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シリーズ「
コンピテンシーをレビューする!」
<第356回>[(第14話)「
コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「
コンピテンシー
をレビューする!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきま
す。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいた
だきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.仕事の速さを成果のモノサシにする!
2.仕事の遅い人に欠けている
コンピテンシーは!
3.仕事の速さと出来栄えを両立させるために!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
===========================
読者の皆さんの周囲を見回していただきたい。必ず仕事の遅い人がいるはずだ。
私がペエペエだった頃、VTRの組み立てラインの責任者をしたことがあった。
昔懐かしいベルトコンベアのラインだ。作業者が25人ほどで流れ生産をし、完
成させる。生産技術と相談し、作業量を均等に按分して割り当てるが手空きが生
じて暇そうにする人と何台も滞って溜まってしまう人がいる。ラインバランスが
うまく取れないのだ。
最初のうちは、手空きで暇そうにしていた人はわざとゆっくりやるようになるか
ら始末が悪い。仕方なく作業の遅い人の仕事を細分化し、前後の人の作業量を増
やしてバランスを取るように調整する。当然作業量を多くされた人から不満が出
るわけだ。
近年、多くの工場でセル生産方式を
採用するようになった。
成果主義賃金制度に
うまくフィットするメリットもある。つまり、一人で完成品までを組み立てる。
今日は一人10台完成させるという目標がST(Standard Time:標準時間)を
基に計画されたとしよう。
仕事の早い人はPM3:00には完了する。標準的な人は終業時間間際のPM5:00に
完了する。遅い人はPM5:00になっても7台しか完成しない。これで
成果主義賃
金は正しく評価されて支払われる。遅い人は
賃金は3割減で納得だ。早い人は
PM3:00で帰るのはもったいないから遅い人の分をヘルプし、13台完成させ、賃
金は3割り増しだ。
そこで今回は「
コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!」と題して、「仕事
の遅い人が速くできるようになる」ための行動特性改革の方法について解説する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
運はあくまでも運であり、才能のあるものには運などブーである。
松本人志
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第14話)
コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!]
1.仕事の速さを成果のモノサシにする!
仕事のスピードと出来栄えについて考えられる組み合わせは次のようになる。
(1)仕事が速くて出来栄えもよい
(2)仕事は速いが出来栄えがよくない
(3)仕事は遅いが出来栄えがよい
(4)仕事が遅くて出来栄えも悪い
筆者は、サラリーマン時代を通じて数百人の部下と接してきた。その中で「仕事
は遅いが出来栄えがよい」という人には巡り会わなかった。つまり「仕事の遅い
人は決まって仕事の出来栄えが悪い」のだ。
例えば、三人の部下に同じ仕事を三等分して与えたとしよう。AさんはPM3:00
に完了した。上司がよく見ていてAさんに次の仕事を与えなければAさんは終業
時間まで暇ができてしまい、ぶらぶらしているように見える。Bさんはちょうど
終業時間までに完了し定時に帰れる。しかし、Cさんは定時になっても終わらず
二時間残業することになるだろう。
しかも、Cさんの仕事の出来栄えが悪いため誰かが見直したり修正をしなければ
ならなくなる。つまり余計な仕事を形成してしまうというわけだ。
だが、多くの会社ではAさんはぶらぶらして遊んでいるように見え、Cさんは残
業までしてがんばっているように見える。そのためCさんが厚遇されている例は
よくある話だ。
仕事の速さを成果のモノサシにしなければAさんは浮かばれない。組立現場のセ
ル生産システムで仕事の速い人が高い
賃金を得るのと同じように考えなければな
らないわけだ。
2.仕事の遅い人に欠けている
コンピテンシーは!
企業として社風・風土と
人事制度そのものにメスを入れる覚悟が要る。なぜなら
ば「公平な評価制度」、「公平な抜擢制度」を確立しなければブツブツ社員を大
量に生み出すことになるからだ。
何を持って能力の有無を判断するか、何を持って成果への貢献の度合いを評価す
るかが大切だ。例えば営業マンなら受注金額の大小が一つの目安にはなる。しか
し、売るのが困難な商品を担当する営業マンと容易に売れる商品を担当する営業
マンを受注金額だけで評価していいはずはないだろう。困難計数を加味すること
も一つの解決法になるのではないか。
もう一つは評価者(管理職)に公平な評価力を磨かせる訓練をしっかりやってお
くことだ。
仕事の遅い人に欠けている
コンピテンシーはどんなものがあるだろうか。列挙
すると「
計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、「自己啓発力」、
「革新志向」、「目標
達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」など数え切れな
いほどある。
潜在的に能力が低いということもあるが、列挙したような行動特性を磨く努力
が足りないということのほうが大きいように思う。
3.仕事の速さと出来栄えを両立させるために!
