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シリーズ「人活経営でパワーは倍増できる!」
<第208回>[(第14話)チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!]
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今話題の「会社を救う
コンピテンシー」とは何かと
コンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
===========================
今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!」
1.樹研工業とは?
2.自由奔放な企業文化!
3.ユニークな全員参加の経営会議!
4.トヨタ、デンソーに学べる環境!
5.チャンスを与えれば原石は磨かれるという信念で!
【3】今日のポイント
===========================
愛知県豊橋市といえばトヨタやデンソーのお膝元。トヨタやデンソーの最新情報
はいくらでも入ってきます。
目前に偉大な師匠がいるようなものです。特に生産システムや基本的なものの見
方、考え方は参考になるわけです。いいものはベンチマークして採り入れる、こ
の姿勢が100名の中小企業を世界に羽ばたかせる原動力にもなっています。
【1】心に刻んでおきたい言葉
***********************************************************************
経営者がきちんとチャンスを与えれば、社員の
モチベーションはいくらでも高まる。
松浦元男
***********************************************************************
【2】メルマガ本論
[(第14話)チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!]
1.樹研工業とは?
愛知県豊橋市に本社を構える樹研工業
株式会社は、社員100名、
売上高は30億円
です。
重さ100万分の1グラムというプラスチック歯車など超ハイテク部品を得意として
います。重さ100万分の1グラムといえば肉眼では粉にしか見えません。
ハイテク技術で世界を代表する自動車部品メーカーや時計メーカーとの取引も拡
大しています。
このような超ハイテク部品を開発するのはもちろん第一線の社員。元はといえば
原石、松浦流人財育成術でダイヤのように磨かれた社員がゴロゴロいるからなの
です。
2.自由奔放な企業文化!
100万分の1グラムの歯車を作る金型を開発したのは30歳代の工業高校卒の社員で
す。見かけはツッパリ風の若者が誰もいない明け方から出社して金型装置の改良
を重ね、世界一の技術を完成させました。
一流大学出の技術者でないところに価値があるのです。
出産と育児で一旦退社した女性社員が復帰したときのこと、社内を一通り見て回
り「社長、あそこのチームが手薄だったよ。あそこを手伝うからね」と配属先を
自己申告してしまう風土です。社員が、自分がやるべき仕事を見つけてしまうの
が当たり前の文化が根付いているのです。
松浦社長は「他人に判断を委ねるのは卑怯なこと。自分が責任を持って決断する
ようにならなければ、突発的なことの連続である会社の仕事はできない」と。
樹研工業は管理に縛られるシステムとは無縁です。タイムカードもなく残業は自
己申告制で、出張時の伝票清算もないのです。出張する社員にはカードを渡し、
管理の手間を省いています。しかしズルしたり不正を働くものはいないといいま
す。管理に要する手間を仕事に振り向けたらいいという考えです。
給与体系は年功システム、年上が率先して仕事をするから年功制でも別に問題は
ないのでしょう。もちろん
定年制もありませんから辞めたくなったときが
定年で
す。
3.ユニークな全員参加の経営会議!
月一回のペースで開催する経営会議もユニークです。本社の社員50名ほどが自由
に参加します。ここでも自主性を尊重しています。
雑談から始まり、次に松浦社長から売上げや業界の動向について報告があります。
そして社員の発表持間では設備を購入してほしい話、切削加工の技術的な話など
がプレゼンテーションされます。
昼食時間は老若男女が口の字型のテーブルに自由に席を取り談笑しながら食事を
します。上司、先輩などの序列はありません。
笑い声の耐えない会議は午後三時まで続きます。途中参加も途中退席も自由です
が、格好の情報の共有化が図られる場面です。
4.トヨタ、デンソーに学べる環境!
トヨタやデンソーの品質管理や生産システムに関する情報が地元の新聞などから
いつも入ってくる恵まれた環境にあります。もちろん恵まれた環境にあっても活
用して生かさなければ単なる情報で終わってしまうのですが、樹研工業以外にも
個性的な経営者や高い技術を持つ企業が多い土地柄ですので、他社・他人に学ぶ
ことでも競争するムードが自然に湧いてくるものと思われます。
5.チャンスを与えれば原石は磨かれるという信念で!
