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年金制度のひずみの原因は「2階建て方式」

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  起業したい方のための社会保険・法律・税金の知識
    
  2006/10/03(第79号)
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こんにちは、塩野です。
いよいよ10月ですね。年度で言うと下半期のスタートです。気合入
れてがんばろうと思っていたのですが、1日中二日酔いが抜けなく
て、ほとんどただ時間が過ぎるのを待っていただけでした(^^;)
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◆このメルマガでは、社会保険や起業・退職に関係する法律、税金
などについて、独立開業志望者や週末起業家はどのような点に注意
すべきかという観点からご説明しています。

◆理解しやすくするために、各種制度の細部を省略していたり、あ
えて正式な用語を使わない場合がありますので、ご了承願います。
正確に知りたい場合は、市販の解説書などで確認してくださいね。

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■ 年金制度のひずみの原因は「2階建て方式」 ■
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●税金対策というのは単純で、いかに節税するか、払う税金を少な
くするかが中心となりますが、社会保険というのは、支払う保険料
を安くすればいいというものではありません。

●保険料を低く抑えていて、いざ何かあったときに、保険がおりな
いとか、年金額が少なくて生活の足しにならないとかという事態は
避けなければいけません。

法人の経営者の場合と個人事業主の場合、それぞれの社会保険は、
特に年金と医療保険が、大きく異なります。

●その違いを一言で言うと、法人の経営者の場合は、負担する社会
保険料は大きいが、それなりに保障も大きい、個人事業主の場合は、
負担する社会保険料は小さいが、保障も小さい、ということです。

●これで、支払う保険料とそれから得られる保障(リターン)がバ
ランスよく比例していれば、まだ対策も考えやすいのですが、日本
社会保険制度は、つぎはぎの改正や、いろんな政治的思惑などで、
ものすごくひずみが生じています。

●このひずみをどう扱うかによって、良くも悪くもなります。では、
「ひずみ」とは何でしょう?

●いろいろあるのですが、最大のポイントは、年金の2階建て制度
にあります。つまり、基礎年金として全国民が加入することになる
国民年金と、その上にサラリーマンなどが加入する報酬比例式の厚
生年金があることです。

●この2階建て方式は、昭和61年から導入されているのですが、な
んでこんなややこしい制度が導入されたかというと、その当時国民
年金制度が破綻しかけていたからなのです。それ以前は厚生年金
国民年金はまったく別の制度でした。

●当時は年々物価が上がって行ったのですが、国民年金の保険料は
あまり引き上げると国民の不満が爆発するので引き上げの幅は抑え
気味でした。

●でも年金給付は「最低限の生活費を保障する」のがタテマエです
から、物価上昇に合わせてどんどん給付の水準を引き上げていった
のです。

●また、農業人口が減少し、サラリーマンになる人が増加したこと
により、国民年金の加入者の減少と厚生年金の加入者の増加につな
がりました。

●そうなると、国から見れば、国民年金の保険料はあまり入らずに
支払う年金だけが増えて、財政的に苦しくなってしまったのです。
このままでは破綻するのは明らかでした。

●そこで、驚天動地の必殺技、「2階建て方式」が考え出されまし
た。これは、財政的に余裕のあった厚生年金の積立金を、国民年金
救済のために横流しする仕組みなのです。

●ただ単に厚生年金のカネを国民年金の救済に横流しするとサラリ
ーマンが怒り出すので、サラリーマンも国民年金に加入させれば、
「自分も加入している制度だから」と納得させることができます。

●こうして、サラリーマンは、厚生年金に加入しているけれど、自
動的に国民年金にも加入しているという、不思議な仕組みが出来上
がったのです。そしてこれが「ひずみ」を生んでいるのです。

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■ 編集後記 ■
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某大手通信教育機関の教材の原稿が、無事校正まで終わりました。

8月に書き始めて以来ほぼ2ヶ月、夜はパソコンの電源があるマク
ドナルドで、100円のチーズバーガーと、100円のSサイズの
アイスレモンティーのみで3~4時間ねばって原稿を書き続けると
いう日がかなり続きました。 

この原稿書きの間、なんかストレスがたまるのか、タバコが復活気
味です。やばい! 

せっかく2ヶ月くらい禁煙できていたので(昼間だけですが)、
再チャレンジです。安部総理のキャッチフレーズみたいですが…。

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