こんにちは。
社会保険労務士の田中です。
主に東京 立川・渋谷・新宿で仕事をしています。
「働き方改革」への実務的な対応方法について
本コラムで何回かにわたってお伝えしています。
今回は「3ヶ月単位の
フレックスタイム制度」(2019.4施行)です。
△□○ 3ヶ月単位の
フレックスタイム制度 △□○
※ 2019年4月施行です。
前回にお伝えした「高度プロフェッショナル制度」と同様に、
この改正も会社・
労働者いずれにもメリットがあります。
通常の「
フレックスタイム制」は清算期間として1ヶ月内で
出勤すべき時間数を超えた部分が
時間外労働(以下「残業」)となり、
残業手当が支払われます。この清算期間が3ヶ月に拡張されました。
賃金支払いの五原則(
労働基準法第24条)では、
「
賃金は当月に支払う」旨が定められていますが、
「3ヶ月単位の
フレックスタイム制」では、
残業手当は、
3ヶ月分をまとめて計算して支払うことになります。
「
賃金は当月に支払う」という常識が覆されました。
なお、3ヶ月だけではなく2ヶ月単位とする事も可能です。
△□○ 3ヶ月フレックスの活用例 △□○
活用例を示した方がお分かり頂けると思います。
Z社のケース
祭礼用品を企画・製造・販売するZ社は秋祭りのピークとなる
9月に向けて6月と7月が1年の内、最も忙しくなります。
7月中に商品の出荷手配を終わらせると、8月は仕事の空白期です。
毎年、6月と7月は毎日19時、20時と残業が続きますが、
8月は仕事が激減、仕事の密度も薄くなり、1日8時間を
書類の整理など仕事を探して、やり過ごしていました。
このZ社が「3ヶ月単位の
フレックスタイム制」を導入、
対象期間は6月、7月、8月の3ヶ月です。
同社のBさんは、6月と7月は平均して1日1.5時間の残業でした。
その結果、6月は30時間残業、7月も30時間残業でした。
(つまり、2ヶ月で合計60時間分を多く働きました。)
しかし、8月は1日8時間勤務のところ3時間を短縮、
平均すると1日5時間勤務で、午後3時前後に退勤しました。
これにより、夏休み中の子供と一緒にいられる時間が増えました。
(つまり、6月と7月に貯めた60時間を8月に使った、ということです。)
お分かり頂けたでしょうか?従来の勤務形態では、
Bさんは6月と7月にそれぞれ30時間分の
残業手当が支払われ、
8月は仕事が少ない中で、毎日午後6時まで会社にいました。
それが、「3ヶ月単位フレックス」導入後は、
残業手当を
もらう替わりに、8月に
勤務時間を短縮しました。
今後は、
フレックスタイム制として、
「1ヶ月単位」「2ヶ月単位」「3ヶ月単位」のうちから
会社と
労働者のそれぞれにメリットがある勤務形態を
設計できるようになります。
△□○
労働時間の管理 2つのチェック時間 △□○
さて、実際に「3ヶ月単位フレックス」を運用する際に、
従来、1ヶ月ごとに行ってきた
労働時間管理を全く行わず、
3ヶ月が終わったところで、
労働時間を集計すれば良いのでしょうか?
「3ヶ月単位フレックス」でも長時間労働を防ぎ、健康管理を
する必要性から
労働時間数に一定の歯止めがかけられています。
【
労働時間が1週間に50時間を超えたら残業扱い 】
まず、1週間の
労働時間が50時間を超えたら、
その分はその月に
残業手当として支払う必要があります。
1日平均で2時間以上の残業をすると、
労働時間が50時間を
超えてしまう計算になります。
したがって、まずは毎週50時間を超えないように、
労働者の自己管理、そして会社の時間把握が必要です。
つまり、1週間の
労働時間数によって次のようになります。
週40時間以下 残業はなし
週40時間超え50時間以下 残業は3ヶ月まとめて集計
週50時間超え 残業は1ヶ月で集計
【 残業時間が1ヶ月に60時間を超えたら残業割増 】
それと、「残業時間」(
労働時間ではありません。)が、
1ヶ月に60時間を超えたら残業の割増率が50%となります。
(但し、中小企業には猶予措置あり。)
いかがでしょうか?慣れるまでは複雑で少し分かりにくいのですが、
上手に活用すると、勤務の柔軟性、自由度が高まる制度です。
前述したとおり、「
賃金は当月に支払う」という長年にわたる、
労働基準法の大原則に例外を認めたルールです。
働き方の大きな転換点の一つになるのではないでしょうか。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます。
===============================================
田中事務所 特定
社会保険労務士 田中理文
(立川・渋谷・新宿 で主に仕事をしています。)
従業員 50人~300人企業の、
手続の電子申請はお任せください!
http://www.tanakajimusho.biz/
従業員 10人~2,000人企業の、
労務相談に多くの実績があります!
