■Vol.33(通算274)/2008-4-28号:毎週月曜日配信
□□■――――――――――――――――――――――――――――――――
■■■ 知って得する! 1分間で読める~税務・
労務の知恵袋
□□■
■■■ 【 謹慎処分について 】
□□■――――――――――――――――――――――――――――――――
あなたは、パソコンを自分で買いに行った事がありますか。
CPU、メモリー、OSなど、耳慣れない言葉ではあるものの、売り場
の人に聞けば、そのパソコンの性能をたちどころに答えてくれます。
では、人間の性能って?営業社員の性能は売上金額で、入力担当は入力
スピードで見るのでしょうか。
人間は機械と違い、環境や
モチベーションで持っている能力を発揮でき
るかどうかも変ってきます。
その社員の
モチベーションは何で測れば良いのでしょうか?
残業時間ではないですよね。
社員が会社の情報を漏らす、など能力以前のモラルの問題ですが、モラ
ルも数字で測ることができず、経営者にとっては頭の痛い問題です。
今回は、問題を起こしてしまった社員の処分について、
社会保険労務士
の武内さんがお送りします。
武内さんは、とても明るい女性で、彼女の声を聞いただけで私は気持ちが
明るくなります!
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
☆☆☆ 謹慎処分について ☆☆☆
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
===================================================================
1.重要情報を他社へ漏洩
===================================================================
ある会社の社員が会社の重要情報を他社へ漏らしてしまい、処分決定まで
自宅謹慎するように会社から命じられました。1週間の謹慎後、
減給処分と
なりましたが、会社は「謹慎中は無給」と言い渡しました。
就業規則には
謹慎に関する規定は特になく、社員は納得できない様子です。
===================================================================
2.規定がなくても謹慎処分に付すことは可能
===================================================================
社員の行為が
就業規則で定めた
懲戒事由に該当する場合、会社は処分内容
を決定します。処分決定をする前の段階として「自宅謹慎」や「自宅待機」
を命じることがありますが、
就業規則にこれらの扱いに関する規定がない
場合、そのような謹慎・待機命令を下せるのかという問題が生じます。
大企業に比べ中小企業では、
就業規則に謹慎に関する扱いを明記していな
いところが多いかもしれません。
結論から言うと、そのような規定がなくても処分決定前の自宅謹慎を命じ
ることは、会社の指揮命令権の一環である
業務命令として可能です。
会社の
業務命令として自宅謹慎を命じた場合、社員が「働きたい」と言っ
ても会社はこれを拒否することができます。
会社には社員の行為が
懲戒事由に当たるのか調査する必要があり、職場
秩序を維持するためであれば社員に自宅謹慎を命じることもやむを得ない
と認められるためです。
===================================================================
3.「謹慎」の付与名目によって異なる
賃金支払義務
===================================================================
処分決定前に自宅謹慎を命じる場合の扱いをめぐる裁判には、「
懲戒処
分ではなくても、会社側に職場秩序維持の理由などがある場合」に謹慎
を命じることができるとしたものの、このような場合の自宅謹慎は当面
の職場秩序維持の観点からとられる一種の職務命令であることから、使
用者には謹慎期間中の
賃金の支払義務があると判断したものがあります
(日通名古屋製鉄作業事件・平成3年7月22日名古屋地裁判決)。
他方、謹慎命令が
懲戒規定に基づいた「処分」として出されたものなら
ば、謹慎期間中は無給でもよいとされています。例えば、調査のために
1週間休むように命じた後、
懲戒処分として再び1週間休むように命じた
場合、後者の期間は無給となります。
しかし、処分対象の社員に会社内で強い権限があれば、安易に証拠をも
み消すことができるおそれもあります。
前述の名古屋地裁判決は、このような場合には「不正行為の
再発、証拠
隠滅のおそれなどの緊急かつ合理的な理由」があるとして、例外的に処
分決定前の謹慎でも無給にできると判断しています。
ただし、この要件は厳格で、該当するケースはかなり限られます。
===================================================================
4.この問題に関するポイントは?
