平成19年2月25日時点の労働と
社会保険に関する
法改正・審議・社会動向を中心にレポートします。
★★★★
社会保険庁解体案のポイント★★★★
社会保険庁は二十日、「解体的出直し」を目指す組織の改革案と二〇〇七年度事業計画案を明らかにしました。
年金部門の運営は二〇一〇年一月をメドに設立する非
公務員による公
法人「
日本年金機構」に移管。加入記録や将来の年金額などを知らせる「ねんきん定期便」は三月から始めます。来年度の
国民年金納付率は八〇%を目指しますが、達成を危ぶむ声も根強いです。
■今後の動き
三月中旬をメドに、開会中の通常国会に
日本年金機構法案、
国民年金法改正案など関連法案を出します。不祥事の原因が地位の安定した
公務員のぬるま湯的体質にあるとみて非
公務員による組織に改めることが柱。
成果主義の
人事評価を導入し、
年金保険料の徴収では民間委託も拡大します。
医療保険改革で創設が決まった〇八年十月発足の全国
健康保険協会に続き、
日本年金機構の設立によって、首相が指示した「社保庁の廃止・解体・分割」が実現します
■分割子会社案は不
採用
新設
法人から一部の業務と職員を切り離し「分割子会社」を設置して運営する事を可能とした規定は削除されました。
当初は、
日本年金機構本体のスリム化を念頭に置いた措置でしたが、現在の
社会保険庁職員の受け皿となる可能性もゼロではなかった為です。
首相は、「社保庁は国民の信頼を失っている。理解が得られるとは思えない」とし、社保庁長官に同規程削除を指示しました。
■徴収対策
年金保険料の納付率向上策として、○八年初めをメドにクレジットカードで
国民年金の保険料を納められるようになります。
悪賢な滞納者に対しては
国税庁に強制徴収を委託できるようになります。しかし、○六年度の
国民年金保険料は月額-万三千八百六十円と小口で、滞納者の件数も多く、「巨悪」を標的とする
国税庁がどのように機能するかが課題との見方もあります。
昨年十二月末現在の納付率は六四・三%と低迷。来年度の事業計画では「納付率が八〇%に達するよう最大限努力する」と明記されています。
「ねんきん定期便」は、決まった年齢になると加入記録や将来受け取れる年金の試算額を知らせるサービスです。まず、今年三月から三十五歳の加入者を対象に加入記録の通知を始めます。
■段階的に拡充
十二月からは記録の通知を四十五歳に拡大。五十五歳以上に対しては記録とともに年金の見込み額も伝えます。来年四月からは三十五歳と四十五歳にも見込み額を知らせるなど、サービスを段階的に拡充していく事になります。
しかし、厚生労働省が
社会保障審議会に示した資料によると、少子化の進み度合いと経済成長率によっては将来的に公的年金の受取額が現役時代収入の五○%を割る可能性があるとの試算も出ています。
「定期便」によって見込み額が減ることを知らされると、国民が逆に年金不信を強めることにもなりかねなくもありません
★★★★
退職強要450万円で
和解★★★★
うつ病を理由に
退職を不当に強要され、更に、
残業代の支払がない、として、専門学校「コンピューター学園HAL」の元女性教諭が、同校を運営する学校
法人モード学園を相手に、
慰謝料と未払い
残業代の支払を求めた訴訟で、学園が450万円を支払う事で
和解が成立しました。
和解案には、「学園が
労働基準法の法令を遵守する」という条項が含まれ、学校
法人としては異例の内容になっています。
代理人弁護士によると、女性は、毎月50~120時間の残業をしていましたが、
残業代の支払いがなく、また、2004年に8月に交通事故に遭ってから、以前のうつ病が悪くなり
休職。その後、上司が
退職を迫るなどしたため、症状が悪化して
復職できない状態となり、翌年8月に依願
退職しました。
和解金450万円の内、250万円が
残業代相当となるとのことで、残り200万円が