労使トラブルは
従業員数に関係なく発生します。
「転ばぬ先の杖」
ご安心のために、いつでも当所が貴社をサポートします。
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こんにちは。社会保険労務士の田中です。
主に東京 立川・渋谷・新宿で仕事をしています。
「働き方改革」への実務的な対応方法について
本コラムで何回かにわたってお伝えしています。
今回は「3ヶ月単位のフレックスタイム制度」(2019.4施行)です。
△□○ 3ヶ月単位のフレックスタイム制度 △□○
※ 2019年4月施行です。
前回にお伝えした「高度プロフェッショナル制度」と同様に、
この改正も会社・労働者いずれにもメリットがあります。
通常の「フレックスタイム制」は清算期間として1ヶ月内で
出勤すべき時間数を超えた部分が時間外労働(以下「残業」)となり、
残業手当が支払われます。この清算期間が3ヶ月に拡張されました。
賃金支払いの五原則(労働基準法第24条)では、
「賃金は当月に支払う」旨が定められていますが、
「3ヶ月単位のフレックスタイム制」では、残業手当は、
3ヶ月分をまとめて計算して支払うことになります。
「賃金は当月に支払う」という常識が覆されました。
なお、3ヶ月だけではなく2ヶ月単位とする事も可能です。
△□○ 3ヶ月フレックスの活用例 △□○
活用例を示した方がお分かり頂けると思います。
Z社のケース
祭礼用品を企画・製造・販売するZ社は秋祭りのピークとなる
9月に向けて6月と7月が1年の内、最も忙しくなります。
7月中に商品の出荷手配を終わらせると、8月は仕事の空白期です。
毎年、6月と7月は毎日19時、20時と残業が続きますが、
8月は仕事が激減、仕事の密度も薄くなり、1日8時間を
書類の整理など仕事を探して、やり過ごしていました。
このZ社が「3ヶ月単位のフレックスタイム制」を導入、
対象期間は6月、7月、8月の3ヶ月です。
同社のBさんは、6月と7月は平均して1日1.5時間の残業でした。
その結果、6月は30時間残業、7月も30時間残業でした。
(つまり、2ヶ月で合計60時間分を多く働きました。)
しかし、8月は1日8時間勤務のところ3時間を短縮、
平均すると1日5時間勤務で、午後3時前後に退勤しました。
これにより、夏休み中の子供と一緒にいられる時間が増えました。
(つまり、6月と7月に貯めた60時間を8月に使った、ということです。)
お分かり頂けたでしょうか?従来の勤務形態では、
Bさんは6月と7月にそれぞれ30時間分の残業手当が支払われ、
8月は仕事が少ない中で、毎日午後6時まで会社にいました。
それが、「3ヶ月単位フレックス」導入後は、残業手当を
もらう替わりに、8月に勤務時間を短縮しました。
今後は、フレックスタイム制として、
「1ヶ月単位」「2ヶ月単位」「3ヶ月単位」のうちから
会社と労働者のそれぞれにメリットがある勤務形態を
設計できるようになります。
△□○ 労働時間の管理 2つのチェック時間 △□○
さて、実際に「3ヶ月単位フレックス」を運用する際に、
従来、1ヶ月ごとに行ってきた労働時間管理を全く行わず、
3ヶ月が終わったところで、労働時間を集計すれば良いのでしょうか?
「3ヶ月単位フレックス」でも長時間労働を防ぎ、健康管理を
する必要性から労働時間数に一定の歯止めがかけられています。
【 労働時間が1週間に50時間を超えたら残業扱い 】
まず、1週間の労働時間が50時間を超えたら、
その分はその月に残業手当として支払う必要があります。
1日平均で2時間以上の残業をすると、労働時間が50時間を
超えてしまう計算になります。
したがって、まずは毎週50時間を超えないように、
労働者の自己管理、そして会社の時間把握が必要です。
つまり、1週間の労働時間数によって次のようになります。
週40時間以下 残業はなし
週40時間超え50時間以下 残業は3ヶ月まとめて集計
週50時間超え 残業は1ヶ月で集計
【 残業時間が1ヶ月に60時間を超えたら残業割増 】
それと、「残業時間」(労働時間ではありません。)が、
1ヶ月に60時間を超えたら残業の割増率が50%となります。
(但し、中小企業には猶予措置あり。)
いかがでしょうか?慣れるまでは複雑で少し分かりにくいのですが、
上手に活用すると、勤務の柔軟性、自由度が高まる制度です。
前述したとおり、「賃金は当月に支払う」という長年にわたる、
労働基準法の大原則に例外を認めたルールです。
働き方の大きな転換点の一つになるのではないでしょうか。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます。
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田中事務所 特定社会保険労務士 田中理文
(立川・渋谷・新宿 で主に仕事をしています。)
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