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社員番号

社員番号

 今回は重箱の隅つつくような極めて実務的なお話。劇薬でも何でもなし。興
味のない方は読み飛ばしを。

 従業員データの管理も人事屋の重要な仕事です。氏名や住所、異動履歴や給
与額等、必要によりどうにでも細分化できますが、これらのデータのメンテナ
ンスは結構面倒です。

 これらの管理はかつては紙台帳で管理するのが当たり前でした。というより、
この方法しかなかったと言うべきか。基準法でも、基本的には書面で備え付け
なければならない労働者名簿等もあります。ただ、実際は履歴書の綴りで代用
しているケースが多いですが。

 ともかく最近は多くの会社でパソコンを使って運用しているようです。これ
らのソフトも数多く販売され、ビジネスショーなんかに行くとあちこちのブー
スでデモする姿が見られます。価格もピンキリで数万円から、中には基幹シス
テム連動で千万単位なんてのも。私を期間限定のSEで雇った方が安いな。

 これらのソフト(アプリケーション)はACCESSあたりをいじれる人なら自分で
作成することもできます。実際、安価なソフトはVBというツールを使って作ら
れています。もう少し複雑なのになるとUNIX系の世界です。このレベルができ
りゃ人事屋でいる必要ないですが。

 で、これらのデータベースで肝心なのは従業員コード。社員番号と言った方
がわかり易いですが、これは重複しない固有なコードであることが条件です。
データベースの世界では、絶対重複しないコードをキーとして、関連するデー
タを検索照合することとなります。紙台帳の場合でもバラけてしまった時のこ
とを考えれば同様です。

 将来にわたって重複しない番号を決めるのは意外と難しいです。小規模の会
社では関係ないですが、千人規模になると結構悩みます。手っ取り早い例では
健康保険の番号を使ったりしますが、他の事業所と合併等があったら番号振り
直しですし、基礎年金番号も20歳未満の短時間パートじゃ使えません。年金自
体もどうなるかわからんし、第一、国営ねずみ講の番号なんぞ使いたくない。

 あとは、一連番号を振る方法も多いですが、番号を忘れるとお手上げ。別途、
名簿と対比表作ればいいのですが、一々見比べるのも面倒です。ソフトによっ
てはパソコンで氏名入れれば自動的に番号表示がされるのもありますが、デー
タすぐ出せっ!と言う人に限って、パソコン苦手とか。

 私も以前、データベース導入時に色々悩んだ挙句、従業員の生年月日をキー
にする方法を採りました。西暦下2桁+月+日+1の7桁です。私なら5512191。
 一般的な社員番号に比べ桁数が多いので当時のマシンにはチトきつかった。
それなりのメモリを増設したりでカネも多く喰いましたが、今時のパソコンな
らお笑い種です。

 この方法は入力時の桁数が多いこと意外は担当者間でも結構好評でした。生
年月日がキーなので、本人の履歴書ミスでもなければ変わることはまずあり得
ません。管理する立場としても、一覧表が年の順なので、定年が誰かすぐわか
ります。一番便利なのは、本人に誕生日聞けば済むこと。普通忘れないもんね。
「今回の私の評価どうなのよ」とややこしいこと聞かれても、速攻で回答でき
ます。

 但し、デメリットもあります。同じ誕生日の人がいたらど~するのって問題。
でも解決済。そのために末尾に1桁設けてます。通常は1(0でもいいけど)、
以降同一生年月日の人が入社したら2以降にするだけ。最大10人までOKです。

 あるとき、当時の上司から鋭い突っ込みが。「11人目からどうするんだ?」
私曰く「採用しない!」くだんの部長苦笑い。ちなみに当時、誕生日が同じ者
が3名いました。一組は双子だった。もし数万人規模の会社なら、A~Zを付加
する方法も。まるで放送局のコールサインだな。

 それとまだあるデメリット。あと10数年後には2000年生まれの新人が入社し
てきます。でも今後この方法を採るなら、西暦3桁、全8桁にして、2000年以降
は100~とすればいいだけ。少なくとも百年は使えるし、西暦とのズレ気にしな
けりゃ900年もちます。って、会社無くなってらぁ。


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