平成19年2月10日時点の労働と
社会保険に関する
法改正・審議・社会動向を中心にレポートします。
★★★
残業代割り増しアップで検討中★★★
働き方改革は足踏み
政府は、
労働基準法改正案について、長時間労働の割増率引き上げに絞って、国会での議論を進めています。当初は、ホワイトカラーエグゼンプションとセットにした政策からの方針転換で、労働改革は、足踏みとみることができます。
しかし、
残業代アップには、企業側の反対が強く叫ばれています。当初は、企業側のニーズによる、ホワイトカラーエグゼンプション導入とセットでの考え方であっただけに、
残業代単独での法案について、先行きは不透明です。
①
残業代引き上げ
この制度導入の意図は、「景気回復の恩恵を家計に広げる」との首相の意向が基礎で、さらに長時間労働を是正し、少子化対策に広げるという目標が肉付けされています。
新しく検討されている制度は、1月80時間を超える分の残業に対し、現状の25%の手当を50%に拡大するというものです。
また、1月45時間以内であれば実質現状(25%)通り、45時間から80時間までは25%以上、と細分され、この案では、残業の時間によって、3段階区分を新設する事になっています。
ただ、1月80時間超の区分についての制度導入は、中小企業のみ、本制度導入後、3年を経過した時点で再び検討するとなっています。
つまり、中小企業に、1月80時間超の区分での対応は、この法案では除かれています。
この法案での中小企業の範囲は、
従業員300人以下となっています。
②産業界の反応
「
収益の圧迫要因になる」とコスト増を警戒する声が上がっています。
また、スーパー最大手のイオンは「
残業代割り増しで長時間労働が是正される事はない。むしろ、残業が増える懸念がある」と指摘。伊勢丹は「場合によっては人件費負担が重くなり、業正規に影響する」とみています。
一方、セブン&アイは、「残業が長引かないよう生産性の向上に取り組んでいる為、大きな負担増になるとは思えない」と生還の構えです。
割り増しが業績にどう影響するか、企業によって見方が分かれているのが現状のようです。
そして、ホワイトカラーエグゼンプション導入が見送られたことについては、「誠に残念。誤解されている面も多く、国民の理解を得る事が必要だ」との声が目立ちます。
★★★厚生労働省が残業削減を支援★★★
厚生労働省は、中小企業向けに長時間労働削減の支援制度を今年4月から導入する事になりました。
支援内容は、
法定労働時間を越える残業を可能とする
労使協定の撤廃を促し、
採用増などの残業短縮策への助言、
助成金支給を予定しています。
支援対象は、
従業員100人以下の企業限定で、「総残業時間を半減」「
有給休暇を完全取得」などの対策を実施することが条件です。
支援を受けたい企業は、残業を認める
労使協定の撤廃、
就業規則の変更、といった行為を労働局に計画書を出した上で、実施する事が必要となります。その計画の中には、1人以上の新規
採用や設備投資などの条件をクリアする内容が必要です。
助成金は、計画の着手時に50万円、目標達成時に更に50万円となっています。
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当事務所の顧問先様には、こちらの
助成金支給について、手続き可能となり次第、最優先で取り組みさせて頂きます。
それ以外のお客様も、スポット
契約、新規の顧問
契約、のいずれかで承ります。
★★★モデル年金額の最新試算★★★
厚生労働省は、モデル世帯の将来の年金受給見通しをまとめ、最近の景気回復を反映したデータとなり、旧見通しより、受給額が向上した、と発表しました。
『モデル年金給付の将来見通し(新旧比較)』
「出生率」 旧 新 増減
高位 50.3% 54.2% 向上
中位 46.9% 51.6% 〝
低位 43.9% 49.4% 〝
「経済情勢」
物価上昇率 1.0% 1.0% 同じ
賃金上昇率 2.1% 2.5% 上昇
運用利回り 3.2% 4.1% 上昇
現在の景気見通しでは、政府公約の50%台が達成できることになります。
今回のような、楽観的な見方ができるデータになった背景には、景気回復があります。加えて、現在の経済成長率が将来も続くという前提があります。
出生率自体は、旧データが合計特殊出生率を1.39で計算しているのに対して、新データは1.26の為、現実に即しています。この事からも、前提とする経済見通しが景気回復で好転したとする判断の結果への影響の大きさが浮きぼりになります。
見通しで用いた経済情勢は上記表の下段のとおりです。特に積立金の運用利回りを3.2から4.1%に上昇させています。これらの変更で、給付水準が4.5%上がりました。
また、
雇用環境改善での加入者増も、1.5%の水準アップにつながっているとの事です。
しかし、平均4%を超える利回りを確保できるのか、平均寿命が延びた場合での年金受給者増加影響、といった不安要素は、たくさんあり、
社会保障審議会でも「期待するのは不確実で危険」との指摘がありました。
