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戦いのルールが変わった“戦場”でヤマダ電機は再び輝きを取り…

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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 発行部数:25092部
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こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。


さて、私自身かれこれ8年ほどオールアバウトでマーケティングガイドとして
記事を連載してきましたが、今月に入り他の複数のネットメディアから
連載のオファーをいただきました。

ネットメディアではこの時期企画の改編の季節なのでしょうか?(笑)

そのうち一つのサイトで「MBA的ビジネス実践塾」という連載が
スタートしましたのでお知らせします。

http://biz-journal.jp/2013/11/post_3318.html

読んでいただくとわかると思いますがこのメルマガのコラムを
若干修正したものになりますが、よろしかったらご訪問下さいね。

ご意見などもいただけると嬉しいです!(^^)


それでは、今回のメルマガも張り切ってお届けしていきますので
最後までお付き合いの程よろしくお願い致します!m(_ _)m


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■ コラム:“MBAの視座・視野・視点”
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戦いのルールが変わった“戦場”でヤマダ電機は再び輝きを取り戻せるのか?


■ ネット企業の攻勢の前に“最強の武器”を失ったヤマダ電機


ヤマダ電機の業績に急ブレーキがかかっています。

11月7日に発表された2013年9月の中間決算は、売上こそ11.4%増の8975億円を
記録したものの、営業損益は23億円の損失と連結決算に移行して以降、
初の赤字に転落しました。

この要因として挙げられるのが、アマゾンを始めとしたネット企業との
度を超えた価格競争。

ヤマダ電機は、最近の家電量販店で実物を見てネットの最安値で購入する
消費者の“ショールーミング”と呼ばれる行動を阻止するために、
値引きの対象をネット企業にまで広げた結果、価格競争が行き過ぎて
損失が膨らみ最終的な赤字に陥ったのです。

これまで、ヤマダ電機は積極的な出店攻勢で急成長を続け、2010年3月期の
売上高が家電量販店業界で初の2兆円を突破するなど、規模の拡大を
“最強の武器”に家電量販店業界で確固たる地位を築いてきました。

ところが、ネットショッピングの定着というライフスタイルの変化は、
家電販売というビジネスのルールを大きく変えてしまったのです。

消費者は自分の都合のいい時間にネットで買い物をし、早ければ当日、
遅くとも翌日には購入した商品を手にできるというライフスタイルを
普通と感じるようになりました。

このネットショッピングの利便性向上によるライフスタイルの変化で、
家電販売という市場では、従来の店舗型の家電量販店と新たなネット専業の
販売店という新旧入り乱れた激しい戦いが繰り広げられるようになったのです。

新たなビジネスのルールの下では、旧勢力のヤマダ電機が勢力を
拡大するためにフル活用してきた店舗網の拡大という強みが、
逆に弱みに転じてしまう事態となりました。

全国に展開する店舗網が高コストという足枷となって、
新たなビジネスモデルを引っ提げて戦いを挑んできたライバル企業に
これまでの強みを打ち消されてしまったのです。

このように戦い方のルールが変われば、自社のビジネスモデル自体を
根本から見直さなければ、ネットの新興勢力に取って代わられることも
十分考えられるでしょう。

それは、戦国時代に最強の名を欲しいままにしてきた武田の騎馬隊が、
新たな戦い方を導入した織田の鉄砲隊に完膚なきまでに打ちのめされたこと
にもたとえることができるかもしれません。

これまでは、家電量販店という戦場において、規模の大きさが勝利を収める
最強の武器となってきましたが、インターネットという流通革命が起こり、
ビジネスのルールが変わった戦場では、新たな武器を模索しなければ
ならないのです。

それでは、どうすれば、業績を立て直すことができるのでしょうか?

今回は、成功する他業界のベンチマークを行いながら、
ヤマダ電機の業績の立て直しの可能性を追求していくことにしましょう。


■ なかなか効果の出ないヤマダ電機の事業拡大戦略


ヤマダ電機の取るべき戦略を考える前に、まずはこれまで実施してきた
事業拡大策を簡単に振り返っていくことにしましょう。

家電量販店業界がエコポイントに沸いた2010年当時、
ヤマダ電機はエコポイント終了後の売上減少を2000億円と見積もり、
次々と事業拡大の一手を打ってきます。

まずは頭打ちとなった大型店の出店を補完する意味で、小規模商圏に
小型店を集中出店していきます。品揃えを売れ筋に縛ることで大型店では
採算の見込めない地域にまで店舗網を拡大する戦略に打って出たのです。

続いて取り組んだのが、成長が見込める新興市場への進出でした。

中国に5店舗を展開する計画をぶち上げ、本格的に進出を目論みます。

ところが、3店舗を出店した段階で反日暴動が起こり、
中国国内で日本企業への風当たりが強まると、中国進出を断念し、
撤退を余儀なくされてしまったのです。

また、2012年には水平統合による事業拡大を目論み、同業のベスト電器を
子会社化して売上3兆円、マーケットシェア30%の布石とします。

そして、最近では垂直統合を展開し、ハウスメーカーのエスバイエルを
子会社化。住宅建設関連事業にまで進出します。

同社ではシナジー効果が見込まれる家電販売に留まらず、スマートハウスや
太陽光発電、電気自動車など今後成長が見込まれる新事業にまで事業領域を
広げていきます。

このように家電量販業界で圧倒的なNo.1という規模の大きさを背景に、
次々と事業拡大戦略を繰り出してきたヤマダ電機ですが、
直近の中間決算発表が物語っているように、実際にはなかなか
思うような効果が出せていないというのが実状なのです。


■ どうすればヤマダ電機は復活するのか?


