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シリーズ「よい社風の確立で仕事のできる人の集団を作る!」
<第426回>[(第3話)「社員がずっと働いていたいと思う社風を作る!」]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】社員の定着率を劇的に改善した星野リゾート!
【3】ダメ人間を人財に育てる会社もある!
【4】スーパー「ハローディ」は予算を与えてやってごらん!
【5】編集後記
===========================
勉強に熱心な経営者は多い。いろいろなセミナーなどにも積極的に参加する。中には
コンサルタント並に知的武装している経営者の方にも時々お目にかかることがある。
しかしせっかくの知的武装を自分の会社で生かして成果を挙げているかと言えば必ず
しもそうではない。知識を実践の場で生かすことの難しさを示しているわけだ。
人の出入りの激しい会社は多い。募集を掛けて
採用し、基礎教育したかと思えば辞め
られる。実際このような会社に遭遇することがあるが、経営者の多くは辞めていった
人のことを非難する傾向にある。中には「辞めてくれてすっきりした」とまで言う経
営者もいる。
□ あの人は休みがちで不真面目だった
□ あの人は借金を抱えていて仕事に身が入らなかった
□ あの人は仕事上のミスが多く、お客様からおしかりの電話が多かった
□ あの人は仕事を指示しても拒否することが多かった
辞めていった人間を非難しても始まらない。例えばどんな募集要項で
ハローワーク等
に依頼したのだろうか。面接をして
採用したわけだが、
採用の決め手となったのは何
だったのだろうか。入社後の教育訓練はどのようにやったのだろうか。辞めていった
人間にどのようなマネジメントを実施していたのだろうか。会社側にも反省点が多々
あるわけだ。反省点を生かすこともなく
採用してもまた辞めていく。ザルで水を汲み
取るようなものだ。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
社員が定着しなければ会社の改革は挫折する。
星野佳路
***********************************************************************
【2】社員の定着率を劇的に改善した星野リゾート!
星野佳路氏は今をときめく「星野リゾート」の社長だ。社長に就任した当時は30%
も辞めていく状態だったと言う。旅館やホテルの多くはこんな状態なので別に驚くこ
とではない。居酒屋などでは50%も辞めていく例もある。前述したようにザルで水
を汲み取るようなものだ。
旅館やホテルは
勤務時間が長く、重労働で働きがいは感じられない。挙句お客様に怒
鳴られたり叱られたりで頭にくることが多い。その割には給料が安い。いつまでたっ
てもうだつが上がらない。そして行き着く先は「辞めさせてもらいます」だ。
採用してせっかく基礎教育しても教育効果も出ないうちに辞められる。こんなことを
していたら会社が持たない。辞めていった人たちの中にも惜しいと思う人はたくさん
いた。星野佳路氏はどうすれば定着率がよくなるのかを真剣に考えた。
□ コミュニケーションが足りない
□ 大事なことを決める会議に参画させていない
□ 予算も権限も与えていない
一方通行の伝達ははっきり言ってコミュニケーションではない。だから意思の疎通が
できない。まずそのことに気付いた。大事な事を決めるのは自分で、ただそれを指示
していた。社員の意見はどこにも入っていない。指示されたことをやるだけではやり
がいなど得られないことに気付いた。しかもわずかの予算も権限も与えていない。人
間は自由裁量の余地がなければただの人間ロボットになることにも気付いた。
星野佳路氏は、血が通うコミュニケーションに意を使い、会議に参画させて大事なこ
とを決めるようにした。そして予算を与え、権限を与えて任せるようにした。すると
社員の目が輝きだした。やる気が違ってきた。仕事がうまくいき、成果が上がり始め
た。30%もあった離職率は瞬く間に10%以下になった。現在はもっと下がってい
るだろう。
【3】ダメ人間を人財に育てる会社もある!
