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(第3話)金になる稼働時間を増やせ!

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シリーズ「コスト対応力とコンピテンシー!」

        [(第3話)金になる稼働時間を増やせ! ]

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今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要
性について、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「コスト対応力とコ
ンピテンシー!」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介してい
きます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、
人事担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。

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今回のメニュー
【1】心に刻んでおきたい言葉
【2】メルマガ本論「金になる稼働時間を増やせ!」
【3】コンピテンシーを自己チェックする
【4】今日のポイント
【5】編集後記

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「金になる稼働時間」というからには、「金にならない稼働時間」があるという
ことです。工場でもオフィスでも生産性向上は勿論大切ですが、「不良」、「事
故」、「仕事のやり直し」が頻繁に生じてはいないでしょうか。これらは“ただ
働き”どころか、さらに持ち出しが増えることなのです。


【1】心に刻んでおきたい言葉

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十分な商用テストをするにあらざれば、真価を世に問うべからず。

       豊田佐吉翁

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【2】メルマガ本論

[(第3話)金になる稼働時間を増やせ!]

大手企業でも品質問題には頻繁に悩まされています。雪印問題、三菱自動車問題
を思い起こしてほしいと思います。品質問題に莫大な人手と費用を要したほかに
赤字転落、倒産にさえ至るのです。

東武伊勢崎線の踏切事故も悲惨でした。日航機の相次ぐミスの連続で経営トップ
が辞任しました。

工場でもオフィスでも問題の後処理、やり直しに莫大な人手と工数を要していま
す。一度集計をしてみて欲しいと思います。莫大なフエイリュア・コスト
(Failure Cost:失敗コスト)に気づくことでしょう。

1.金にならない稼働時間とは

「不良」、「事故」、「仕事のやり直し」の多い企業で業績のよいところは稀有
です。もし好業績なら、競争にさらされていない独占的企業でしょう。(例:電
力会社)

金にならない稼働時間の項目を抽出し、それらを撲滅すれば金になる稼働時間は
飛躍的に向上できるはずです。

そのためには、経営トップがCSR(Corporate Social Responsibility:企業
の社会的責任)力なるコンピテンシーを磨き、高めることが出発点になります。
きっと尊敬される企業になれますから・・・。

(1)不良の発生

ざっくり言って集計可能な損失金額の4倍もの損失金額が発生しています。選別・
手直し、再製作に投入する人員・工数、材料費副資材費、予定していた仕事の
遅れ、対策に要する工数・費用、顧客へのお詫び行脚、信用失墜、売上げ低下、
・・・。しかも多くの場合は残業・休日出勤による労務費もありますね。

(2)事故の発生

2年前のブリジストン栃木工場の火災での復旧までの操業停止。失火当事者の自
殺。販売の機会ロス、信用失墜、ブランドイメージ低下など莫大でした。

今回の東武伊勢崎線の踏切事故も悲惨でした。手動式遮断機を操作する保安員の
不注意では済まされません。遺族への補償、世間の批判、安全管理に対する信用
失墜など“尊敬されない企業”としてレッテルを貼られてしまうのです。

前述の大きな不良、事故ほどではなくとも“ボヤ程度”の不良や事故は日常的に
生じているはずです。そしてそれらに投入される人員・工数、金は莫大です。全
部利益がぶっ飛んでいるのです。

2.金にならない稼働時間を撲滅せよ!

金にならない稼働時間を撲滅することにより、金になる稼働時間に振り向けられ
る時間的比率が大幅にアップすることは明白ですね。生産性向上に大きく貢献し
ます。

まず、会社の方針として、品質管理と安全管理の二つには全社運動として取り組
むべきです。品質管理や安全管理を手抜きしても問題が発生しない場合がありま
すね。そうすると味をしめるのです。わが社は大丈夫と思い込むのが怖いのです。

(1)品質管理強化

ISO9000を取得するかどうかは別にして、品質管理にはトップの強い意志をもっ
て全社的に取り組むことです。品質部門への叱咤激励だけでは機能しないのです。

ISO9000を取得している企業は多いのですが、問題解決に結びついていない企業
は多いです。取得する目的を明確にすることです。経営のツールとして機能させ
る強い信念がなければ単なるシンボル、ステイタスに終わってしまいます。

(2)安全管理強化

当たり前のことですが、安全は全てに優先されなければなりません。顧客は勿論
社員の安全を考慮し、マニュアル化だけでなく、教育をしっかりやり、いざとい
うとき機能するように日ごろから訓練しておくことです。

(3)仕事のやり直し撲滅

仕事の出来栄えのよい人がいる半面、出来栄えのよくない人がいます。ミスの少
ない人がいる反面、ミスの多い人もいます。集中力、緊張感の持続訓練とコンピ
テンシーのレベルアップが重要です。

単なる結果主義的、ノルマ主義的成果主義では、人材の人財化は図れません。仕
事のできる人の集団つくりを目指す取り組みが大切です。

【3】コンピテンシーを自己チェックする

「目標達成志向」、「モチベーション」なるコンピテンシーの現状レベルをチェ
ックしてみることは有効です。

<行動基準の例>
目標達成への強い執着心をもって仕事に取り組んできた。

<正に当てはまる>、<どちらかといえば当てはまる>、<どちらかといえば当
てはまらない>、<全く当てはまらない> ← どれに印が付きますか。

===================================

会社で仕事をしていて「目標達成志向」、「モチベーション」の乏しい人は結構
多いです。目標達成に対する執着心の希薄な人は、仕事のできる人財ではないの
です。

あなたはどれに印が付きましたか。もし<正に当てはまる>に印が付いたなら、
あなたの「目標達成志向」、「モチベーション」なるコンピテンシーは磨かれて
いるから、仕事の成果に貢献してきたに違いないのです。

<正に当てはまる>以外に印が付いた人は「目標達成志向」、「モチベーション
なるコンピテンシーを磨く必要があるのです。

【4】今日のポイント

(1)不良の発生では、計算可能な損失金額の4倍もの損失が発生する。最悪は
   赤字転落、倒産にも至る。

(2)安全管理は、顧客に対しては勿論、社員に対しても全てに優先して予防活
   動を強化する必要がある。

(3)仕事のできる人の集団作りこそが金にならない稼働時間の撲滅につながる。
   その手段としてコンピテンシーの導入をお勧めしたい。

【5】編集後記

品質管理や安全管理を手抜きしている企業を多く見かけます。手抜きしても問題
が生じないのは偶然と考えるべきであり、いつかしっぺ返しに遭う可能性が高い
ということを認識してほしいと思います。

金にならない稼働時間の撲滅は、生産性向上と莫大なコスト削減になり、利益増
進をもたらすのです。

=長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。=



次回予告
次回は、シリーズ「コスト対応力とコンピテンシー」第4話「ムダを抽出し、定
義せよ!」を解説します。

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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1-20-304
        彩愛コンサルピア代表 下山明央
この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
彩愛コンサルピアのHPは、
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