また、そもそも試算の前提が妥当なのかどうか、といった議論にもつながりそうです。
平成19年2月10日時点の労働と社会保険に関する
法改正・審議・社会動向を中心にレポートします。
★★★残業代割り増しアップで検討中★★★
働き方改革は足踏み
政府は、労働基準法改正案について、長時間労働の割増率引き上げに絞って、国会での議論を進めています。当初は、ホワイトカラーエグゼンプションとセットにした政策からの方針転換で、労働改革は、足踏みとみることができます。
しかし、残業代アップには、企業側の反対が強く叫ばれています。当初は、企業側のニーズによる、ホワイトカラーエグゼンプション導入とセットでの考え方であっただけに、残業代単独での法案について、先行きは不透明です。
①残業代引き上げ
この制度導入の意図は、「景気回復の恩恵を家計に広げる」との首相の意向が基礎で、さらに長時間労働を是正し、少子化対策に広げるという目標が肉付けされています。
新しく検討されている制度は、1月80時間を超える分の残業に対し、現状の25%の手当を50%に拡大するというものです。
また、1月45時間以内であれば実質現状(25%)通り、45時間から80時間までは25%以上、と細分され、この案では、残業の時間によって、3段階区分を新設する事になっています。
ただ、1月80時間超の区分についての制度導入は、中小企業のみ、本制度導入後、3年を経過した時点で再び検討するとなっています。
つまり、中小企業に、1月80時間超の区分での対応は、この法案では除かれています。
この法案での中小企業の範囲は、従業員300人以下となっています。
②産業界の反応
「収益の圧迫要因になる」とコスト増を警戒する声が上がっています。
また、スーパー最大手のイオンは「残業代割り増しで長時間労働が是正される事はない。むしろ、残業が増える懸念がある」と指摘。伊勢丹は「場合によっては人件費負担が重くなり、業正規に影響する」とみています。
一方、セブン&アイは、「残業が長引かないよう生産性の向上に取り組んでいる為、大きな負担増になるとは思えない」と生還の構えです。
割り増しが業績にどう影響するか、企業によって見方が分かれているのが現状のようです。
そして、ホワイトカラーエグゼンプション導入が見送られたことについては、「誠に残念。誤解されている面も多く、国民の理解を得る事が必要だ」との声が目立ちます。
★★★厚生労働省が残業削減を支援★★★
厚生労働省は、中小企業向けに長時間労働削減の支援制度を今年4月から導入する事になりました。
支援内容は、法定労働時間を越える残業を可能とする労使協定の撤廃を促し、採用増などの残業短縮策への助言、助成金支給を予定しています。
支援対象は、従業員100人以下の企業限定で、「総残業時間を半減」「有給休暇を完全取得」などの対策を実施することが条件です。
支援を受けたい企業は、残業を認める労使協定の撤廃、就業規則の変更、といった行為を労働局に計画書を出した上で、実施する事が必要となります。その計画の中には、1人以上の新規採用や設備投資などの条件をクリアする内容が必要です。
助成金は、計画の着手時に50万円、目標達成時に更に50万円となっています。
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それ以外のお客様も、スポット契約、新規の顧問契約、のいずれかで承ります。
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厚生労働省は、モデル世帯の将来の年金受給見通しをまとめ、最近の景気回復を反映したデータとなり、旧見通しより、受給額が向上した、と発表しました。
『モデル年金給付の将来見通し(新旧比較)』
「出生率」 旧 新 増減
高位 50.3% 54.2% 向上
中位 46.9% 51.6% 〝
低位 43.9% 49.4% 〝
「経済情勢」
物価上昇率 1.0% 1.0% 同じ
賃金上昇率 2.1% 2.5% 上昇
運用利回り 3.2% 4.1% 上昇
現在の景気見通しでは、政府公約の50%台が達成できることになります。
今回のような、楽観的な見方ができるデータになった背景には、景気回復があります。加えて、現在の経済成長率が将来も続くという前提があります。
出生率自体は、旧データが合計特殊出生率を1.39で計算しているのに対して、新データは1.26の為、現実に即しています。この事からも、前提とする経済見通しが景気回復で好転したとする判断の結果への影響の大きさが浮きぼりになります。
見通しで用いた経済情勢は上記表の下段のとおりです。特に積立金の運用利回りを3.2から4.1%に上昇させています。これらの変更で、給付水準が4.5%上がりました。
また、雇用環境改善での加入者増も、1.5%の水準アップにつながっているとの事です。
しかし、平均4%を超える利回りを確保できるのか、平均寿命が延びた場合での年金受給者増加影響、といった不安要素は、たくさんあり、社会保障審議会でも「期待するのは不確実で危険」との指摘がありました。
また、そもそも試算の前提が妥当なのかどうか、といった議論にもつながりそうです。