と言っておら
れる。

秋元流の「企画力」の源は、揺るぎない「ポジィティブ思考」なのだ。



【2】自分流に「企画力」を定義してみる!

広辞苑によれば企画とは「計画を立てること。もくろみ。くわだて」とある。そのこ
とを念頭に置けば「企画力とは、お客様に今までにないデライト(驚きや感動)を提
供できるように計画を立てること」が一つの定義になるのではないかと思う。

例えば、東京23区に電話一本で2時間以内にビール一本から無料で配達する「なん
でも酒屋カクヤス」という小売の会社がある。酒類だけでなく米、味噌、その他の調
味料、加工食品などを配達することで急成長している。重くてかさばるものを玄関ま
で届けてくれるのはお年寄りや子育て中の主婦、妊婦にはありがたいサービスだ。

街の酒屋は厳しい経営環境にある。スーパーやコンビにでも酒類は売っているし、酒
類のディスカウントストアも乱立している。街の酒屋が存続していくためには起死回
生の一打が必要だった。「玄関を制するものが流通を制する」。これが「カクヤス」
のコンセプトであり、無料配達というサービスの「企画」の源泉でもある。

各店舗から1.2キロ圏内にお届けする。一人1時間に3~4軒配達すればギリギリ採
算が合う。5軒以上配達すれば確実に利益が出る。お店でお客を待つのではなく、配
達して集金する。お客は100%リピーターだ。

「企画力」と「行動力」がうまく発揮されているモデルになる。



【3】企画が完璧でも「行動力」が伴わなければ!

ポカリスエットが発売されて30年になるそうだ。当時は機能性スポーツ飲料という
ジャンルすらなかった時代だ。大塚製薬の三代目社長の大塚明彦氏(現会長)が「汗
の飲料を開発せよ」と命じた。ジョギングがブームになり始めた時期だからきっと将
来の事業の柱になると踏んだわけだ。

ポカリスエットの試作品は1,000種類にも及んだが全て不合格。別な部署が持ってきた
ジュースも不合格。そのとき何を思ったのか大塚社長はポカリスエットの不合格品と
ジュースの不合格品を混ぜてかき混ぜ、飲んでみた。その瞬間、これだという商品が
生まれたのである。これがポカリスエットの原型をなした。ダメ商品とダメ商品を混
ぜてみるというとっさの思い付きだ。

ところが販売に踏み切るに際しては全役員が猛反対する。「こんな味も素っ気もない
飲料は売れスはずがない」と言うのだ。それでも大塚社長は押し切って販売に踏み切
る。案の定、役員が反対した通り全く売れなかった。普通ならここで諦めるところだ
が大塚社長は営業マンを集め、「無料試飲で拡販に導け」と号令を掛けたのだ。

無料試飲の費用だけでも数億円。最初の2年間は“泣かず飛ばず”だった。だが野球
をしている子供たちに配ったところ「不思議な味だが旨い」と異口同音に言った。日
傘を差して汗だくで歩いてる主婦に配ったところ「変な味。でも旨い」と。

このような地道な活動が功を奏したのだろう。三年目ごろから何と注文の嵐になった。
汗と共に放出されてしまう大事な成分を補うポカリスエットは今世界中で愛飲されて
いる。

「汗の飲料を開発する」という「企画力」と味も素っ気もないその飲料のたゆまない
販売促進活動という「行動力」がセットで成果に貢献したモデルである。



【4】編集後記

「企画力」に要求されるコンピテンシーはたくさんあるように思う。「観察力、「着
眼力」、「情報収集力」、「独創性」、「構想力」、「説得力」、「プレゼンテーシ
ョン力」などである。

商品、サービス、映画・演劇、音楽・・・。どんなジャンルでもヒットを飛ばさなけれ
ば生き残れない。「企画力」と「行動力」をセットで磨いておけばきっと再就職でき
ると信じたい。



次回に続く


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        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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