お好み焼きで全国展開している「千房」と言う会社が大阪の浪速区にある。お好み焼
き屋と言えば、年配のおばちゃんが一人でやっている小さなお店をイメージしてしま
う。そんなこともあってか創業当時は人が集まらなかった。たまに面接に来るのは元
暴走族やチンピラばかりだったと中井政嗣社長は言う。中には母親に連れられて面接
に来た元暴走族もいたそうだ。
その元暴走族は中井社長が話しかけても足を組み、横を向いてタバコをふかしていた
と言う。でも猫の手も借りたいからみんな
採用した。そして自宅に連れて行き、ご飯
を食べさせ、お風呂に入れて一緒に酒を酌み交わすなどして親近感を深めていった。
彼らはやがて中井社長に対して心を開いていった。
今、「千房」の幹部や店長クラスにはこんな経歴の社員が多いのだと言う。店長の中
には「社長、もっとましな子を
採用して下さいよ」と訴えてくる者もいるそうだ。中
井社長は「何を言ってる。入社当時のお前よりはるかに出来がいいだろ。何しろ育て
ろ」と叱咤することにしているそうだ。
こうしてダメ人間を人財に育てる社風が「千房」には根付いた。
依頼があれば、修学旅行の生徒たちの前で中井社長は講演をすることがある。中井社
長自身、中学しか出ていないが事情があって上の学校を出ていなくともしっかりした
考えをもって頑張れば社長にだってなれると言うことを伝えたいのだろう。
【4】スーパー「ハローディ」は予算を与えてやってごらん!
福岡県を中心にドミナント展開している人気絶頂の「ハローディ」と言うスーパーが
ある。かつては倒産の危機に直面したこともあるそうだ。今は「アミューズメントフ
ーズホール」と称している。ホールには「Holes」を当てている。太古の昔は穴に食
糧を保存したことから「Holes」にしたそうだ。
ハローディは店舗のディスプレーがユニークで子供から大人まで心をワクワクさせて
くれる。天井を見るとクジラが泳いでいたりする。商品の陳列ひとつ取っても他のス
ーパーとは全く違う。店内のいたるところに社員の創意工夫が凝らされているのだ。
つまり、商品開発やディスプレーは社員の創意工夫で行われる。加治敬通社長はある
程度の予算を付けてあげる。社長自らが各店舗を回り、「これ、いていね、すばらし
い。誰がやってくれたの?」と創意工夫した社員と親しく対話しながら褒めて回る。
そして職場表彰もある。金賞をもらえば「やったー」となり、みんなのモチベーショ
ンがさらに高まる。
加治敬通社長には苦い経験がある。大赤字を早く何とかしたいと言う思いが募り、社
長就任当時は現場を回ってはまずい点ばかりを指摘し、怒鳴って歩いたそうだ。心あ
る
役員から「社長はあそこが悪い、ここが悪いと指を差して悪いところばかりを指摘
しますが、中指・薬指・小指は社長自身のほうを向いているじゃないですか。社長に
も悪い点があるのと違いますか」と言われた。この言葉はグサッと胸に刺さった。
以来、褒めて感謝して、笑顔で握手する社長に変身した。社長が変身すれば社風は変
わる。ハローディでは朝礼で、全員が大声で笑う訓練をしてから業務に就くのが恒例
になっている。社員が笑顔で楽しそうに働いていればきっとお客様も楽しさを感じ取
ってくれると確信しているからだ。
【5】編集後記
「社員が定着しなければ会社の改革は挫折する」。
社員が定着してくれれば会社として、いろいろな課題を解決することができるわけだ。
定着率の悪い会社の経営者や
人事の責任者は考え方を根本から変える必要があるので
はないか。社員をただの「猫の手」と考えるのではなく、大胆に「パートナー」と考
えるべきだ。「猫の手」と「パートナー」では相手に対する「敬意」からして違って
くる。
例えば、やる気のスイッチをオンにするお手伝いをしてやれば、大概の人は変化して
成長する。たとえ過去に暴走族だったり、チンピラであったとしてもだ。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
次回に続く。
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発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19-29
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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<第426回>[(第3話)「社員がずっと働いていたいと思う社風を作る!」]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に
ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「よい社風の確立で仕事ので
きる人の集団を作る!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人
事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】社員の定着率を劇的に改善した星野リゾート!
