★「平成21年度版・ラストスパート
行政書士直前予想問題集(TAC出版)」が、
好評発売中です。ご購入は、こちらから、どうぞ!!
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/21-ad34.html
**********************************************************************
■
行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第144号/2009/7/6>■
1.はじめに
2.「平成21年度版・ラストスパート
行政書士直前予想問題集」のご案内
3.「
会社法務編/中小企業・
ベンチャー経営者&
起業予定者のための“
会社法”等のポイント(88)」
4.編集後記
**********************************************************************
**********************************************************************
1.はじめに
**********************************************************************
こんにちは。
行政書士の津留信康です。
開会中の第171通常国会(※)。
当事務所でも注目している、改正農地法は、先月下旬、成立・公布されましたが、
改正
行政不服審査法等の審議は、あまり前に進んでいないようです。
※)
http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/17-e09d.html
それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。
**********************************************************************
2.「平成21年度版・ラストスパート
行政書士直前予想問題集」のご案内
**********************************************************************
「平成21年度版・ラストスパート
行政書士直前予想問題集(TAC出版)」が、
好評発売中です。私も執筆に参加した同問題集は、
11月上旬実施予定の本試験に向けてのラストスパートに最適ですので、
受験生の皆様、どうぞご活用ください。
★ご購入は、こちらから、どうぞ!!
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/21-ad34.html
**********************************************************************
3.「
会社法務編─中小企業・
ベンチャー経営者&
起業予定者のための“
会社法”等のポイント(88)」
**********************************************************************
★本稿では、「平成20年度
司法書士試験問題」の解説を通じて、
“
会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
第14回は、「
株式会社の組織再編の
登記」に関する問題です。
※)便宜上、問題文・設問肢の内容を一部変更している場合がありますので、
ご了承ください。
■
株式会社の組織再編の
登記に関する次の記述のうち、
正しいものはどれか(午後─第32問)。
1.A
株式会社が、
新設分割会社として
新設分割をする場合において、
新設分割設立会社であるB
株式会社の
資本金の額が、
A
株式会社の
資本金の額を上回るときは、
A
株式会社においては、
新設分割による変更の
登記の申請書のほかに、
資本金の額の減少による変更の
登記の申請をしなければならない。
□正解: ×
□解説
新設分割会社について
新設分割による変更の
登記の申請する場合において、
いかなる場合も、
資本金の額の減少による変更の
登記を申請しなければならない
という訳ではありません。
※参照:会社計算規則49条(旧80条)・50条(旧81条)
2.A
株式会社を
吸収合併存続会社とし、B
株式会社を
吸収合併消滅会社として、
吸収合併をする場合において、
株券発行会社であるB
株式会社に対し、
その
発行済株式の全部につき
株券不所持の申出がされているときは、
吸収合併による変更の
登記の申請書には、
株券提供公告をしたことを証する書面に代えて、
当該株式の全部について
株券を発行していないこと証する書面
を添付することができる。
□正解: ○
□解説
合併により
株券発行会社が消滅する場合において、
当該
株式会社は、原則として、
合併の効力が生ずる日までに、
自社に対し全部の株式に係る
株券を提出しなければならない旨を
当該日の1ヶ月前までに、公告し、かつ、
当該株式の
株主及びその登録株式
質権者には、
各別にこれを通知しなければなりません(
会社法219条1項本文・6号)が、
当該株式の全部について
株券を発行していない場合には、
その必要はありません(同法同条同項但書)。
そして、本肢のような場合において、
吸収合併による変更の
登記の申請書には、
株券提供公告ををしたことを証する書面に代えて、
当該株式の全部について
株券を発行していないこと証する書面
を添付することができます(商業
登記法80条9号・59条1項2号)。
3.A
株式会社(甲法務局管轄)およびB
株式会社(乙法務局管轄)を
新設分割会社とし、C
株式会社(丙法務局管轄)を
新設分割設立会社として、
新設分割をする場合において、
B
株式会社が、その事業に関して有する権利義務の全部を、
C
株式会社に承継して解散するときは、丙法務局において、
C
株式会社に係る
新設分割による設立の
登記、
A
株式会社およびB
株式会社に係る
新設分割による変更の
登記ならびに
B
株式会社の解散の
登記を申請しなければならない。
□正解: ×
□解説
新設分割設立
株式会社は、その本店の所在地において、
設立の
登記をすることによって成立します(
会社法814条1項・49条)。
また、本店の所在地における、
新設分割会社がする
新設分割による変更の
登記の申請は、
当該
登記所の管轄区域内に
新設分割設立会社の本店がないときは、
その本店の所在地を管轄する
登記所
を経由してしなければなりません(商業
登記法87条1項)。
よって、本肢の場合、丙法務局において、
C
株式会社に係る
新設分割による設立の
登記、
A
株式会社およびB
株式会社に係る
新設分割による変更の
登記を
申請しなければなりませんが、
B
株式会社の解散の
登記を申請することはできません。
4.
