社員を大事にする会社は定着率抜群だ！

社員を大事にする会社は定着率抜群だ！

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2016-03-07

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 　　　　　　シリーズ「企業のパワーを倍増するためにやるべきこと！」 　　　　＜第469回＞[（第1-2話）「社員を大事にする会社は定着率抜群だ！」] ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 今話題の「会社を救うコンピテンシー」とは何かとコンピテンシーの導入の必要性に ついて、分かりやすく解説します。今回のシリーズでは「企業のパワーを倍増するた めにやるべきこと！」と題して様々な角度から鋭く分析した良質の記事を紹介してい きます。きっとお役に立てると思います。中小企業の経営者の方、管理者の方、人事 担当者の方に是非ともお読みいただきたいと思います。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 今回のメニュー 【１】心に刻んでおきたい言葉 【２】企画段階から社員を参加させたリゾートホテル！ 【３】権限委譲で自働化パートさんたちが頑張る！ 【４】経営者は働いて楽しい会社を仕掛けなさい！ 【５】編集後記 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ここ数年、「ブラック企業」や「ブラックバイト」と言ったキーワードが頻繁に使わ れるようになった。かなりの有名大企業が名を連ねているのには驚く。 共通点は社員に過酷な労働を強いていることだ。長時間に亘る残業時間、しかも難癖 をつけて残業代を支払わなかったり、休憩時間を与えなかったりもする。アルバイト 学生に対しては授業や試験に出られないような労働スケジュール(シフト)を組んだり し、辞めたいと申し出ると恐喝したり、迷惑金と称して賃金から天引きしている例も 報告されている。 平成26年のブラック企業大賞はY電機だったが平成27年はコンビニの雄、SIだった。 居酒屋大手のWでは女性社員の自殺者が出ている。昨年の暮れに和解が成立し約1.5億 円ほどの慰謝料で決着した。ついにWの創始者W氏が責任を認め、謝罪したのだった。 その一方で社員を大事にする施策を実行し、定着率を劇的に改善した会社もある。社 員が働いて楽しい会社は潰れない。「これは本当ですよ」と力を込めて申し上げたい。 企業のパワーを倍増するためにやるべきことはまず「働きがい」ではないかと考える。 そこで今回は「社員を大事にする会社は定着率抜群だ！」と題して記事を書いてみる。 【１】心に刻んでおきたい言葉 *********************************************************************** 全ての働く人は尊ばれるべきだ。 　　　　　　　村田浩治 *********************************************************************** 【２】企画段階から社員を参加させたリゾートホテル！ 旅館・ホテル業では社員の離職率が極めて高いのが特徴だ。朝は早いし、夜は遅い。 もたもたしていれば支配人や女将に怒鳴られる。 3.11の震災以降、熱海温泉は極度の仲居さん不足に悩まされた。旅館・ホテル側は 連日ガラガラだったため、仲居さんを解雇してしまった。少しずつ客足が戻ったが 仲居さん不足で部屋を稼働できない。募集をかけても思うように集まらないのだ。 ここまで極端ではないまでも今をときめくHリゾートの軽井沢(H旅館)でもかつては 離職率が極めて高かったと言う。そこで社長のH氏は主なスタッフを企画段階から参 加してもらうように方向転換を図った。 お客様に対するサービスのあり方、接客のしかた、食事の改善などいろいろ意見を 出してもらい、採り入れていった。自分のアイディアが取り入れられた事案に対し て何しろ積極的に行動してくれる。反省会議にも参加してもらい改善点を見つけて 実行に移すことを繰り返した。するとどうだろう。はっきり言って料金が高いにも かかわらずリピーターのお客様が増えていったのである。 お客様はまたあのときの仲居さんのサービスを受けたいと思う。仲居さんも他のス タッフも精一杯サービスを尽くす。離職率は激減した。教育訓練したことが持続可 能になり、募集・面接を繰り返していた昔がうそのようだ。 【３】権限委譲で自働化パートさんたちが頑張る！ 埼玉県を中心にドミナント展開しているスーパーYは相変わらず好調だ。パートさん が約8割と言う構成はどこも一緒だろう。