仕事は速いが雑で出来栄えが悪いという人は多い。例えば寿司職人のコンテス
トでは速さが勝負だが、出来栄えも厳密に評価の上減点されて総合評価される。
達人級の職人はシャリは全て20グラム、スピードも速いが寿司の出来栄えも美
しい。
(1)項で採り上げたCさんは今までは厚遇を受けてきたが社風・風土と
人事
制度(評価制度含む)が改革されれば最悪の評価をされる。正に天国から地獄
だ。仕事を早く正確にできるように死に物狂いで努力するか、ふてくされて辞
めていくかのどちらかだろう。
一方、Aさんは益々やる気が出て、もっとがんばるようになるわけだ。
Cさんの場合、頭にきて辞めていっても再就職は難しい。縁があってCさんも
働いているわけだから、新しい
賃金制度、評価制度になったことを説明し、C
さんに欠けているヒンピテンシーを納得的に説明して自己変革するように導く
のが筋だと思う。
一流の寿司職人に限らず一流の大工さんも同じことだ。ビジネスマンも速さと
出来栄えを両立するには「
計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、
「自己啓発力」、「革新志向」、「目標
達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」
などの行動特性を必死になって磨くことだ。
【3】今日のまとめ
1.組み合わせ上はあり得るが「仕事が遅くて出来栄えのいい人」などほとんど
いないこと。
2.多くの会社では仕事が遅くて出来栄えの悪い人が残業までしてがんばって
いるからということで厚遇してきていること。
3.仕事が遅くて出来栄えの悪い人は、「
計画性」、「仕事の正確さ」、「業
務改善力」、「自己啓発力」、「革新志向」、「目標
達成志向」、「挑戦
意欲」、「判断力」などの
コンピテンシーが劣っていること。
4.一流の職人は仕事が速くて出来栄えもよいこと。
5.ビジネスマンは「
計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、「自己啓
発力」、「革新志向」、「目標
達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」などの
行動特性を磨くことで仕事の速さと出来栄えを両立できるようになること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
Cさんのような社員を「クビにします」とあっさりおっしゃる経営者がいる。
お荷物社員として居残られるのはまずいと考えるからだろう。だが、ダメ社員
をやり手社員に育成しなおすのは経営者の重要なミッション(任務)であるこ
とを認識してほしいと思う。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
***********************************************************************
発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから
http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/
(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
http://www.ss-net.com
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シリーズ「コンピテンシーをレビューする!」
<第356回>[(第14話)「コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!」]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「コンピテンシー
をレビューする!」と題して様々な角度から鋭く分析した記事を紹介していきま
す。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事担当者の方に是非ともお読みいた
だきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論
1.仕事の速さを成果のモノサシにする!
2.仕事の遅い人に欠けているコンピテンシーは!
3.仕事の速さと出来栄えを両立させるために!
【3】今日のまとめ
【4】編集後記
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読者の皆さんの周囲を見回していただきたい。必ず仕事の遅い人がいるはずだ。
私がペエペエだった頃、VTRの組み立てラインの責任者をしたことがあった。
昔懐かしいベルトコンベアのラインだ。作業者が25人ほどで流れ生産をし、完
成させる。生産技術と相談し、作業量を均等に按分して割り当てるが手空きが生
じて暇そうにする人と何台も滞って溜まってしまう人がいる。ラインバランスが
うまく取れないのだ。
最初のうちは、手空きで暇そうにしていた人はわざとゆっくりやるようになるか
ら始末が悪い。仕方なく作業の遅い人の仕事を細分化し、前後の人の作業量を増
やしてバランスを取るように調整する。当然作業量を多くされた人から不満が出
るわけだ。
近年、多くの工場でセル生産方式を採用するようになった。成果主義賃金制度に
うまくフィットするメリットもある。つまり、一人で完成品までを組み立てる。
今日は一人10台完成させるという目標がST(Standard Time:標準時間)を
基に計画されたとしよう。
仕事の早い人はPM3:00には完了する。標準的な人は終業時間間際のPM5:00に
完了する。遅い人はPM5:00になっても7台しか完成しない。これで成果主義賃
金は正しく評価されて支払われる。遅い人は賃金は3割減で納得だ。早い人は
PM3:00で帰るのはもったいないから遅い人の分をヘルプし、13台完成させ、賃
金は3割り増しだ。
そこで今回は「コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!」と題して、「仕事
の遅い人が速くできるようになる」ための行動特性改革の方法について解説する。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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運はあくまでも運であり、才能のあるものには運などブーである。
松本人志
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【2】メルマガ本論
[(第14話)コンピテンシーで仕事の遅い人が様変わり!]
1.仕事の速さを成果のモノサシにする!