株式会社が
合同会社への組織変更をする場合において、
当該組織変更計画において定めた効力発生日までに
債権者保護手続が完了しないため、
当該効力発生日の前日までに当該効力発生日を変更したときは、
変更後の効力発生日を公告しなければならないが、
当該組織変更後の
合同会社についてする
登記の申請書には、
効力発生日の変更に係る公告をしたことを証する書面を添付する必要はない。
□正解: ○
□解説
組織変更をする
株式会社は、
効力発生日(
会社法744条1項9号)を変更することができ(同法780条1項)、
その場合において、組織変更をする
株式会社は、
変更前の効力発生日の前日までに、
変更後の効力発生日を公告しなければなりません(同法同条2項)。
しかし、当該組織変更後の
合同会社についてする
登記の申請書には、
効力発生日の変更について
取締役の過半数の一致があったことを証する書面
または、
取締役会の議事録を添付しなければなりませんが、
効力発生日の変更に係る公告をしたことを証する書面
を添付する必要はありません(先例)。
5.
株式移転完全子会社が種類発行
株式会社である場合において、
株式移転により
株式移転完全子会社の
株主に対して交付する
株式移転完全親会社の株式の一部が
譲渡制限株式であるときは、
当該
株式移転の
登記の申請書には、
当該
譲渡制限株式の割当てを受けるすべての種類の株式に係る
当該各種類の株式の種類
株主を構成員とする各
種類株主総会の議事録を
添付しなければならない。
□正解: ×
□解説
会社法804条3項本文は、
「
株式移転完全子会社が
種類株式発行会社である場合において、
株式移転完全子会社の
株主に対して交付する
株式移転設立完全親
株式会社の株式等の全部又は一部が
譲渡制限株式等であるときは、
当該
株式移転は、原則として、
当該
譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(
譲渡制限株式を除く)
の種類
株主を構成員とする
種類株主総会(当該種類
株主に係る株式の種類
が2以上ある場合にあっては、当該2以上の株式の種類別に区分された種類
株主
を構成員とする各
種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない」
と規定しています。
よって、本肢の場合、当該
株式移転の
登記の申請書には、
当該
譲渡制限株式の割当てを受けるすべての種類の株式に係る
当該各種類の株式の種類
株主を構成員とする各
種類株主総会の議事録を
添付する必要はありません。
★次号では、
「
株式会社の
登記の申請書への
定款の添付」について、ご紹介する予定です。
**********************************************************************
4.編集後記
**********************************************************************
★現在、平成21年度宅建試験の受験申込み受付中です。
本年度から宅建業法のウエートの高まる本試験までのトレーニングには、
こちらがお薦めです。
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-e477.html
■第144号は、いかがでしたか?