===================================================================
・自宅謹慎が
懲戒処分として会社が命じたものである場合は、その期間
は無給でよい。
・規定がなくても、会社は
業務命令として自宅謹慎を命じることができ
る。
(武内)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など
→
info@c3-c.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
C Cubeでは、税務、
会計だけでは解決しないさまざまのことを、
「人」の問題として考えています。
何か足らないとお思いの方は、弊社のホームページにヒントがある
かもしれません。
ホームページはこちら ⇒
http://www.c3-c.jp
■Vol.33(通算274)/2008-4-28号:毎週月曜日配信
□□■――――――――――――――――――――――――――――――――
■■■ 知って得する! 1分間で読める~税務・労務の知恵袋
□□■
■■■ 【 謹慎処分について 】
□□■――――――――――――――――――――――――――――――――
あなたは、パソコンを自分で買いに行った事がありますか。
CPU、メモリー、OSなど、耳慣れない言葉ではあるものの、売り場
の人に聞けば、そのパソコンの性能をたちどころに答えてくれます。
では、人間の性能って?営業社員の性能は売上金額で、入力担当は入力
スピードで見るのでしょうか。
人間は機械と違い、環境やモチベーションで持っている能力を発揮でき
るかどうかも変ってきます。
その社員のモチベーションは何で測れば良いのでしょうか?
残業時間ではないですよね。
社員が会社の情報を漏らす、など能力以前のモラルの問題ですが、モラ
ルも数字で測ることができず、経営者にとっては頭の痛い問題です。
今回は、問題を起こしてしまった社員の処分について、社会保険労務士
の武内さんがお送りします。
武内さんは、とても明るい女性で、彼女の声を聞いただけで私は気持ちが
明るくなります!
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
☆☆☆ 謹慎処分について ☆☆☆
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
===================================================================
1.重要情報を他社へ漏洩
===================================================================
ある会社の社員が会社の重要情報を他社へ漏らしてしまい、処分決定まで
自宅謹慎するように会社から命じられました。1週間の謹慎後、減給処分と
なりましたが、会社は「謹慎中は無給」と言い渡しました。就業規則には
謹慎に関する規定は特になく、社員は納得できない様子です。
===================================================================
2.規定がなくても謹慎処分に付すことは可能
===================================================================
社員の行為が就業規則で定めた懲戒事由に該当する場合、会社は処分内容
を決定します。処分決定をする前の段階として「自宅謹慎」や「自宅待機」
を命じることがありますが、就業規則にこれらの扱いに関する規定がない
場合、そのような謹慎・待機命令を下せるのかという問題が生じます。
大企業に比べ中小企業では、就業規則に謹慎に関する扱いを明記していな
いところが多いかもしれません。
結論から言うと、そのような規定がなくても処分決定前の自宅謹慎を命じ
ることは、会社の指揮命令権の一環である業務命令として可能です。
会社の業務命令として自宅謹慎を命じた場合、社員が「働きたい」と言っ
ても会社はこれを拒否することができます。
会社には社員の行為が懲戒事由に当たるのか調査する必要があり、職場
秩序を維持するためであれば社員に自宅謹慎を命じることもやむを得ない
と認められるためです。
===================================================================
3.「謹慎」の付与名目によって異なる賃金支払義務
===================================================================
処分決定前に自宅謹慎を命じる場合の扱いをめぐる裁判には、「懲戒処
分ではなくても、会社側に職場秩序維持の理由などがある場合」に謹慎
を命じることができるとしたものの、このような場合の自宅謹慎は当面
の職場秩序維持の観点からとられる一種の職務命令であることから、使
用者には謹慎期間中の賃金の支払義務があると判断したものがあります
(日通名古屋製鉄作業事件・平成3年7月22日名古屋地裁判決)。
他方、謹慎命令が懲戒規定に基づいた「処分」として出されたものなら
ば、謹慎期間中は無給でもよいとされています。例えば、調査のために
1週間休むように命じた後、懲戒処分として再び1週間休むように命じた
場合、後者の期間は無給となります。
しかし、処分対象の社員に会社内で強い権限があれば、安易に証拠をも
み消すことができるおそれもあります。
前述の名古屋地裁判決は、このような場合には「不正行為の再発、証拠
隠滅のおそれなどの緊急かつ合理的な理由」があるとして、例外的に処
分決定前の謹慎でも無給にできると判断しています。
ただし、この要件は厳格で、該当するケースはかなり限られます。
===================================================================
4.この問題に関するポイントは?
===================================================================
・自宅謹慎が懲戒処分として会社が命じたものである場合は、その期間
は無給でよい。
・規定がなくても、会社は業務命令として自宅謹慎を命じることができ
る。
(武内)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など
→
info@c3-c.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
C Cubeでは、税務、会計だけでは解決しないさまざまのことを、
「人」の問題として考えています。
何か足らないとお思いの方は、弊社のホームページにヒントがある
かもしれません。
ホームページはこちら ⇒
http://www.c3-c.jp