リストラによってV字回復した企業を
株主やメディアがこぞって評価することに
関して松浦社長は皮肉たっぷりに一蹴しています。「僕は、そんな業績回復は粉
飾
決算と変わらないと思っています。だって、何の経営努力をすることもなく、
社員に責任を押し付けて済ませているだけですから」と。
社員の自主性に任せることが
モチベーションを高め、仕事に成果をもたらすとい
う信念です。みんなが「自我の欲求」、「自己実現の欲求」に目覚めているから
できることです。
最初は原石だった社員にチャンスを与え、磨けばダイヤになり光り輝くという強
い信念で社員を育てる松浦社長には頭が下がる思いです。
(今回の参考文献:日経ビジネス2005年4月4日号、朝日新聞2005年1月8日号他)
【3】今日のまとめ
1.社員の自主性を重んじ、任せることが重要であること。しかし、このような
手法が通じるのは、社員が「自我の欲求」や「自己実現の欲求」に達してい
る必要があること。
2.管理で縛らなくとも社員を信じることでズルする人もいなければ不正を働く
ものはいないという「性善説」の考えが重要であること。
3.どこにでもいる極普通の人でもチャンスを与えて動機付ければ世界に通じる
オンリーワンの技術開発も可能であること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
3223898301@jcom.home.ne.jp
【4】編集後記
今、ニートというキーワードが飛び交っていますが、松浦社長も若いときはニー
トみたいな生い立ちを持っています。昼は左官や菓子職人見習い、夜はダンスホ
ールでのバンドマンだったそうです。
「今の若者は能力が高いから僕らが五年かけて覚えたことを彼らは一年で覚えて
しまう。彼らが潜在能力を発揮するためのチャンスと動機を与えることで解決で
きる」と前向きな考えを持っておられます。
ニートを生んだのは大人たちであり、社会であるという見解はその通りだと思い
ます。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
次回予告
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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから
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(協)さいたま総合研究所のHPはこちらから
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<第208回>[(第14話)チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!]
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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは、「人活経営でパワ
ーは倍増できる!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介して
いきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。
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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!」
1.樹研工業とは?
2.自由奔放な企業文化!
3.ユニークな全員参加の経営会議!
4.トヨタ、デンソーに学べる環境!
5.チャンスを与えれば原石は磨かれるという信念で!
【3】今日のポイント
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愛知県豊橋市といえばトヨタやデンソーのお膝元。トヨタやデンソーの最新情報
はいくらでも入ってきます。
目前に偉大な師匠がいるようなものです。特に生産システムや基本的なものの見
方、考え方は参考になるわけです。いいものはベンチマークして採り入れる、こ
の姿勢が100名の中小企業を世界に羽ばたかせる原動力にもなっています。
【1】心に刻んでおきたい言葉
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経営者がきちんとチャンスを与えれば、社員のモチベーションはいくらでも高まる。
松浦元男
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【2】メルマガ本論
[(第14話)チャンスを与え、原石を磨く松浦流人財育成術!]
1.樹研工業とは?
愛知県豊橋市に本社を構える樹研工業株式会社は、社員100名、売上高は30億円
です。
重さ100万分の1グラムというプラスチック歯車など超ハイテク部品を得意として
います。重さ100万分の1グラムといえば肉眼では粉にしか見えません。
ハイテク技術で世界を代表する自動車部品メーカーや時計メーカーとの取引も拡
大しています。
このような超ハイテク部品を開発するのはもちろん第一線の社員。元はといえば
原石、松浦流人財育成術でダイヤのように磨かれた社員がゴロゴロいるからなの
です。
2.自由奔放な企業文化!