次号(第145号)の発行は、現在未定です。
■編集責任者:
行政書士 津留信康
□津留
行政書士事務所
http://www.n-tsuru.com
□当事務所へのご連絡は、
上記Webサイト・トップページのメールリンクをご利用ください。
■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(
http://www.mag2.com/)」を利用しており、
購読の解除は、「
http://www.mag2.com/m/0000106995.html」からできます。
■当メールマガジンの無断転載等を禁じます。
★「平成21年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集(TAC出版)」が、
好評発売中です。ご購入は、こちらから、どうぞ!!
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/21-ad34.html
**********************************************************************
■行政書士津留信康の『身近な法務サポートマガジン』<第144号/2009/7/6>■
1.はじめに
2.「平成21年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集」のご案内
3.「会社法務編/中小企業・ベンチャー経営者&
起業予定者のための“会社法”等のポイント(88)」
4.編集後記
**********************************************************************
**********************************************************************
1.はじめに
**********************************************************************
こんにちは。行政書士の津留信康です。
開会中の第171通常国会(※)。
当事務所でも注目している、改正農地法は、先月下旬、成立・公布されましたが、
改正行政不服審査法等の審議は、あまり前に進んでいないようです。
※)
http://n-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/17-e09d.html
それでは、今回も、どうぞ最後までおつきあいください。
**********************************************************************
2.「平成21年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集」のご案内
**********************************************************************
「平成21年度版・ラストスパート行政書士直前予想問題集(TAC出版)」が、
好評発売中です。私も執筆に参加した同問題集は、
11月上旬実施予定の本試験に向けてのラストスパートに最適ですので、
受験生の皆様、どうぞご活用ください。
★ご購入は、こちらから、どうぞ!!
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/21-ad34.html
**********************************************************************
3.「会社法務編─中小企業・ベンチャー経営者&
起業予定者のための“会社法”等のポイント(88)」
**********************************************************************
★本稿では、「平成20年度司法書士試験問題」の解説を通じて、
“会社法”等に関する理解を深めていただいておりますが、
第14回は、「株式会社の組織再編の登記」に関する問題です。
※)便宜上、問題文・設問肢の内容を一部変更している場合がありますので、
ご了承ください。
■株式会社の組織再編の登記に関する次の記述のうち、
正しいものはどれか(午後─第32問)。
1.A株式会社が、新設分割会社として新設分割をする場合において、
新設分割設立会社であるB株式会社の資本金の額が、
A株式会社の資本金の額を上回るときは、
A株式会社においては、新設分割による変更の登記の申請書のほかに、
資本金の額の減少による変更の登記の申請をしなければならない。
□正解: ×
□解説
新設分割会社について新設分割による変更の登記の申請する場合において、
いかなる場合も、資本金の額の減少による変更の登記を申請しなければならない
という訳ではありません。
※参照:会社計算規則49条(旧80条)・50条(旧81条)
2.A株式会社を吸収合併存続会社とし、B株式会社を吸収合併消滅会社として、
吸収合併をする場合において、
株券発行会社であるB株式会社に対し、
その発行済株式の全部につき株券不所持の申出がされているときは、
吸収合併による変更の登記の申請書には、
株券提供公告をしたことを証する書面に代えて、
当該株式の全部について株券を発行していないこと証する書面
を添付することができる。
□正解: ○
□解説
合併により株券発行会社が消滅する場合において、
当該株式会社は、原則として、
合併の効力が生ずる日までに、
自社に対し全部の株式に係る株券を提出しなければならない旨を
