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労務管理

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短期業務派遣社員の年次有給休暇について

著者 suzu さん

最終更新日:2006年01月25日 14:59

教えてください。

 2005年8月~2006年3月末までの短期間、派遣社員として勤務をしています。人数が100名弱で、月曜日から金曜日までの固定シフトで契約をしています。
 2006年2月に有給休暇が発生しますが、派遣元の会社より以下話しがありました。

・本来は1年をかけて消化するものだから、10日全て取得しないで欲しい
・全員が同じ日に所得することが運営上不可能なので、日程調整をして欲しい
有給休暇を土曜日(もしくは日曜日)に使って欲しい
・他の派遣先を4月以降紹介するので、3月までの間は有給休暇を使わないで欲しい

4月以降のことはまだ決めていないので、2月と3月で合計10日間の有給休暇を使いたいのですが、可能でしょうか。その旨、派遣元へ伝えても問題がないのでしょうか。

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Re: 短期業務派遣社員の年次有給休暇について

著者神戸元町労務管理サポートさん (専門家)

2006年01月26日 13:23

 年次有給休暇は、「労働者の請求する時季に与えなければならない」わけですので、あくまでも労働者がその時季を指定する権利をもっています。これを時季指定権といいます。

 使用者労働者時季指定に対して、事業の正常な運営を妨げる場合に時季を変更することができるだけで、年休取得を拒否したり制限したりすることはできません。

したがって、「本来は1年をかけて消化するものだから、10日全て取得しないで欲しい」とか「他の派遣先を4月以降紹介するので、3月までの間は有給休暇を使わないで欲しい」などと言って、使用者が年休取得を制限することはできません。

 参考までに、派遣労働の場合次のような行政解釈があり、派遣元に時期変更権があります。
年次有給休暇の時季変更権
派遣中の労働者年次有給休暇について、労働基準法第39条の事業の正常な運営が妨げられるかどうかの判断は、派遣元の事業についてなされる。派遣中の労働者派遣先の事業において就労しないことが派遣先の事業の正常な運営を妨げる場合であっても、派遣元の事業との関係においては事業の正常な運営を妨げない場合もありうるので、代替労働者の派遣も含めて派遣元の事業の正常な運営を妨げるかどうかを判断することになる。(昭61.6.6基発333号)
 
有給休暇を土曜日(もしくは日曜日)に使って欲しい」
有給休暇は労働義務のある日に取得するものなので、労働義務のない本来の休日に取得することはできません。したがって、土日に使ってほしいということはおかしいのです。

 「全員が同じ日に所得することが運営上不可能なので、日程調整をして欲しい」と言って、調整を労働者に依頼すること自体が即問題とはならないと思います。しかし、あくまで協力のお願いであって、実際に同じ日に年休取得申請があったときは、上記行政解釈にあるように代替労働者の派遣という対処方法もあるので、協力依頼によって年休取得を制限することがあってはならないと思います。

 しtがって、残った期間に年休取得申請をして差し支えないと考えます。判断に悩まれるのならば最寄の労働基準監督署に相談することをおすすめします。

Re: 短期業務派遣社員の年次有給休暇について

法律と現場はなかなか違うということで  もし、私が派遣受け入れ先の担当者としたら、この後3月末までの間に10日間休暇を取る派遣社員がいるとしたら、もっと前に辞めていただくと思います。受け入れ先の会社としては契約解除手続きを取るんではないでしょうか。私は派遣社員の経験がないのでこれ以上はどうなるかわかりませんが・・・

Re: 短期業務派遣社員の年次有給休暇について

著者神戸元町労務管理サポートさん (専門家)

2006年01月27日 13:33

akiさんのご指摘は最もで現実は法解釈どおりにはいきません。
前回の返信は説明不足でした。

解雇とまでいかなくても(なぜなら、代替要員を送るのはまた面倒だから)、申請した時点で、年休取得日数を減らすように説得される、あるいはそれでも休んだら給料を取得日数分減額される、という対応も考えられます。
これが長期勤続者の退職年休消化であればあまり問題はありませんが、1年足らずの勤務ではトラブルの可能性は大きいです。よくお考えください。

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