仕事のスピードと出来栄えについて考えられる組み合わせは次のようになる。
(1)仕事が速くて出来栄えもよい
(2)仕事は速いが出来栄えがよくない
(3)仕事は遅いが出来栄えがよい
(4)仕事が遅くて出来栄えも悪い
筆者は、サラリーマン時代を通じて数百人の部下と接してきた。その中で「仕事
は遅いが出来栄えがよい」という人には巡り会わなかった。つまり「仕事の遅い
人は決まって仕事の出来栄えが悪い」のだ。
例えば、三人の部下に同じ仕事を三等分して与えたとしよう。AさんはPM3:00
に完了した。上司がよく見ていてAさんに次の仕事を与えなければAさんは終業
時間まで暇ができてしまい、ぶらぶらしているように見える。Bさんはちょうど
終業時間までに完了し定時に帰れる。しかし、Cさんは定時になっても終わらず
二時間残業することになるだろう。
しかも、Cさんの仕事の出来栄えが悪いため誰かが見直したり修正をしなければ
ならなくなる。つまり余計な仕事を形成してしまうというわけだ。
だが、多くの会社ではAさんはぶらぶらして遊んでいるように見え、Cさんは残
業までしてがんばっているように見える。そのためCさんが厚遇されている例は
よくある話だ。
仕事の速さを成果のモノサシにしなければAさんは浮かばれない。組立現場のセ
ル生産システムで仕事の速い人が高い賃金を得るのと同じように考えなければな
らないわけだ。
2.仕事の遅い人に欠けているコンピテンシーは!
企業として社風・風土と人事制度そのものにメスを入れる覚悟が要る。なぜなら
ば「公平な評価制度」、「公平な抜擢制度」を確立しなければブツブツ社員を大
量に生み出すことになるからだ。
何を持って能力の有無を判断するか、何を持って成果への貢献の度合いを評価す
るかが大切だ。例えば営業マンなら受注金額の大小が一つの目安にはなる。しか
し、売るのが困難な商品を担当する営業マンと容易に売れる商品を担当する営業
マンを受注金額だけで評価していいはずはないだろう。困難計数を加味すること
も一つの解決法になるのではないか。
もう一つは評価者(管理職)に公平な評価力を磨かせる訓練をしっかりやってお
くことだ。
仕事の遅い人に欠けているコンピテンシーはどんなものがあるだろうか。列挙
すると「計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、「自己啓発力」、
「革新志向」、「目標達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」など数え切れな
いほどある。
潜在的に能力が低いということもあるが、列挙したような行動特性を磨く努力
が足りないということのほうが大きいように思う。
3.仕事の速さと出来栄えを両立させるために!
仕事は速いが雑で出来栄えが悪いという人は多い。例えば寿司職人のコンテス
トでは速さが勝負だが、出来栄えも厳密に評価の上減点されて総合評価される。
達人級の職人はシャリは全て20グラム、スピードも速いが寿司の出来栄えも美
しい。
(1)項で採り上げたCさんは今までは厚遇を受けてきたが社風・風土と人事
制度(評価制度含む)が改革されれば最悪の評価をされる。正に天国から地獄
だ。仕事を早く正確にできるように死に物狂いで努力するか、ふてくされて辞
めていくかのどちらかだろう。
一方、Aさんは益々やる気が出て、もっとがんばるようになるわけだ。
Cさんの場合、頭にきて辞めていっても再就職は難しい。縁があってCさんも
働いているわけだから、新しい賃金制度、評価制度になったことを説明し、C
さんに欠けているヒンピテンシーを納得的に説明して自己変革するように導く
のが筋だと思う。
一流の寿司職人に限らず一流の大工さんも同じことだ。ビジネスマンも速さと
出来栄えを両立するには「計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、
「自己啓発力」、「革新志向」、「目標達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」
などの行動特性を必死になって磨くことだ。
【3】今日のまとめ
1.組み合わせ上はあり得るが「仕事が遅くて出来栄えのいい人」などほとんど
いないこと。
2.多くの会社では仕事が遅くて出来栄えの悪い人が残業までしてがんばって
いるからということで厚遇してきていること。
3.仕事が遅くて出来栄えの悪い人は、「計画性」、「仕事の正確さ」、「業
務改善力」、「自己啓発力」、「革新志向」、「目標達成志向」、「挑戦
意欲」、「判断力」などのコンピテンシーが劣っていること。
4.一流の職人は仕事が速くて出来栄えもよいこと。
5.ビジネスマンは「計画性」、「仕事の正確さ」、「業務改善力」、「自己啓
発力」、「革新志向」、「目標達成志向」、「挑戦意欲」、「判断力」などの
行動特性を磨くことで仕事の速さと出来栄えを両立できるようになること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
Cさんのような社員を「クビにします」とあっさりおっしゃる経営者がいる。
お荷物社員として居残られるのはまずいと考えるからだろう。だが、ダメ社員
をやり手社員に育成しなおすのは経営者の重要なミッション(任務)であるこ
とを認識してほしいと思う。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
こちらから
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