当該日の1ヶ月前までに、公告し、かつ、
当該株式の株主及びその登録株式質権者には、
各別にこれを通知しなければなりません(会社法219条1項本文・6号)が、
当該株式の全部について株券を発行していない場合には、
その必要はありません(同法同条同項但書)。
そして、本肢のような場合において、
吸収合併による変更の登記の申請書には、
株券提供公告ををしたことを証する書面に代えて、
当該株式の全部について株券を発行していないこと証する書面
を添付することができます(商業登記法80条9号・59条1項2号)。
3.A株式会社(甲法務局管轄)およびB株式会社(乙法務局管轄)を
新設分割会社とし、C株式会社(丙法務局管轄)を新設分割設立会社として、
新設分割をする場合において、
B株式会社が、その事業に関して有する権利義務の全部を、
C株式会社に承継して解散するときは、丙法務局において、
C株式会社に係る新設分割による設立の登記、
A株式会社およびB株式会社に係る新設分割による変更の登記ならびに
B株式会社の解散の登記を申請しなければならない。
□正解: ×
□解説
新設分割設立株式会社は、その本店の所在地において、
設立の登記をすることによって成立します(会社法814条1項・49条)。
また、本店の所在地における、
新設分割会社がする新設分割による変更の登記の申請は、
当該登記所の管轄区域内に新設分割設立会社の本店がないときは、
その本店の所在地を管轄する登記所
を経由してしなければなりません(商業登記法87条1項)。
よって、本肢の場合、丙法務局において、
C株式会社に係る新設分割による設立の登記、
A株式会社およびB株式会社に係る新設分割による変更の登記を
申請しなければなりませんが、
B株式会社の解散の登記を申請することはできません。
4.株式会社が合同会社への組織変更をする場合において、
当該組織変更計画において定めた効力発生日までに
債権者保護手続が完了しないため、
当該効力発生日の前日までに当該効力発生日を変更したときは、
変更後の効力発生日を公告しなければならないが、
当該組織変更後の合同会社についてする登記の申請書には、
効力発生日の変更に係る公告をしたことを証する書面を添付する必要はない。
□正解: ○
□解説
組織変更をする株式会社は、
効力発生日(会社法744条1項9号)を変更することができ(同法780条1項)、
その場合において、組織変更をする株式会社は、
変更前の効力発生日の前日までに、
変更後の効力発生日を公告しなければなりません(同法同条2項)。
しかし、当該組織変更後の合同会社についてする登記の申請書には、
効力発生日の変更について取締役の過半数の一致があったことを証する書面
または、取締役会の議事録を添付しなければなりませんが、
効力発生日の変更に係る公告をしたことを証する書面
を添付する必要はありません(先例)。
5.株式移転完全子会社が種類発行株式会社である場合において、
株式移転により株式移転完全子会社の株主に対して交付する
株式移転完全親会社の株式の一部が譲渡制限株式であるときは、
当該株式移転の登記の申請書には、
当該譲渡制限株式の割当てを受けるすべての種類の株式に係る
当該各種類の株式の種類株主を構成員とする各種類株主総会の議事録を
添付しなければならない。
□正解: ×
□解説
会社法804条3項本文は、
「株式移転完全子会社が種類株式発行会社である場合において、
株式移転完全子会社の株主に対して交付する
株式移転設立完全親株式会社の株式等の全部又は一部が
譲渡制限株式等であるときは、
当該株式移転は、原則として、
当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く)
の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類
が2以上ある場合にあっては、当該2以上の株式の種類別に区分された種類株主
を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない」
と規定しています。
よって、本肢の場合、当該株式移転の登記の申請書には、
当該譲渡制限株式の割当てを受けるすべての種類の株式に係る
当該各種類の株式の種類株主を構成員とする各種類株主総会の議事録を
添付する必要はありません。
★次号では、
「株式会社の登記の申請書への定款の添付」について、ご紹介する予定です。
**********************************************************************
4.編集後記
**********************************************************************
★現在、平成21年度宅建試験の受験申込み受付中です。
本年度から宅建業法のウエートの高まる本試験までのトレーニングには、
こちらがお薦めです。
http://m-tsuru.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-e477.html
■第144号は、いかがでしたか?
次号(第145号)の発行は、現在未定です。
■編集責任者:行政書士 津留信康
□津留行政書士事務所
http://www.n-tsuru.com
□当事務所へのご連絡は、
上記Webサイト・トップページのメールリンクをご利用ください。
■当メルマガの発行は、「まぐまぐ(
http://www.mag2.com/)」を利用しており、
購読の解除は、「
http://www.mag2.com/m/0000106995.html」からできます。
■当メールマガジンの無断転載等を禁じます。