【3】ダメ人間を人財に育てる会社もある!
【4】スーパー「ハローディ」は予算を与えてやってごらん!
【5】編集後記
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勉強に熱心な経営者は多い。いろいろなセミナーなどにも積極的に参加する。中には
コンサルタント並に知的武装している経営者の方にも時々お目にかかることがある。
しかしせっかくの知的武装を自分の会社で生かして成果を挙げているかと言えば必ず
しもそうではない。知識を実践の場で生かすことの難しさを示しているわけだ。
人の出入りの激しい会社は多い。募集を掛けて採用し、基礎教育したかと思えば辞め
られる。実際このような会社に遭遇することがあるが、経営者の多くは辞めていった
人のことを非難する傾向にある。中には「辞めてくれてすっきりした」とまで言う経
営者もいる。
□ あの人は休みがちで不真面目だった
□ あの人は借金を抱えていて仕事に身が入らなかった
□ あの人は仕事上のミスが多く、お客様からおしかりの電話が多かった
□ あの人は仕事を指示しても拒否することが多かった
辞めていった人間を非難しても始まらない。例えばどんな募集要項でハローワーク等
に依頼したのだろうか。面接をして採用したわけだが、採用の決め手となったのは何
だったのだろうか。入社後の教育訓練はどのようにやったのだろうか。辞めていった
人間にどのようなマネジメントを実施していたのだろうか。会社側にも反省点が多々
あるわけだ。反省点を生かすこともなく採用してもまた辞めていく。ザルで水を汲み
取るようなものだ。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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社員が定着しなければ会社の改革は挫折する。
星野佳路
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【2】社員の定着率を劇的に改善した星野リゾート!
星野佳路氏は今をときめく「星野リゾート」の社長だ。社長に就任した当時は30%
も辞めていく状態だったと言う。旅館やホテルの多くはこんな状態なので別に驚くこ
とではない。居酒屋などでは50%も辞めていく例もある。前述したようにザルで水
を汲み取るようなものだ。
旅館やホテルは勤務時間が長く、重労働で働きがいは感じられない。挙句お客様に怒
鳴られたり叱られたりで頭にくることが多い。その割には給料が安い。いつまでたっ
てもうだつが上がらない。そして行き着く先は「辞めさせてもらいます」だ。
採用してせっかく基礎教育しても教育効果も出ないうちに辞められる。こんなことを
していたら会社が持たない。辞めていった人たちの中にも惜しいと思う人はたくさん
いた。星野佳路氏はどうすれば定着率がよくなるのかを真剣に考えた。
□ コミュニケーションが足りない
□ 大事なことを決める会議に参画させていない
□ 予算も権限も与えていない
一方通行の伝達ははっきり言ってコミュニケーションではない。だから意思の疎通が
できない。まずそのことに気付いた。大事な事を決めるのは自分で、ただそれを指示
していた。社員の意見はどこにも入っていない。指示されたことをやるだけではやり
がいなど得られないことに気付いた。しかもわずかの予算も権限も与えていない。人
間は自由裁量の余地がなければただの人間ロボットになることにも気付いた。
星野佳路氏は、血が通うコミュニケーションに意を使い、会議に参画させて大事なこ
とを決めるようにした。そして予算を与え、権限を与えて任せるようにした。すると
社員の目が輝きだした。やる気が違ってきた。仕事がうまくいき、成果が上がり始め
た。30%もあった離職率は瞬く間に10%以下になった。現在はもっと下がってい
るだろう。
【3】ダメ人間を人財に育てる会社もある!
