健康保険、厚生年金保険の保険料は、「標準報酬月額」というものに基づいて算定されます。
たとえば、賃金の額が210,000円以上230,000円未満であれば、標準報酬は220,000円、標準報酬等級は14級となり、この額に保険料率をかけて保険料を算定します。
残業などで賃金の額は毎月変動しますが、標準報酬は毎月変わるわけではありません。
・毎年1回の「定時決定」
・基本的賃金が変動し、等級が2以上変わった時に行う「随時改定」
このいずれかの場合に、標準報酬が見直され、次の見直しまでは、それが使われます。
この「定時決定」というのは、毎年4月~6月の3ヶ月の賃金の平均値を使って行います。
ちなみに、この賃金は、残業手当なども含みます。
ここで、ひとつ問題が生じます。
1年で春が最も忙しいという場合、賃金もこの時期が突出して高くなってしまうということがあります。
決算や春の昇給、新卒採用などが典型例でしょう。
この場合、定時決定で算定される標準報酬も高くなり、保険料も高くなってしまいます。
その後、仕事が落ち着いて賃金総額が少なくなっても、保険料はそのままです。
「それなら、上記の随時改定をやればいいではないか」と思われるかもしれませんが、随時改定は基本給昇給など、基本的賃金が変動しないとやることはできません。
そこで、このほど厚生労働省は、健康保険法・厚生年金保険法の標準報酬月額の決定に関し、保険者等が報酬月額の算定を行うことが可能なケースに、「業務の性質上、例年4月から6月の報酬額がその他の月と比べて著しく変動するような場合」を加える改正案を示しました。
具体的には、
(1)前年の月平均報酬額によって算定した標準報酬月額と、
(2)4月から6月の報酬額を基に通常の定時決定の方法により算出した標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じる場合、
保険者等が報酬月額の算定を行えるようにする。
その場合、定時決定の算定のベースとなる報酬月額は、過去1年間(前年7月から当年6月)の月平均報酬額とする。
適用日は平成23年4月1日の予定です。
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