慰謝料などみられます
平成19年2月25日時点の労働と社会保険に関する
法改正・審議・社会動向を中心にレポートします。
★★★★社会保険庁解体案のポイント★★★★
社会保険庁は二十日、「解体的出直し」を目指す組織の改革案と二〇〇七年度事業計画案を明らかにしました。
年金部門の運営は二〇一〇年一月をメドに設立する非公務員による公法人「日本年金機構」に移管。加入記録や将来の年金額などを知らせる「ねんきん定期便」は三月から始めます。来年度の国民年金納付率は八〇%を目指しますが、達成を危ぶむ声も根強いです。
■今後の動き
三月中旬をメドに、開会中の通常国会に日本年金機構法案、国民年金法改正案など関連法案を出します。不祥事の原因が地位の安定した公務員のぬるま湯的体質にあるとみて非公務員による組織に改めることが柱。成果主義の人事評価を導入し、年金保険料の徴収では民間委託も拡大します。
医療保険改革で創設が決まった〇八年十月発足の全国健康保険協会に続き、日本年金機構の設立によって、首相が指示した「社保庁の廃止・解体・分割」が実現します
■分割子会社案は不採用
新設法人から一部の業務と職員を切り離し「分割子会社」を設置して運営する事を可能とした規定は削除されました。
当初は、日本年金機構本体のスリム化を念頭に置いた措置でしたが、現在の社会保険庁職員の受け皿となる可能性もゼロではなかった為です。
首相は、「社保庁は国民の信頼を失っている。理解が得られるとは思えない」とし、社保庁長官に同規程削除を指示しました。
■徴収対策
年金保険料の納付率向上策として、○八年初めをメドにクレジットカードで国民年金の保険料を納められるようになります。
悪賢な滞納者に対しては国税庁に強制徴収を委託できるようになります。しかし、○六年度の国民年金保険料は月額-万三千八百六十円と小口で、滞納者の件数も多く、「巨悪」を標的とする国税庁がどのように機能するかが課題との見方もあります。
昨年十二月末現在の納付率は六四・三%と低迷。来年度の事業計画では「納付率が八〇%に達するよう最大限努力する」と明記されています。
「ねんきん定期便」は、決まった年齢になると加入記録や将来受け取れる年金の試算額を知らせるサービスです。まず、今年三月から三十五歳の加入者を対象に加入記録の通知を始めます。
■段階的に拡充
十二月からは記録の通知を四十五歳に拡大。五十五歳以上に対しては記録とともに年金の見込み額も伝えます。来年四月からは三十五歳と四十五歳にも見込み額を知らせるなど、サービスを段階的に拡充していく事になります。
しかし、厚生労働省が社会保障審議会に示した資料によると、少子化の進み度合いと経済成長率によっては将来的に公的年金の受取額が現役時代収入の五○%を割る可能性があるとの試算も出ています。
「定期便」によって見込み額が減ることを知らされると、国民が逆に年金不信を強めることにもなりかねなくもありません
★★★★退職強要450万円で和解★★★★
うつ病を理由に退職を不当に強要され、更に、残業代の支払がない、として、専門学校「コンピューター学園HAL」の元女性教諭が、同校を運営する学校法人モード学園を相手に、慰謝料と未払い残業代の支払を求めた訴訟で、学園が450万円を支払う事で和解が成立しました。
和解案には、「学園が労働基準法の法令を遵守する」という条項が含まれ、学校法人としては異例の内容になっています。
代理人弁護士によると、女性は、毎月50~120時間の残業をしていましたが、残業代の支払いがなく、また、2004年に8月に交通事故に遭ってから、以前のうつ病が悪くなり休職。その後、上司が退職を迫るなどしたため、症状が悪化して復職できない状態となり、翌年8月に依願退職しました。
和解金450万円の内、250万円が残業代相当となるとのことで、残り200万円が慰謝料などみられます