このスーパーYではTPS(トヨタProduction System)を導入している。最初はトヨタの技術者を招聘して本格的に導入したそう だ。 スーパーYでは力量に応じてパートさんにも結構大きな権限を委譲している。しかも 多能工化を推進しているから複数の仕事をマスターしているパートさんが多い。お 惣菜と言ってもたくさんあるがそれを一つひとつマスターしていく。品出しや陳列 もマスターする。 TPSでは「ニンベン」の自働化がポイントだ。例えば、午前中はお惣菜の加工で忙し いからそこに多くの人員を投入するが、午後からは売り場のほうが忙しくなる。 「私、品出しのほうに回ります」、「私は陳列のほうに回ります」と言って自主的 に職場を移って働いてくれる仕組みだ。つまり、各職場の人員は定員制ではなく、 非定員制になっているのだ。 パートさんたちは仕事の工夫にも力を発揮する。職場の随所にパートさんの提案で 改善された足跡が見られる。いい提案をして改善に貢献したならば、改善発表会で プレゼンしてもらうことになっている。等級が決まるとみんなの前で表彰される。 否が応でもモチベーションが上がるから仕事が楽しくなるわけだ。離職率が少ない のもうなずける。 【４】経営者は働いて楽しい会社を仕掛けなさい！ 次もスーパーの話題だ。福岡県の地場スーパーHは32店舗ほど運営している。お店に 入るとそのお店の個性あふれる飾りつけが目を引く。怪獣を飾っている店舗もあれ ば、子供たちが遊べるスペースもある。投げたボールが的に命中すると子供が好き な景品がもらえたりする。そのようなイベントはみんな社員の考案によるもので、 出し物は頻繁に変わる。 子供に「スーパーHに行こう」、「スーパーHに行きたい」とせがまれれば親も「じ ゃ行こう」となるわけだ。このスーパーは子供が楽しいだけではなく、家族にとっ ても楽しさ一杯だ。お惣菜はパートさんが工夫して開発する。試作品を自宅で作り、 ご主人や家族に試食してもらって改善を繰り返しながら「もの」にする。こうなる とお金云々ではなく、生きがいや楽しさが大きなウエイトを占める。もちろん職場 の皆さんにも試食してもらい、いよいよ陳列デビューとなるわけだ。 陳列は考案者自ら行い、売り方の工夫も自ら行う。短時間で完売すれば追加加工も しばしばだ。K社長は店舗めぐりをしながら働く皆さんに声を掛け、お礼を言い、 感謝する。 スーパーHには全国の同業者が多数見学に訪れる。快く迎えてあげるのもK社長の懐 の大きさだ。決めセリフがある。「従業員が働きたいスーパーマーケット日本一を 目指しています」と。社員が働いて楽しい会社は絶対に潰れないと考えているから だ。 【５】編集後記 離職率の高い業界の一つが旅館・ホテル業界だ。募集・面接そして離職の繰り返し で心の休まる暇がない。せっかく教育訓練してもすぐいなくなるから教育効果も出 ない。佐渡のホテルに連泊しときは年老いたおばあさんが足取りもふらつきながら 食事を運んできた。見かねた家内が手伝った。佐渡でも老婆しか仲居さんになる人 はいないのだろうか。 今スーパーは大企業よりも地場スーパーのほうが元気がいい。権限を委譲され、責 任は重いが働きがいがあり、働くのが楽しいのだ。賃金も大事だか、それは衛生要 因である場合が多い。経営者は社員が働くのが楽しい職場環境を提供すればきっと 永く働いてもらえる。 ＝長文を最後までお読みいただきましてありがとうございます。＝ 「人財育成」のご支援を承ります。 コンピテンシーの導入について支援します。ご相談はこちらへ ⇒　3223898301@jcom.home.ne.jp 次回に続く。 *********************************************************************** 発行責任者：さいたま市中央区上落合５丁目１９－２９ 　　　　　　 　彩愛コンサルピア代表　下山明央 この記事に関するご感想、ご意見はこちらから　3223898301@jcom.home.ne.jp 彩愛コンサルピアのＨＰは、 こちらから　http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/ （協）さいたま総合研究所のＨＰはこちらから　http://www.ss-net.com *********************************************************************** ブログにも興味深い記事を掲載しています。こちらをクリック！ ⇒　http://blog.livedoor.jp/shimo1873/ ⇒　http://blog.goo.ne.jp/saiaiconsul/ ***********************************************************************