【 東北関東大震災の被災者の皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。】
こんにちは。
特定社会保険労務士の田中です。
震災から20日近く経過しました。
東京では、「売上の低下」という問題が発生しつつあります。
東北地方に立地する多くの工場からの製品供給が止まっています。
東京でも計画停電によって、業種を問わず、
多くの会社で生産性低下が顕在化しています。
さらに、消費意欲減退により、飲食・宿泊・レジャー産業等は大きな
打撃を受けていますし、設備投資を見直す企業も増えています。
これから影響はより広範な業種に広がっていくと思われます。
これらを背景に、売上が低下する企業も増えつつあります。
すでに、「震災倒産」なる表現で、被災地以外でも倒産に
追い込まれる企業が出ています。
売上低下となった企業は、「中小企業緊急雇用安定助成金」という
助成金が活用できます。もちろん、売上の低下を補填するのではなく、
「売上低下 ⇒ 社員を休業させる ⇒ 給料の替わりに休業手当を支払う
⇒その休業手当を補填してくれる。」という助成金なので、
苦境に立たされた企業を完全に救済できる訳ではありません。
しかし、下支えにはなろうかと考えます。
○○○○○○ 【 中小企業雇用安定助成金 】の概要 ○○○○○○
助成金自体は、従来からある「雇用調整助成金」の中小企業版として、
2008年12月のリーマンショック後に新設されたものです。
・もらえる条件
(1)売上高又は生産量の最近3か月間の月平均値がその直前3か月
又は前年同期に比べ5%減少していること
(ただし直近の決算等の経常損益が赤字であれば
5%未満の減少でも可)。
(2)その上で、従業員を休業させて、給与の替わりに
「休業手当」(給与の6割以上)を支払うこと
(3)もらえる金額
支払った休業手当の8割がもらえます。(但し上限額あり。)
詳細はこちらをご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a01-2.html
なお、震災地ではより受給要件が緩和されています。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a09-1.html
○○○○○○○○ 助成金をもらうためのポイント ○○○○○○○○
もしも、3月に入ってから売上低下に直面しているのならば、
2011年1月から3月の売上の平均値を出して、その直前3ヶ月間または、
前年同期と比較してください。もしも、5%以上の低下ならば、
「休業等実施計画」を管轄のハローワークに届け出てください。
従業員を休業させられるのは、「休業等実施計画」を提出した日以降と
なりますので、もしも売上低下が大きいのならば、
1日も早く提出することをお奨めします。
その他、震災関連の情報はこちらをご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016exl.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000155ks.html
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