それでは、もしあなたがヤマダ電機の経営者であれば、
経営の立て直しを図るために、どのような戦略を打ち出すでしょうか?

最も基本的なものとして、ネットという手軽なサービスに価格で攻め込まれて
いることを考えれば、これまでの強みが殺される価格勝負を仕掛けるのでは
なく、強みを活かす形で店舗において顧客のライフスタイルに応じた
家電生活を提案するような、より顧客に密着した高品質のサービスを
提供することが考えられます。

実際に東京の町田市にある“町の電気屋さん”「でんかのヤマグチ」は、
近くに大手家電量販店が進出してきた際に、価格で勝負するのではなく、
顧客の生活に密着し、犬の散歩や留守中の見回りなど“何でも屋”に徹する
ことにより、顧客の信頼を勝ち取り、定価でも商品がどんどん売れていく
仕組みを構築して成功を収めたという事例もあります。

また、アドバンテージマトリクスを活用して、次の一手を考えれば、
特化型事業に転換していくことも考えられるでしょう。

世界的なコンサルティングファームBCGが考案したアドバンテージマトリクス
を使えば、規模型事業は特化型事業に移行することにより高い収益
実現することができます。

つまり、ヤマダ電機はこれまで家電量販店という規模型事業において、
規模を追求し、収益を拡大してきましたが、もし行き詰まったとすれば、
何かに特化した事業に転換を図ることによって、ブレークスルーを実現し、
更なる収益の拡大を図ることができるようになるということです。

たとえば、イオンは総合スーパーとして規模の拡大が頭打ちになると、
最近では自転車やワインなどに特化した店舗を展開し、
専門性を顧客にアピールして事業拡大を図っています。

他にも、他業界の成功事例に学ぶこともできるでしょう。

たとえば、ユニクロに学べば“SPA”と呼ばれるビジネスモデル
成功のヒントが隠されています。

ユニクロは、かつてメーカーから仕入れたものを販売する単なる小売店でした。

ところが、他のメーカーから仕入れるのを止め、自社で商品のデザインから
販売まで手掛ける“SPA”という仕組みを導入することにより、
大幅な利益率アップにつなげて快進撃を続けているのです。

また、セブン&アイ・ホールディングスに学べば、“プライベートブランド”
という戦略も考えられます。

セブン&アイ・ホールディングスでは自社のプライベートブランド商品
「セブンプレミアム」に力を入れ、今やワンランク上のクオリティを提供する
「セブンゴールド」を含めた年間売上は4900億円にも達しています。

小売業ではナショナルブランドの商品を販売するだけでは、
差別化できるのが価格だけということになり、
図らずも不毛な価格競争に巻き込まれてしまいます。

そこで、自社の店舗だけでしか買うことのできない価値の高い商品を
提供できれば競争とは無縁の存在になることができるというわけです。

実際にセブン&アイ・ホールディングス傘下のセブンイレブンでは陳列された
商品の半数以上がオリジナル商品であり、激しい競争の続くコンビニ業界で
差別化に成功しているといえるでしょう。

ヤマダ電機にとって、成熟した家電業界で飛躍的な成長を実現する戦略は
困難を極めることは間違いありません。

ただ、起死回生の一手が見つからなければ、いかに業界トップといえども
安泰というわけにはいかないでしょう。

果たして未曽有の危機を切り抜けるために再登板した創業者の山田昇社長は
どのように傾いた業績を立て直すのか?

その手腕に注目していきましょう。


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ので、早くも折り返し点を迎えました。

12月11日には各グループのマーケティングプランを競い合う
“マーケティング甲子園”が開催されます。

今回も非常に高いクオリティのディスカッションが繰り広げられていますので、
今から最終発表が楽しみです。(^^)

本講座は東北経済の復興を担う人材の育成事業になりますので、講座を通して
一人でも多くのマーケターが育っていただけるといいですね。(^^)


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最後までお読みいただきましてありがとうございました。 m(_ _)m

今回のメルマガはいかがだったでしょうか?

ご意見やご要望があれば下記のフォームからお気軽にお寄せ下さいね!
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それでは、また次回あなたにお会いできるのを楽しみにしています!(^-^)


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『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』(ビジプロ通信)

編集長: 安部 徹也

発行元:
株式会社 MBA Solution - The Best Solution for Your Business! -
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1渋谷マークシティW22階

URL : http://www.mbasolution.com

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