相談の広場
皆様。よろしくご教示ください。
弊社の労務規定にはいわゆるみなし労働の規定があり、「事業所外での労働について労働時間を正確に把握できない場合は所定労働時間とみなす。」と記載されています。
ここ数年、労務担当役員からの指示で、いわゆる社有車での移動時間を残業時間として一切認めないという労務管理をしています。機材を社有車に積み込んでの作業なども基本的に労働時間として認めていません。
ところがここにきて労働組合から「みなし労働の悪用だ。来春の36協定は更新拒否する。」と言われました。36協定を更新しないという手段は、労働組合側に有利なのか、会社側に有利なのかよく分かりません。詳しく教えて頂けないでしょうか。
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たなあげ さん
こんばんは
役員の方は自覚がないようですが、現実は、すでにかなりの危険水域にあります。
●36協定とは何か
まず、36協定の性質についてお話します。
一言で言うと、「経営者の免罪符」です。
基本として、法定時間を越えた時間の時間外労働は禁止事項です。
残業を労働者に課すと、労基法32条により使用者(=労務担当役員、社長、残業の命令を出した現場長など)が、
「半年以下の懲役刑、もしくは30万円以下の罰金」の刑に処せられます。
しかも、これは1日について1案件としますので、残業を命じた日数分だけ増えることになります。
ただ、これでは、事実上経営が成り立たない。
そこで、労基法36条により、「残業できる範囲の時間を労使協定(=労使の合意)により定めて、
それを監督署に届け出て、受領される」ことにより、労働基準法32条違反は免責されるというのが
俗に言う36協定です。36協定の36とは労基法36条の数字から来ています。
つまり、36協定は、「経営者の免罪符」です。
●36協定を締結しないことの有利・不利
36協定を締結せずに時間外労働をさせることはかなり危険であることがお分かりいただけるでしょう。
これが会社側のデメリットです。
36協定を締結できない場合、会社としては、使用者が前科者になり、罰金を払うことを覚悟するか
残業を一切させないかの二択になります。
36協定を締結しない会社側のメリットは、ありません。
36協定がなくても、残業させた場合には、その残業代を支払う義務が発生するからです。
36協定を締結しない労働組合側のメリットは、会社の弱みを握ることができるということです。
また、残業命令を「法律違反になりますから」と拒否しても、その行為が正当化されるというメリットもあります。
合法的にサボタージュをやりたい放題です。
●36協定を結んでもらうための、3つの対策案
質問を読む限りにおいては、みなし労働時間の悪用ですね。
会社としてはある程度の妥協が必要でしょう。
具体的には、事業所外での労働について
「労働時間を正確に把握できない場合は所定労働時間とみなす」というところを検討することになります。
一つ目の方法は、「所定労働時間とみなす」を改変する方法です。
具体的には、所定労働時間ではなく、それ相応の残業時間とみなす方法です。
機材を積み込んだりする作業時間の長さは経験的にある程度わかると思うので、
積み込み作業がある場合にはたとえば2時間残業したものとみなすとか、合意のできる内容にするべきでしょう。
二つ目の方法は、「労働時間を正確に把握できない」時間を極小化する方法です。
具体的には、たとえば、作業が終わったら電話やメールなどで会社に報告を出すというやり方です。
妥協案としては、この2つの方法のどちらか、あるいは第三の方法として、両方の融合策を取る。
この3択になるでしょう。
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