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非正社員から正社員登用のネックは?

◆パートタイマー、アルバイト、契約社員などの非正社員を正社員に登用する動きが広がっています。

ただ、正社員登用制度を導入しても、当の非正社員の人たちが手を上げてくれなければ、話は進みません。
もちろん、強制はできません。
正社員に転換するということは、労働契約の変更ということですから、本人の同意なしにやることはできないのです。


◆正社員登用制度に応募しない理由として、次の2つが上げられます。

1)応募したいが、諸般の事情でできない。
2)本当にやりたいことが別にあるので非正社員となっている。

このうち、2番目はしかたありません。
本人の価値観や生き方の問題ですから。

スポットを当てるべきなのは1番目の方。
この「諸般の事情」が何なのかを把握・分析する必要があります。


◆非正社員と正社員とでは、仕事面で何が異なるのか。

1)責任と権限が重くなる
2)労働時間が(一般的に)長くなる
3)人事異動、転勤などがあり得る

--この3つですよね。

このうち、1番目は当然というか、これがイヤで正社員にならないと言うのであれば、「あぁ、そうですか」としか言いようがないですね。
そういう人材を確保するために登用制度を導入するのですから。

もっとも、正社員と責任も権限も同等な非正社員がいたり、責任を一切負おうとしない正社員がいたりしますが…


何かしらの手が打てそうなのは、2番目と3番目。

2番目の労働時間については、「短時間正社員制度」というのを検討してもいいかもしれません。

これは、これは厚生労働省の「多様就業型ワークシェアリング制度実務検討会議」が2006年1月19日に出した報告書の中に盛り込まれていた考え方で、多様な働き方の選択肢のひとつとして打ち出されたものです。

短時間正社員とは、フルタイム正社員とは所定労働時間が異なり、職責や役割、キャリアアップに違いが生じ得るものの、正社員としての働き方を想定しています。
パートタイマーとの違いは、期間の定めのない雇用であるという点です。つまり、長期勤続を前提とした雇用形態になるわけで、その点から求める役割や責任などがパートタイマーとは異なってきます。


3番目の問題については、ユニクロの例が参考になりますね。

同社には以前から正社員登用制度がありましたが、全国転勤がネックになって、応募者は少なかったのです。そこで、「地域限定正社員制度」を導入し、2万人のアルバイト・契約社員のうち、約5000人を正社員に転換することにしました。

全国転勤はしたくない・できないという理由で、非正社員を選択している人は少なくないでしょう。そこにユニクロは目をつけたわけです。


◆正社員登用制度は、人材の確保の有効な方策です。
会社での勤務実績がありますから、どんな人材なのかがよく分かります。
一方、働く人にとっても、非正社員時代の経験から、長く働きたい会社かどうかを判定できます。

いわば、「相思相愛」の人材採用

これを有効に機能させるために、制度の魅力を増す工夫をしていきましょう。




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