時短ビジネスの雄、カット専門会社の第二創業！

時短ビジネスの雄、カット専門会社の第二創業！

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2015-08-03

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 　　　　　シリーズ「第二創業の実践の中で仕事のできる人の集団を作る！」 　　　＜第454回＞[（第14話）「時短ビジネスの雄、カット専門会社の第二創業！」] ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「第二創業の実践の中で仕事 のできる人の集団を作る！」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介 していきます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、 人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 今回のメニュー 【１】心に刻んでおきたい言葉 【２】多店舗展開の泣き所は「人」の問題！ 【３】理容師・美容師を自前の学校で再訓練！ 【４】美容室の展開と出張サービスで第二創業を！ 【５】編集後記 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 頭髪を刈り整えることを理髪と言う。理髪をするお店が理髪店（床屋）で理髪を業と する人を理容師と言う。 昔は希望すれば洗髪をしてくれるが、洗髪料金はオプションとして別払いだった。そ れがいつの間にかセット料金としてフルコースの中に含まれるようになった。 19年ほど前に繁華街やエキナカなどにカット専門の理髪店が出現し、市民権を得てい った。頭髪を刈り整えるだけで髭剃りや洗髪はしない。時間は約10分だ。髭剃りや洗 髪は自宅に帰ってから自分でやればいい。ちょっとした空き時間や待ち合わせ時間を 利用して理髪することができ、料金はほとんどの場合1000円プラス消費税だ。一般の 街の理髪店だと高いところは5000円近く取るところもあるからかなりリーズナブルだ。 この業界に君臨するのが「ＱＢネット」と言う会社で、店舗名は「ＱＢハウス○○店」 などと称している。今指揮を取っているのが銀行マン上がりの社長北野泰男氏だ。売 上げ高は約142億円で、国内490店舗、海外95店舗を運営しているが、理容師の離職率 が50％近くもあり、店舗展開の大きなネックになっていた。労務問題に積極的に取り 組み、現在は離職率も10％ほどに低減することができた。 そんな中、第二創業として美容室や出張サービス業にも乗り出した。女性も短時間で 簡単にカットできるし、外出できないお年よりからも喜ばれている。 今回は「美容室や出張サービス業」で第二創業乗り出した「ＱＢネット」を採り挙げ る。 【１】心に刻んでおきたい言葉 *********************************************************************** 社員を幸せにできなければ、会社は存在する意味がない。平凡だが10分を極め、いつ までも成長する人がたくさん生まれてほしい。 　　　　　　　北野泰男 *********************************************************************** 【２】多店舗展開の泣き所は「人」の問題！ 多店舗展開している業種・業態はたくさんある。そのとき付いて回るのが「人」の問 題だ。通勤可能なエリアに新規出店すれば、転勤を命ぜられても問題はない。だが通 勤不可能なエリアに転勤を命ぜられれば、近くに引っ越すか、単身赴任するかしかな いだろう。家族のことを考えれば辞める選択肢もたぶんにあるわけだ。 職場の同僚同士の人間関係の問題もある。理容技術の格差もある。たまたま腕のいい 理容師が担当したお客様はまたきたいと思うが、レベルの低い理容師が担当したお客 様は2度と来ない。こんなことでもいさかいは起きるし、感情ももつれる。人間関係 の軋轢に耐え切れずに辞めていく人が多いのだ。 北野社長は大学を出て日本債券銀行（当時）に入行した。入行3年目に破綻し、尊敬 する先輩たちが寂しく去っていく姿を見た。社員を幸せにできない会社の姿を見て北 野氏は自分も辞めようかとも考えた。そんな時「ＱＢネット」の創業者と出会い、 入社を決めた。 早速人材流出の問題に取り組んだ。 出店戦略も大事だが、技術のバラツキを最小限にすることに重点を置いた。誰が担当 しても「ＱＢネット」のフアンになってもらうことが大事だと考えたわけだ。ＩＴ化 に投資し、理容師一人ひとりのカット完了時間などのデータを把握・分析し、本部か ら出向いて面談をしたり意識付けをするようにした。決して叱ったりはしない。なぜ 10分で終わらないのか問題点に気付いてもらうようにしたのだ。 新規出店に際しては現地採用者を特別訓練してから現場に就かせ、指導期間を決めて 優秀な理容師を派遣してフォローし、ひとり立ちできることを見届けてから任せるよ うにした。単身赴任などを極力なくしたことで離職者も10％ほどに激減した。 【３】理容師・美容師を自前の学校で再訓練！ 理容師の経験者だけを募集・採用していたのでは必要数を獲得できにくい。そこで社 内に理容師訓練学校を作った。マネキンを使い、いろいろな頭の形を駆り揃える訓練 を重ねる。講師がいて出来栄えをチェックし、まずければダメ出しをする仕組みだ。 全くの素人も受け入れてゼロから訓練してあげる。この学校で訓練中も所定の給料を 払う。かくして理容師の力量と言うか、レベルは揃うわけだ。 美容師の訓練をする学校も作った。結婚や子育てで仕事を離れていた人たちも大勢受 け入れる。衰えた腕を蘇らせるのだ。もちろん全くの素人でもこの学校で訓練するこ とで一人前になれる。もちろん訓練中も所定の給料を払う。 よそで育った人材だけを採用するのでは限界がある。自前で人材を育てるのだ。「す しざんまい」でも寿司職人を自前で養成する学校を持っているがとてもいい考えだ。 【４】美容室の展開と出張サービスで第二創業を！ 美容室は20分2000円プラス消費税だ。忙しい人だけでなく美容室や理髪店に行けない 高齢者へのサービスも開始した。ワゴン車に設備を備え付け、老人ホームに横付けし て美容・理容のサービスをする。高齢者はみんな大喜びだ。お客様の喜ぶ姿を見れば 理容師や美容師も感激するだろう。 カットした後、髪の毛は掃除機が供えてあり、吸い取る仕組みだ。カット中に床に落 ちた毛も一カ所に集めれば自動的に掃除機が吸い取ってくれる。こうして全てが万事、 時短に結び付けているのだ。時短のためなら何でもすると言うことだ。 【５】編集後記 カット専門の理髪店が出現したとき、「安かろう、悪かろう」と揶揄する人は多かっ た。自分も揶揄した一人だった。懸念どおり「安かろう、悪かろう」のお店も事実多 かった。 「ＱＢネット」に限れば、今は全く違う。北野氏が社長に就任してからは、本部と店 舗の絆も深まり信頼感が生まれている。サービス業では離職率10％はかなりいいほう だ。「ＱＢネット」は今も進化を続けている。今度はどんなサービスを開発してくれ るか、楽しみだ。 ＝長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。＝ 第二創業に挑戦したい企業様からのご連絡をお待ちします。 コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ ⇒　3223898301@jcom.home.ne.jp 次回に続く。 *********************************************************************** 発行責任者：さいたま市中央区上落合５丁目１９－２９ 　　　　　　 　彩愛コンサルピア代表　下山明央 この記事に関するご感想、ご意見はこちらから　3223898301@jcom.home.ne.jp 彩愛コンサルピアのＨＰは、 こちらから　http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/ （協）さいたま総合研究所のＨＰはこちらから　http://www.ss-net.com *********************************************************************** ブログにも興味深い記事を掲載しています。こちらをクリック！ ⇒　http://blog.livedoor.jp/shimo1873/ ⇒　http://blog.goo.ne.jp/saiaiconsul/ ***********************************************************************