■Vol.129 2007-8-1 毎週水曜日配信
■■■――――――――――――――――――――――――――――――――
□□■ いまさら聞けない!お金と人と組織のこと
■■■ ― 経営者、起業準備の方必見です!―
□□■
■■■ 「営業車の駐車違反に関する会社の責任」
■■■――――――――――――――――――――――――――――――――
最近、宅配便の人達が手押し車を押して走っているのを良く見ます。
もちろん、駐車できない為、駐車できる場所から、荷物を載せて走ってく
るのです。
これから益々暑くなるので宅配便の人達は本当に
ご苦労様です。
私は、荷物が来る度にお菓子か、そうでないか秘かにチェックしていまし
たが、お中元の季節も終わってしまい、本当にがっかりです。
もっとも、これ以上お中元の季節が続くと、ダイエットの為宅配便の人
と一緒に走らなくてはならなくなりそうですが・・・。
さて、今日はこの「駐車違反と
反則金の支払」がテーマです。
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
「営業車の駐車違反に関する会社の責任」
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
◆駐車料金の支給がない場合、
反則金の支払いは?
社員が営業車でのセールス中に駐車違反で
反則金をとられてしまいました。
会社は
経費節減と称して駐車料金を支給しないため、やむなく路上駐車して
いました。「
反則金は自分で払え」と会社は主張していますが、会社が負担
しなくてもよいのでしょうか?
◆改正
道路交通法による駐車違反取り締まり強化の柱
1.放置車両の取り締まり事務の民間委託を開始
2.車両の
使用者責任を強化。放置違反金の納付命令を可能に
3.放置違反金を納付しなければ、滞納処分も可能に
4.放置違反金を納付しなければ
車検が受けられず
道路交通法改正により、昨年6月から駐車違反取り締まりの民間委託が始ま
り、同時に短時間の車両放置も摘発対象となりました。これにより、短時間
駐車している営業車の違反が取り締まられるケースも増加しています。
◆会社負担の放置違反金
違反を摘発しても、運転者が出頭せず、車両を所有している会社も「誰が運
転していたかわからない」などと釈明する例が増えているようです。これで
は「逃げ得」という不公平感を助長してしまいます。
そこで、運転者が出頭しない場合、
使用者に放置違反金の支払いを科すこと
になったのです。会社に科される放置違反金は
反則金と同額です。会社が支
払いを拒めば当該車両の
車検が受けられなくなり、営業活動への影響も出て
きます。
会社は、
民法715条により、社員が
不法行為をしないよう指導する義務と、
不法行為があった場合に代わりに責任を負うこととされています。違反駐車
の場合、本来は運転者に支払い義務がありますが、会社が駐車料金を支給し
ないような場合には、運転者の不法駐車を助長していたともいえそうです。
◆今回のケースでは
今回の例では、会社が
反則金を負担し、その上で社員が違法駐車をしないよ
う駐車場を確保してあげることや、駐車料金を支給する仕組みを作ることも
求められそうです。
ただ、会社は法令順守の徹底を訴えているのに、社員が駐車違反を繰り返し
ているような場合は事情が異なります。本人が違反金を支払わない場合や、
注意をしても改善しない場合は、
懲戒処分や
減給処分を受けても、社員は対
抗できない可能性があります。
(ポイント)
1.駐車違反で運転者が出頭しなければ、会社に支払い責任の可能性がある
2.会社には、社員が違反をしないルールづくりが求められる
社会保険労務士 森
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など
→
info@c3-c.jp
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C Cubeでは、税務、
会計だけでは解決しないさまざまのことを、
「人」の問題として考えています。
何か足らないとお思いの方は、弊社のホームページにヒントがある
かもしれません。
ホームページはこちら ⇒
http://www.c3-c.jp
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もちろん、駐車できない為、駐車できる場所から、荷物を載せて走ってく
るのです。
これから益々暑くなるので宅配便の人達は本当にご苦労様です。
私は、荷物が来る度にお菓子か、そうでないか秘かにチェックしていまし
たが、お中元の季節も終わってしまい、本当にがっかりです。
もっとも、これ以上お中元の季節が続くと、ダイエットの為宅配便の人
と一緒に走らなくてはならなくなりそうですが・・・。
さて、今日はこの「駐車違反と反則金の支払」がテーマです。
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◆駐車料金の支給がない場合、反則金の支払いは?
社員が営業車でのセールス中に駐車違反で反則金をとられてしまいました。
会社は経費節減と称して駐車料金を支給しないため、やむなく路上駐車して
いました。「反則金は自分で払え」と会社は主張していますが、会社が負担
しなくてもよいのでしょうか?
◆改正道路交通法による駐車違反取り締まり強化の柱
1.放置車両の取り締まり事務の民間委託を開始
2.車両の使用者責任を強化。放置違反金の納付命令を可能に
3.放置違反金を納付しなければ、滞納処分も可能に
4.放置違反金を納付しなければ車検が受けられず
道路交通法改正により、昨年6月から駐車違反取り締まりの民間委託が始ま
り、同時に短時間の車両放置も摘発対象となりました。これにより、短時間
駐車している営業車の違反が取り締まられるケースも増加しています。
◆会社負担の放置違反金
違反を摘発しても、運転者が出頭せず、車両を所有している会社も「誰が運
転していたかわからない」などと釈明する例が増えているようです。これで
は「逃げ得」という不公平感を助長してしまいます。
そこで、運転者が出頭しない場合、使用者に放置違反金の支払いを科すこと
になったのです。会社に科される放置違反金は反則金と同額です。会社が支
払いを拒めば当該車両の車検が受けられなくなり、営業活動への影響も出て
きます。
会社は、民法715条により、社員が不法行為をしないよう指導する義務と、
不法行為があった場合に代わりに責任を負うこととされています。違反駐車
の場合、本来は運転者に支払い義務がありますが、会社が駐車料金を支給し
ないような場合には、運転者の不法駐車を助長していたともいえそうです。
◆今回のケースでは
今回の例では、会社が反則金を負担し、その上で社員が違法駐車をしないよ
う駐車場を確保してあげることや、駐車料金を支給する仕組みを作ることも
求められそうです。
ただ、会社は法令順守の徹底を訴えているのに、社員が駐車違反を繰り返し
ているような場合は事情が異なります。本人が違反金を支払わない場合や、
注意をしても改善しない場合は、懲戒処分や減給処分を受けても、社員は対
抗できない可能性があります。
(ポイント)
1.駐車違反で運転者が出頭しなければ、会社に支払い責任の可能性がある
2.会社には、社員が違反をしないルールづくりが求められる
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