◆労働契約締結時に、契約内容をしっかり確認する
契約内容をお互いがきちんと確認する~契約締結という行為をするのですから、当然のことです。
しかし、労働契約では、この点が曖昧なまま契約を結ぶということが少なくありません。
そのために、トラブルになるケースが少なくありません。
◆労働基準法の労働条件明示義務
労働基準法は、第15条で、労働契約締結時に、次のような労働条件明示義務を定めています。
<労働基準法上明示が義務づけられている事項>
労働基準法が義務づけているのは、「労働条件」です。
労働契約内容全体ではありません。
たとえば、人事異動、出向などの労働契約内容の変更に関する事項は含まれていません。
◆労働契約法では
労働契約法は、第4条に、次のような規定を置いています。
第4条 使用者は、労働者に提示する労働条件及び締結し、又は変更した後の労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。
2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む)について、できる限り書面により確認するものとする。
ここにある通り、会社は、労働契約の内容について、労働者の「理解を深めるようにする」義務を負います。
これは、労働契約締結時だけでなく、変更時もです。
また、できる限り書面で確認するようにとしています。
最初の、「理解を深める」という条文は、具体的な措置まで定めたものではありません。
どのような方法で理解を深めてもらうかは、会社の任意です。
また、それを怠ったからといって、直ちに罰則があるというものではありません
この点は、次の書面確認も同様です。
この条文は、トラブルが起こった時に効いてきます。
たとえば、研究部門の社員を営業部門に異動させようとしたら、本人から「研究開発以外の仕事を担当することにはなっていない」という苦情が来た場合。
労働契約がどうなっているか、そして、そのことを本人は承知していたかがポイントになります。
会社が本人に、きちんと説明し、理解させていたか、です。
トラブル防止のためにも、そして働く人のモラールアップのためにも、会社は、労働契約締結・変更時に、契約内容について本人にしっかり説明する必要があるのです。」
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