お好み焼きで全国展開している「千房」と言う会社が大阪の浪速区にある。お好み焼
き屋と言えば、年配のおばちゃんが一人でやっている小さなお店をイメージしてしま
う。そんなこともあってか創業当時は人が集まらなかった。たまに面接に来るのは元
暴走族やチンピラばかりだったと中井政嗣社長は言う。中には母親に連れられて面接
に来た元暴走族もいたそうだ。
その元暴走族は中井社長が話しかけても足を組み、横を向いてタバコをふかしていた
と言う。でも猫の手も借りたいからみんな採用した。そして自宅に連れて行き、ご飯
を食べさせ、お風呂に入れて一緒に酒を酌み交わすなどして親近感を深めていった。
彼らはやがて中井社長に対して心を開いていった。
今、「千房」の幹部や店長クラスにはこんな経歴の社員が多いのだと言う。店長の中
には「社長、もっとましな子を採用して下さいよ」と訴えてくる者もいるそうだ。中
井社長は「何を言ってる。入社当時のお前よりはるかに出来がいいだろ。何しろ育て
ろ」と叱咤することにしているそうだ。
こうしてダメ人間を人財に育てる社風が「千房」には根付いた。
依頼があれば、修学旅行の生徒たちの前で中井社長は講演をすることがある。中井社
長自身、中学しか出ていないが事情があって上の学校を出ていなくともしっかりした
考えをもって頑張れば社長にだってなれると言うことを伝えたいのだろう。
【4】スーパー「ハローディ」は予算を与えてやってごらん!
福岡県を中心にドミナント展開している人気絶頂の「ハローディ」と言うスーパーが
ある。かつては倒産の危機に直面したこともあるそうだ。今は「アミューズメントフ
ーズホール」と称している。ホールには「Holes」を当てている。太古の昔は穴に食
糧を保存したことから「Holes」にしたそうだ。
ハローディは店舗のディスプレーがユニークで子供から大人まで心をワクワクさせて
くれる。天井を見るとクジラが泳いでいたりする。商品の陳列ひとつ取っても他のス
ーパーとは全く違う。店内のいたるところに社員の創意工夫が凝らされているのだ。
つまり、商品開発やディスプレーは社員の創意工夫で行われる。加治敬通社長はある
程度の予算を付けてあげる。社長自らが各店舗を回り、「これ、いていね、すばらし
い。誰がやってくれたの?」と創意工夫した社員と親しく対話しながら褒めて回る。
そして職場表彰もある。金賞をもらえば「やったー」となり、みんなのモチベーショ
ンがさらに高まる。
加治敬通社長には苦い経験がある。大赤字を早く何とかしたいと言う思いが募り、社
長就任当時は現場を回ってはまずい点ばかりを指摘し、怒鳴って歩いたそうだ。心あ
る役員から「社長はあそこが悪い、ここが悪いと指を差して悪いところばかりを指摘
しますが、中指・薬指・小指は社長自身のほうを向いているじゃないですか。社長に
も悪い点があるのと違いますか」と言われた。この言葉はグサッと胸に刺さった。
以来、褒めて感謝して、笑顔で握手する社長に変身した。社長が変身すれば社風は変
わる。ハローディでは朝礼で、全員が大声で笑う訓練をしてから業務に就くのが恒例
になっている。社員が笑顔で楽しそうに働いていればきっとお客様も楽しさを感じ取
ってくれると確信しているからだ。
【5】編集後記
「社員が定着しなければ会社の改革は挫折する」。
社員が定着してくれれば会社として、いろいろな課題を解決することができるわけだ。
定着率の悪い会社の経営者や人事の責任者は考え方を根本から変える必要があるので
はないか。社員をただの「猫の手」と考えるのではなく、大胆に「パートナー」と考
えるべきだ。「猫の手」と「パートナー」では相手に対する「敬意」からして違って
くる。
例えば、やる気のスイッチをオンにするお手伝いをしてやれば、大概の人は変化して
成長する。たとえ過去に暴走族だったり、チンピラであったとしてもだ。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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