100万分の1グラムの歯車を作る金型を開発したのは30歳代の工業高校卒の社員で
す。見かけはツッパリ風の若者が誰もいない明け方から出社して金型装置の改良
を重ね、世界一の技術を完成させました。
一流大学出の技術者でないところに価値があるのです。
出産と育児で一旦退社した女性社員が復帰したときのこと、社内を一通り見て回
り「社長、あそこのチームが手薄だったよ。あそこを手伝うからね」と配属先を
自己申告してしまう風土です。社員が、自分がやるべき仕事を見つけてしまうの
が当たり前の文化が根付いているのです。
松浦社長は「他人に判断を委ねるのは卑怯なこと。自分が責任を持って決断する
ようにならなければ、突発的なことの連続である会社の仕事はできない」と。
樹研工業は管理に縛られるシステムとは無縁です。タイムカードもなく残業は自
己申告制で、出張時の伝票清算もないのです。出張する社員にはカードを渡し、
管理の手間を省いています。しかしズルしたり不正を働くものはいないといいま
す。管理に要する手間を仕事に振り向けたらいいという考えです。
給与体系は年功システム、年上が率先して仕事をするから年功制でも別に問題は
ないのでしょう。もちろん定年制もありませんから辞めたくなったときが定年で
す。
3.ユニークな全員参加の経営会議!
月一回のペースで開催する経営会議もユニークです。本社の社員50名ほどが自由
に参加します。ここでも自主性を尊重しています。
雑談から始まり、次に松浦社長から売上げや業界の動向について報告があります。
そして社員の発表持間では設備を購入してほしい話、切削加工の技術的な話など
がプレゼンテーションされます。
昼食時間は老若男女が口の字型のテーブルに自由に席を取り談笑しながら食事を
します。上司、先輩などの序列はありません。
笑い声の耐えない会議は午後三時まで続きます。途中参加も途中退席も自由です
が、格好の情報の共有化が図られる場面です。
4.トヨタ、デンソーに学べる環境!
トヨタやデンソーの品質管理や生産システムに関する情報が地元の新聞などから
いつも入ってくる恵まれた環境にあります。もちろん恵まれた環境にあっても活
用して生かさなければ単なる情報で終わってしまうのですが、樹研工業以外にも
個性的な経営者や高い技術を持つ企業が多い土地柄ですので、他社・他人に学ぶ
ことでも競争するムードが自然に湧いてくるものと思われます。
5.チャンスを与えれば原石は磨かれるという信念で!
リストラによってV字回復した企業を株主やメディアがこぞって評価することに
関して松浦社長は皮肉たっぷりに一蹴しています。「僕は、そんな業績回復は粉
飾決算と変わらないと思っています。だって、何の経営努力をすることもなく、
社員に責任を押し付けて済ませているだけですから」と。
社員の自主性に任せることがモチベーションを高め、仕事に成果をもたらすとい
う信念です。みんなが「自我の欲求」、「自己実現の欲求」に目覚めているから
できることです。
最初は原石だった社員にチャンスを与え、磨けばダイヤになり光り輝くという強
い信念で社員を育てる松浦社長には頭が下がる思いです。
(今回の参考文献:日経ビジネス2005年4月4日号、朝日新聞2005年1月8日号他)
【3】今日のまとめ
1.社員の自主性を重んじ、任せることが重要であること。しかし、このような
手法が通じるのは、社員が「自我の欲求」や「自己実現の欲求」に達してい
る必要があること。
2.管理で縛らなくとも社員を信じることでズルする人もいなければ不正を働く
ものはいないという「性善説」の考えが重要であること。
3.どこにでもいる極普通の人でもチャンスを与えて動機付ければ世界に通じる
オンリーワンの技術開発も可能であること。
コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ
⇒
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【4】編集後記
今、ニートというキーワードが飛び交っていますが、松浦社長も若いときはニー
トみたいな生い立ちを持っています。昼は左官や菓子職人見習い、夜はダンスホ
ールでのバンドマンだったそうです。
「今の若者は能力が高いから僕らが五年かけて覚えたことを彼らは一年で覚えて
しまう。彼らが潜在能力を発揮するためのチャンスと動機を与えることで解決で
きる」と前向きな考えを持っておられます。
ニートを生んだのは大人たちであり、社会であるという見解はその通りだと思い
ます。
=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=
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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
彩愛コンサルピア代表 下山明央
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