若いときには「大好きな彼と結婚したい!」、「愛する人と人生を共にしたい!」……
などと思う女性は多くても、「結婚後のその先……」や「老後の二人の姿」を
具体的にイメージできる人は、そうはいないのではないでしょうか。
ましてやそれが、「どちらかが先に逝くか」などということは、
なお更のことでしょう。
然し、現実問題として「二人一緒に旅立つ」ことは、ほぼ不可能なことですので、
いくら愛しあっていても、「どちらかが先に旅立ち、どちらかが看取る……」
ということになるかと思います。
世間では「奥さんに先立たれた夫は、早死にする」と言われています。
ほとんどの場合、この言葉のあとには「女性はそうじゃないんだけどね~、
むしろ旦那がいなくなると若返る人もいるくらい……」と、冗談半分で続く場合が
多いようです。「だから女は強くて、男は弱いんだよね~」というような
「ひと言」が付け加えられる場合もあるようです。
私の親友の場合は、果たしてどうなるでしょうか?
親友の奥さんが、先日亡くなりました。以下は、親友の話です。
健康で元気一杯であった奥さんに異変が起きたのは5年前のことでした。
膵臓ガンでした。
膵臓ガンは、「発見したときは、もう手遅れ」と言われるほど自覚症状の
無い病気で、手術自体が難しいと言われています。だから、入院して
「手術可能」と医師から告げられたときは、二人でホッと安堵したそうです。
然し、現実は厳しかった。やっぱり手術がちょっと遅かったようです。
何とか手術はできたものの、目に見えない小さなガンは、取り切れなかった
ようでした。その後の5年間、奥さんは抗がん剤の副作用に苦しみながらも、
家族のためにと13回もの入退院に耐えて、必死に頑張りました。
が、願いはかないませんでした。
9月17日早朝、奥さんは息を引き取りました。
遺族のせめてもの慰めは、自宅で看取れたことと、眠るように逝きたい
という奥さんの希望に添えたことだそうです。
最後の退院となった6月中旬以降は、奥さんの病状は日を追うごとに急速に
悪化して行きました。段々と歩けなくなり、ベッドにも座れなくなり、
ついには手足も自由に動かせなくなって……、本人の苦しさは、傍で見て
いる親友にもとても辛いことでした。
“もういいわよね。私十分に頑張ったわよね”との、しゃべるのも
不自由になった奥さんの言葉に、親友は涙を流しながら、ただうなずく
ことしか出来なかったそうです。
そんな中、旅発つ2~3日前に親友の手を握りながら、奥さんが言った言葉は、
はっきりと聞こえたそうです。“今までありがとう!、愛してるよ!”。
43年の結婚生活の中で、お互いに「愛してる」という言葉は言ったことが
ありませんでした。あれは奥さんが身体中を振り絞って言った、親友への
最後の惜別の言葉だったのだろうと思います。
前回の「ストレスチェックの省令案」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「
個人情報保護法」等の改正についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「
個人情報保護法」等の改正
────────────────────────────────
個人情報保護法(
個人情報の保護に関する法律)とマイナンバー法(
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)
の改正法が可決、成立しました。
個人情報保護法の改正は2003年に法律ができてから初めて。2013年に
成立したマイナンバー法は、今年10月からの個人番号の配付や来年1月から
の本格運用を前にした改正です。
改正
個人情報保護法では、マイナンバー法に合わせて、これまでは対象外と
されていた「取り扱う
個人情報が5,000件以下」の小規模
事業者も
「
個人情報取扱事業者」として規制の対象とし、監視機関として、
マイナンバー法で定められていた「特定
個人情報保護
委員会」を改組して
「
個人情報保護
委員会」とし、
個人情報の保護に関する強力な権限をもつ
第三者機関とすることになりました。
一方、これまでは本人の同意が必要とされていた、情報が誰のものかが
わからないようにした「匿名加工情報」の利用については、本人の同意が
なくても他人に提供できるようになります。
いわゆる「ビッグデータ」として、買い物の履歴や様々なサービスの
利用情報などが、新商品の開発に役立てたいと考える企業の間で売買され、
活用されることが考えられます。
マイナンバー法の改正では、2018年以降、本人の同意を条件に、銀行口座の
預金情報もマイナンバーとの結び付けが可能になり、税務調査で
預金残高
の状況がつかみやすくなります。
本人の同意を条件にしたのは、財布の中身を知られたくない
預金者に配慮
したためですが、政府は2021年をメドに義務化する方向で検討しています。
また、「メタボ健診」の記録2016年から、予防接種の記録については2017年
から個人番号と結びつけて使えるようにし、引っ越し時、乳児の予防接種の
履歴が転居先の自治体にスムーズに引き継がれるようになります。
ただ、
日本年金機構による
個人情報流出問題を受け、同機構は
マイナンバーをしばらく扱えないことも決まりました。
マイナンバーと
基礎年金番号の連結は、2016年1月の予定から
最大1年5カ月間延期されます。
ご質問等がある場合は、弊事務所にご照会下さい。
ご質問いただいた内容については、メールマガジンを通してご回答させて頂きます。
ご質問・ご意見は
info@node-office.comからどうぞ。
当事務所のホームページを更新しております。
ご興味のある方は、
http://www.node-office.com/index/index.html
または、
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退職金・年金編」が 文芸社
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若いときには「大好きな彼と結婚したい!」、「愛する人と人生を共にしたい!」……
などと思う女性は多くても、「結婚後のその先……」や「老後の二人の姿」を
具体的にイメージできる人は、そうはいないのではないでしょうか。
ましてやそれが、「どちらかが先に逝くか」などということは、
なお更のことでしょう。
然し、現実問題として「二人一緒に旅立つ」ことは、ほぼ不可能なことですので、
いくら愛しあっていても、「どちらかが先に旅立ち、どちらかが看取る……」
ということになるかと思います。
世間では「奥さんに先立たれた夫は、早死にする」と言われています。
ほとんどの場合、この言葉のあとには「女性はそうじゃないんだけどね~、
むしろ旦那がいなくなると若返る人もいるくらい……」と、冗談半分で続く場合が
多いようです。「だから女は強くて、男は弱いんだよね~」というような
「ひと言」が付け加えられる場合もあるようです。
私の親友の場合は、果たしてどうなるでしょうか?
