相談の広場
私はクリエータとして今の会社に在職しておりましたが、この度退職することにいたしました。
その旨を会社に伝えた直後、PCのデータを有無を言わさずバックアップされ調査に出されてしまいました。
その結果、会社から「背任行為」として懲戒免職をくだされました。
その内容はというと、
・個人的にクリエーター活動としてコンペに参加していましたが、その作業の一部を就業時間にしていたということ。
・そのコンペの作品が当選し、報奨金を受けていたということ。
・そのコンペの作品を見て、別のクライアントから大きな仕事の依頼を頂戴したことをきっかけに退職することを決意し、退職の旨を会社に伝えたのですが、その機密書類や見積もりのデータがPCに入っていたこと。
・以前より退職の意思があったので、いままで会社で作成した業務をまとめたポートフォリオを作成したデータがあったこと。
会社側はその機密書類を盾に、クライアントが私に仕事を依頼し
てきた経緯にポートフォリがきっかけだとすると、会社の業務を利用した個人への依頼になるとからクライアントにその依頼にあたる経緯を確認すると。
私としてはクライアントへ会社に機密書類が漏れた事実を隠したかったので、半分強請の様なかたちで懲戒免職を承諾してしまいました。
やはり私のしたことは「背任行為」であり懲戒免職に値する行為なのでしょうか?
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横レス失礼いたします。
まず、刑法上の背任罪とは、他人のために事務を処理する者が、自己または第三者の利益を図りまたは損害を加える目的で、任務に背く行為をし、財産上の損害が発生することで成立するものです。
このケースからは、そのような事情がうかがえないので、背任は成立しないと言えます。
また、背任は委任関係にある者が対象となるので、本件のように雇用関係がある者が対象になることはまずありません。
それから、機密書類に関し、それが不正競争防止法上の「営業秘密」として保護されるには、具体的に秘密管理されている実態がなければなりません。
例えば、書類がロッカーに鍵をかけて管理されたり、パソコンにパスワードを設定するなどアクセス制限されてたりする必要があります。
もし、そのような方法で秘密管理されたものではなく、従業員であれば誰でも閲覧できた物、あるいは、機密情報であると周知されていなかった物ならば、機密書類(営業秘密)とはなりません。
そのような状況でなされた懲戒解雇は、不当と言わざるを得ません。
まずは、その点を確認してみるべきです。
octimaさん
>個人宛に仕事の依頼がきたという事を伝えておけばこのような問題にはならなかったということでしょうか?
そう思います。
会社側の見方を想像するに、勤務時間中に「無断で」個人の仕事をして、挙句に仕事がありそうだから独立するとはけしからんと思ったのでしょう。
私の会社は技術系ですが、似たような事例に学会発表や、執筆があります。
事前に会社に届けて許可を貰えば、業務時間中に原稿を書いたり、学会出張も問題になりません。謝礼も個人が貰えます。
会社としても、「優秀な技術がある」と宣伝になると判断するから、承認するのだと思います。
一方で、届出をせずに勝手にやれば、学会では他社の人と情報交換もありますので、守秘に触れたとか、業務時間にアルバイトをしていると言われるでしょう。
その場合の差は、同じことをしながら、事前に話して、承認を得たかです。 万一駄目といわれれば、就業後や休日にやればよいのです。その場合には、会社のパソコンも使いません。 なぜなら、会社の資産を利用したといわれる危険があるからです。
行政書士いとう事務所様
ご回答ありがとうございます。
機密書類とは、私の新しい仕事のクライアントの書類であり、私の管理上の不手際で会社のPCに入れており会社側に漏れてしまったのです。
会社のPCに入れておいた私がもちろん悪いのですが、会社側はそれを逆手にとって、新しい仕事のクライアントにこの事実を漏らしたくなければ..というかたちで解雇を承諾させられました。
新しい仕事は、会社の業務上の成果物で認められたことによって依頼がきたわけでなく、あくまでも個人の作品を認められ依頼がきたのです。
ただ、その個人の作品を一部、会社の業務中にも作成しておりました。
その事実とその作品でコンペの報奨金を得たこと、またその作品によって仕事の依頼を受けたこと自体は、やはり「懲戒解雇」に値するしかるべき処置なのでしょうか?
octima様
事情はよく分かりました。
「機密書類とは、私の新しい仕事のクライアントの書類であり、私の管理上の不手際で会社のPCに入れており会社側に漏れてしまったのです。
会社のPCに入れておいた私がもちろん悪いのですが、会社側はそれを逆手にとって、新しい仕事のクライアントにこの事実を漏らしたくなければ..というかたちで解雇を承諾させられました。」
以上ことから、機密書類というのは、会社が秘密管理していたものではないので過去の裁判例(判例)に照らしても、営業秘密にはあたらないと言えます。
確かに、会社の業務中に作成したことはまずいのですが、直ちに解雇事由になるかというと、法的には別問題となります。
ここでポイントとなるのは、会社の指揮命令に背く形でなされたものかと、報奨金を得たことも含め一連の行為が会社に損害を与えたかです。
会社が主張する機密情報は営業秘密にあたらないことから、裁判などで解雇処分の妥当性を争うことも可能です。
それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
行政書士いとう事務所様
ご回答頂きありがとうございます。
> ここでポイントとなるのは、会社の指揮命令に背く形でなされたものかと、報奨金を得たことも含め一連の行為が会社に損害を与えたかです。
今回個人的に依頼を受けた案件はかなりまとまった金額になりますが、コンペでの報奨金は微々たるものです。
また、コンペは会社の業務ではないので会社の指揮命令に背くというかたちになるのかもしれませんが、昼休みや仕事の合間で作業しておりましたので、実際業務が怠るような事は一切ありません。
> それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
>
> モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
そうなんですか..
モニタリングについて就業規則には一切記載されておりません。
もちろん定期的に行われているものでもなく、退職の意思を伝えた際に「これよりPCのデータを全て触る事はできない、会社で調べることになっているから」とその場、口頭で言われただけです。
退職する際に、「今回の解雇にあたって後で訴えたり、調べたりしない」と誓約書をかかされました。
不当な解雇だと証明したくともこの誓約書がネックになってしまいますが、この誓約書を無効にすることは出来るのでしょうか?
度々ご質問さし上げて申し訳ありません。
> それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
>
> モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
モニタリングについて、後日、このような内容のブログ記事を書いたのでご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/gut_expert/61046994.html
モニタリングが適正かどうかの判断基準にもなります。
> それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
>
> モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
モニタリングについて、後日、このような内容のブログ記事を書いたのでご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/gut_expert/61046994.html
モニタリングが適正かどうかの判断基準にもなります。
> それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
>
> モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
モニタリングについて、後日、このような内容のブログ記事を書いたのでご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/gut_expert/61046994.html
モニタリングが適正かどうかの判断基準にもなります。
> それから、ちょっと気になったのですが、退職の意思を伝えた後に、会社がPCのモニタリングを行ったということだが、モニタリングは定期的に実施されていたのですか。
>
> モニタリングを行うに当たっては、就業規則などで周知されることが求められており、そのようなことなく行われたものについては、違法なものと扱われるケースが多いです。
モニタリングについて、後日、このような内容のブログ記事を書いたのでご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/gut_expert/61046994.html
モニタリングが適正かどうかの判断基準にもなります。
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