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部下からの嫌がらせもパワハラだ

━━☆━━━━━━━━━━━━ 部下からの嫌がらせもパワハラだ ━━━━━━━━━━━━━
         
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┏┏    ◇ 職場内の優位性 
┏┏    ◇ グレーゾーンの判断
┏┏    ◇ 定義付けパワハラ対策は進むのか
┏┏    ◇ 提言のポイント    
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                 職場内の優位性
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厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」が2012年3月15日、「職場のパワ
ーハラスメント(パワハラ)の予防・解決に向けた提言」を取りまとめました。

すなわち職場のパワハラとは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職
場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、職場環境を悪
化させる行為」。
このなかで「職場内の優位性を背景に」という表現が示すのは、優位性は地位に限らず、専門知
識や人間関係などからも生まれることから、上司によるいじめだけでなく、同僚や部下からの嫌
がらせもパワハラとされるということです。

例えばパソコンに弱い上司を部下たちが集団でバカにして、指示に従わない、ケースなどはパワ
ハラになる可能性があります。

また、今回はパワハラを類型化して定義したのが最大の特徴です。
パワハラ行為を明確にするため①暴行、傷害(身体的な攻撃)、②脅迫、暴言(精神的な攻撃)、
③隔離、無視(人間関係からの切り離し)、④過大な要求、⑤過小な要求、⑥私的なことに過度
に立ち入る個の侵害――と6つの類型を示しました。


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                  グレーゾーンの判断
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ちなみに、セクハラの場合は、男女雇用機会均等法で「性的な言動で就業の環境を害すること」
などと定義されていて、企業にこの定義に基づいてセクハラ防止の取り組みを義務づけられてい
ることから、具体的対策が浸透したとされる面がありますから、パワハラも今回の定義付けで具
体的対策が進行していくことになるのでしょうか。

ただ、絵に描いたような明白なパワハラはごく一部で、多くはグレーゾーンであるというのが実
態だと思います。業務上の問題で部下を叱責することが、指導や激励に当たるのか、嫌がらせや
いじめに当たるのか、依然として判断は難しいのです。


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             定義付けパワハラ対策は進むのか
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全国の労働局に寄せられた職場のいじめなどに関する相談は2010年度で前年度比10.2%増の約3
万9400件。統計が残る2002年度に比べると実に6倍。
今回の定義付けで例えば6類型のうち、「過大な要求」や「過小な要求」などについては、円卓会
議でも、それぞれの業界や企業文化でことなるため、線引きが難しいと認めています。
それでも避けて通るわけにはいかないパワハラ対策。企業の現実の対応としては、社内規定や対
応マニュアルを策定したり、新人、中堅、幹部など階層毎に研修を実施して徹底するといったこ
とが考えられるでしょう。


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                  提言のポイント
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1.はじめに~組織で働くすべての人たちへ~
○暴力、暴言、脅迫や仲間外しなどのいじめ行為に悩む職場が増えている。
○業務上の注意や指導なども、適正な範囲を超えると相手を傷つけてしまう場合がある。
○こうした行為は「職場のパワーハラスメント」に当たり、誰もが当事者となり得ることを、組
織で働くすべての人たちが意識するよう求める。
 
2.職場のパワーハラスメントをなくそう
○職場のパワーハラスメントは許されない行為。放置すれば働く人の意欲を低下させ、時には命
すら危険にさらす場合がある。
○多くの人たちが組織で働く現在、職場のパワーハラスメントをなくすことは、国民の幸せにと
っても重要。

3.職場のパワーハラスメントをなくすために
○企業や労働組合はこの問題をなくすために取り組むとともに、その取組が形だけのものになら
 ないよう、職場の一人ひとりにもそれぞれの立場から取り組むことを求める。
○トップマネジメントは、こうした問題が生じない組織文化を育てるために、自ら範を示しなが
 ら、その姿勢を明確に示すなどの取組を行うべき。
○上司は、自らがパワーハラスメントをしないことはもちろん、部下にもさせてはならない。
 ただし、必要な指導を適正に行うことまでためらってはならない。
○職場の一人ひとりに期待すること
 ・人格尊重:互いの価値観などの違いを認め、互いを受け止め、人格を尊重し合う。
 ・コミュニケーション:互いに理解し協力し合うため、適切にコミュニケーションを行うよう
  努力する。
 ・互いの支え合い:問題を見過ごさず、パワーハラスメントを受けた人を孤立させずに声をか
  け合うなど、互いに支え合う。
○国や労使の団体はこの提言等を周知し、対策が行われるよう支援することを期待する。
 
4.おわりに
○提言は、働く人の尊厳や人格が大切にされる社会を創っていくための第一歩。
○組織は対策に取り組み、一人ひとりは職場を見つめ直し、互いに話し合うことからはじめるよ
う期待する。


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名無し

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