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労務管理

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年次有給休暇と祝日の代休

著者 わらさ さん

最終更新日:2008年10月16日 14:26

現在、社会福祉施設で24時間体制の三交代勤務の職場で働いています。以前は祝日代休が取れなくても、祝日給(超勤)と年次有給休暇の取得が出来ていました。人員削減と経費の削減で最近は、休みの希望がほとんど祝日の代休となり、年次有給休暇がほとんど取得できず、結果として年休ほとんどを捨てています。
管理職は「みんなが同じ条件だ」「年休の時期指定権が管理者にある」「予算が無い」「時間短縮だから(?)祝日休が優先」といいますが、公休以外の休みを年休にするか祝日の代休にするのかままで指定できるのでしょうか?
これでは祝日給をごまかされているだけのようで納得できません。

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Re: 年次有給休暇と祝日の代休

著者Mariaさん

2008年10月16日 18:10

●「みんなが同じ条件だ」
 →まったく理由になっていません。
●「年休の時期指定権が管理者にある」
 →会社には時季指定権なんてありません。
  年次有給休暇の時季指定権労働者にあります。
  会社がもっているのは時季変更権のみで、しかも限定的な条件下でしかその行使は認められません。
  つまり、よほどの事情がない限り、時季変更権の行使はできないんです。
●「予算が無い」
 →これもまったく理由になっていませんね。
●「時間短縮だから(?)祝日休が優先」
 →これに関しては、何が言いたいのかがよくわかりません。
  時間短縮というのはどういうことですか?

> 公休以外の休みを年休にするか祝日の代休にするのかまで指定できるのでしょうか?

これについては、
御社でいう祝日休(=祝日に出勤した場合に代わりに与えられる休日のこと?)が、
休日の振替に当たるものなのか、代休に当たるものなのかをはっきりさせる必要があるかと思います。
(通称で代休と呼んでいたとしても、実際には休日の振替である可能性もありますので)

休日の振替と代休の違いはご存知でしょうか?
休日の振替は、公休日と労働日を入れ替えることです。
これにより、本来公休日であった日は労働日に変わり、労働日であった日が公休日に変わります。
年次有給休暇は、給与を減じることなく“労働の義務を免除する”という趣旨のものであることから、通達により
公休日のように労働の義務がない日や、休職等により労働の義務が免除された日には、年次有給休暇を取得する余地はない」
とされていますので、
御社でいう祝日休が、休日の振替によって、本来労働日であったものが公休日になったものであれば、
公休日である以上は、その日に年次有給休暇を取得する余地はない、ということになります。
ただし、休日の振替を行うには、就業規則休日の振替を行う場合がある旨を規定しておくこと、
前もって、振り替えを行う労働日と公休日を指定しておくことが必須となりますので、
就業規則休日の振替の規定がない場合や、事前に振り替える公休日と労働日が指定されていない場合は、
休日の振替には当たりません。

代休は、本来公休日である日に出勤させた場合に、会社が任意で与える休みです。
いつ代休を与えるかは、事後決定でもかまいませんし、
公休日に出勤させた分の給与が支払われてさえいれば、
代休を与えても与えなくても問題ありません。
(たいていの会社では、公休日に対する給与を支払って、代休を与えた分の給与を控除することで、
 結果的に相殺する形だと思いますが)
また、会社が代休として指定した日に対して、年次有給休暇の取得を申し出ることはできません。
なぜなら、会社側が代休を与え、その日の労働の義務を免除した時点で、
その日に年次有給休暇を取得する余地はないからです。
(もちろん、会社が合意して代休を取り下げれば可能ですけど)
逆に、労働者が任意の労働日に年次有給休暇を申し出た場合に、
会社がそれを代休として処理するよう強制することはできません。
会社には年次有給休暇の時季変更権がありますが、
これはその人がその日に年次有給休暇を取得すると業務に重大な支障があり、かつその人の代わりとなる人員を確保できない場合にのみ行使できるものです。
その日を代休とすることを要求する=その日にその人が休んでも問題ない、ということですから、
時季変更権を行使できる条件を満たしていないわけで、
会社としては年次有給休暇の取得を認めるしかないわけです。

以上のとおり、状況によっては必ずしも「祝日休」が優先とは限りませんので、
まずは、御社でいう「祝日休」が休日の振替に当たるのか、代休に当たるのかをはっきりさせたうえで、
必要に応じて、改善を求めるなり、行政機関に相談するなりされるのがよろしいかと思います。
あまり会社と揉め事を起こしたくない、というのであれば、
現状のまま目をつぶるというのもアリですけど・・・。

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