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~得する税務・
会計情報~ 第94号
【
税理士法人-優和-】
http://www.yu-wa.jp
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企業不祥事の防止
社団
法人日本
監査役協会という組織をご存じだろうか?
そこが、「企業不祥事の防止と
監査役」を最近公表しています。
一年間かけて企業不祥事の研究を行い、また「企業不祥事の防止に関
するインターネット・アンケート」の結果も報告しています。
社外監査役の立場のある私としても興味を引く記事でしたので、そのな
かで、不祥事防止に特に有効な事項(自由記入)として興味深い記述を
いくつか紹介しましょう。
(1)「企業風土・経営トップ」に関して
・ 当社の社訓は「正直・信用・和」という、法令遵守そのものである。
経営トップから末端まで法令遵守の考えが浸透している社風と、経営
トップの基本姿勢が「リスクの少ない会社」を生んでいる要因だと思
う。そして、これが有機的に機能しているか常にチェック出来ている
ことが、不祥事防止に有効なことであると考えている。
・ 企業風土を醸成し、経営トップの姿勢、考えを社員に理解してもらう
ために毎月1時間程度の「社員全体会議」を開催している。その中で
の社長講話が社員に与える影響が大変大きい。
・ 経営者の姿勢は特に重要。経営者の不祥事に対する指示及び熱意が幹
部を通じて下部組織に次々に伝達される体制は不祥事防止に有効と思う
・ 社長が常々「法令遵守が全てに優先する」と、社員に対してメッセー
ジを発信すること。そういった企業風土をつくること。
・経営者の法令遵守重視の経営姿勢を明確にしたこと、売上・利益至上
主義等につき架空取引に巻き込まれないよう各取引の標準
営業利益を
定め、標準を下回る利益率の商内は、すべて
稟議事項として商内内容
を精査する体制に変更したこと。
(2)
取締役会等に関して
・
取締役会が監督機能を発揮しているか、法令等を遵守した適切な意
思決定をしているかの確認。
・
取締役会における各議案審議に関し、不祥事発生防止の観点での質
問を
常勤監査役として行い、確認している。
(3)組織・制度
・
内部統制システムの整備状況を
監査役業務監査の重要事項と認識し
監査役間の意見・情報交換、
取締役会を含む全社レベルの各重要会
議への出席、社内(グループ会社含む)ヒアリング、重要書類閲覧、
会計監査人との意見・情報交換などに年間を通して取り組んできた。
・関係
委員会やモニタリング運用状況の報告事項に対して質問すること
で、管理者に監視内容の質・意識を高める事が出来た。
(4)周知徹底・情報共有に関して
・ 社内研修により、全
従業員への周知徹底を日々重ねる事。
・ 過去の事例、他社の事例を踏まえて、より具体的な処理手続を示し
たマニュアルの整備及び説明会の実施が
うっかりミス防止の第一歩。
その実施状況を管理部門又は
内部監査部門が全数検査、サンプリン
グ調査等でモニタリングを確実にする。
・ 不祥事防止に関する方針・基準・規程・マニュアル等の整備、運用
を常に見直し徹底をはかる。
以上いろいろな意見が記載されていますが、やはり組織のトップの考
え方次第だということがよくわかります。上場企業のもつ社会的責任は
非常に大きなものですし、そのことの自覚も歴史のある大手企業ほど経
営者の意識に強く根付いています。利害関係者たる
ステークホルダーを
意識した経営、CSRを意識した経営、これも経営トップの意識に負う
ところが多いと痛感しています。
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購読解除は下記URLから
http://www.yu-wa.jp/mail.htm
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発行者
税理士法人優和 東京本部 渡辺俊之(
公認会計士・
税理士)
優和HP:
http://www.yu-wa.jp
E-MAIL:
tookyo@yu-wa.jp
TEL:03(3455)6666/ FAX:03(3455)7777
〒108-0014
東京都港区芝4-4-5三田KMビル
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企業不祥事の防止
社団法人日本監査役協会という組織をご存じだろうか?
そこが、「企業不祥事の防止と監査役」を最近公表しています。
一年間かけて企業不祥事の研究を行い、また「企業不祥事の防止に関
するインターネット・アンケート」の結果も報告しています。
社外監査役の立場のある私としても興味を引く記事でしたので、そのな
かで、不祥事防止に特に有効な事項(自由記入)として興味深い記述を
いくつか紹介しましょう。
(1)「企業風土・経営トップ」に関して
・ 当社の社訓は「正直・信用・和」という、法令遵守そのものである。
経営トップから末端まで法令遵守の考えが浸透している社風と、経営
トップの基本姿勢が「リスクの少ない会社」を生んでいる要因だと思
う。そして、これが有機的に機能しているか常にチェック出来ている
ことが、不祥事防止に有効なことであると考えている。
・ 企業風土を醸成し、経営トップの姿勢、考えを社員に理解してもらう
ために毎月1時間程度の「社員全体会議」を開催している。その中で
の社長講話が社員に与える影響が大変大きい。
・ 経営者の姿勢は特に重要。経営者の不祥事に対する指示及び熱意が幹
部を通じて下部組織に次々に伝達される体制は不祥事防止に有効と思う
・ 社長が常々「法令遵守が全てに優先する」と、社員に対してメッセー
ジを発信すること。そういった企業風土をつくること。
・経営者の法令遵守重視の経営姿勢を明確にしたこと、売上・利益至上
主義等につき架空取引に巻き込まれないよう各取引の標準営業利益を
定め、標準を下回る利益率の商内は、すべて稟議事項として商内内容
を精査する体制に変更したこと。
(2)取締役会等に関して
・ 取締役会が監督機能を発揮しているか、法令等を遵守した適切な意
思決定をしているかの確認。
・ 取締役会における各議案審議に関し、不祥事発生防止の観点での質
問を常勤監査役として行い、確認している。
(3)組織・制度
・ 内部統制システムの整備状況を監査役業務監査の重要事項と認識し
監査役間の意見・情報交換、取締役会を含む全社レベルの各重要会
議への出席、社内(グループ会社含む)ヒアリング、重要書類閲覧、
会計監査人との意見・情報交換などに年間を通して取り組んできた。
・関係委員会やモニタリング運用状況の報告事項に対して質問すること
で、管理者に監視内容の質・意識を高める事が出来た。
(4)周知徹底・情報共有に関して
・ 社内研修により、全従業員への周知徹底を日々重ねる事。
・ 過去の事例、他社の事例を踏まえて、より具体的な処理手続を示し
たマニュアルの整備及び説明会の実施がうっかりミス防止の第一歩。
その実施状況を管理部門又は内部監査部門が全数検査、サンプリン
グ調査等でモニタリングを確実にする。
・ 不祥事防止に関する方針・基準・規程・マニュアル等の整備、運用
を常に見直し徹底をはかる。
以上いろいろな意見が記載されていますが、やはり組織のトップの考
え方次第だということがよくわかります。上場企業のもつ社会的責任は
非常に大きなものですし、そのことの自覚も歴史のある大手企業ほど経
営者の意識に強く根付いています。利害関係者たるステークホルダーを
意識した経営、CSRを意識した経営、これも経営トップの意識に負う
ところが多いと痛感しています。
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