親友の奥さんが、先日亡くなりました。以下は、親友の話です。
健康で元気一杯であった奥さんに異変が起きたのは5年前のことでした。
膵臓ガンでした。
膵臓ガンは、「発見したときは、もう手遅れ」と言われるほど自覚症状の
無い病気で、手術自体が難しいと言われています。だから、入院して
「手術可能」と医師から告げられたときは、二人でホッと安堵したそうです。
然し、現実は厳しかった。やっぱり手術がちょっと遅かったようです。
何とか手術はできたものの、目に見えない小さなガンは、取り切れなかった
ようでした。その後の5年間、奥さんは抗がん剤の副作用に苦しみながらも、
家族のためにと13回もの入退院に耐えて、必死に頑張りました。
が、願いはかないませんでした。
9月17日早朝、奥さんは息を引き取りました。
遺族のせめてもの慰めは、自宅で看取れたことと、眠るように逝きたい
という奥さんの希望に添えたことだそうです。
最後の退院となった6月中旬以降は、奥さんの病状は日を追うごとに急速に
悪化して行きました。段々と歩けなくなり、ベッドにも座れなくなり、
ついには手足も自由に動かせなくなって……、本人の苦しさは、傍で見て
いる親友にもとても辛いことでした。
“もういいわよね。私十分に頑張ったわよね”との、しゃべるのも
不自由になった奥さんの言葉に、親友は涙を流しながら、ただうなずく
ことしか出来なかったそうです。
そんな中、旅発つ2~3日前に親友の手を握りながら、奥さんが言った言葉は、
はっきりと聞こえたそうです。“今までありがとう!、愛してるよ!”。
43年の結婚生活の中で、お互いに「愛してる」という言葉は言ったことが
ありませんでした。あれは奥さんが身体中を振り絞って言った、親友への
最後の惜別の言葉だったのだろうと思います。
前回の「ストレスチェックの省令案」についての話、如何でしたでしょうか。
今回は、「個人情報保護法」等の改正についての話をします。
──────────◆ 目 次 ◆──────────────
○ 「個人情報保護法」等の改正
────────────────────────────────
個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)とマイナンバー法(
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)
の改正法が可決、成立しました。
個人情報保護法の改正は2003年に法律ができてから初めて。2013年に
成立したマイナンバー法は、今年10月からの個人番号の配付や来年1月から
の本格運用を前にした改正です。
改正個人情報保護法では、マイナンバー法に合わせて、これまでは対象外と
されていた「取り扱う個人情報が5,000件以下」の小規模事業者も
「個人情報取扱事業者」として規制の対象とし、監視機関として、
マイナンバー法で定められていた「特定個人情報保護委員会」を改組して
「個人情報保護委員会」とし、個人情報の保護に関する強力な権限をもつ
第三者機関とすることになりました。
一方、これまでは本人の同意が必要とされていた、情報が誰のものかが
わからないようにした「匿名加工情報」の利用については、本人の同意が
なくても他人に提供できるようになります。
いわゆる「ビッグデータ」として、買い物の履歴や様々なサービスの
利用情報などが、新商品の開発に役立てたいと考える企業の間で売買され、
活用されることが考えられます。
マイナンバー法の改正では、2018年以降、本人の同意を条件に、銀行口座の
預金情報もマイナンバーとの結び付けが可能になり、税務調査で預金残高
の状況がつかみやすくなります。
本人の同意を条件にしたのは、財布の中身を知られたくない預金者に配慮
したためですが、政府は2021年をメドに義務化する方向で検討しています。
また、「メタボ健診」の記録2016年から、予防接種の記録については2017年
から個人番号と結びつけて使えるようにし、引っ越し時、乳児の予防接種の
履歴が転居先の自治体にスムーズに引き継がれるようになります。
ただ、日本年金機構による個人情報流出問題を受け、同機構は
マイナンバーをしばらく扱えないことも決まりました。
マイナンバーと基礎年金番号の連結は、2016年1月の予定から
最大1年5カ月間延期されます。
ご質問等がある場合は、弊事務所にご照会下さい。
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