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「降格」を考える

日本の会社ではこれまで、「降格」人事というのは、そう多くはありませんでした。

特に、伝統的な職能資格制度採用していた会社では、その傾向があったようです。

これは「保有能力がダウンすることはあり得ない」という考えに基づいています。

降格がないということは、従業員に安心感を与える反面、人事の硬直化の一因となっています。

こうした反省から、最近の人事制度は、「発揮能力」や「行動」に軸足を移しています。

降格が少なかったことの要因として、昇格に卒業方式を採用していた会社が多かったことも上げられるでしょう。


昇格には「卒業方式」と「入学方式」があります。

卒業方式では、現在の等級(グレード)の要件を十二分に満たしていれば、上位等級の要件に達しているとみなします。

一方、入学方式では、上位等級の要件を満たせるかどうかを何らかの方法で判定します。

この「卒業方式」というのが、「降格なし」と密接に結びつくのですね。

要するに、卒業したのだから、また戻るのはおかしいというわけです。

確かに理屈だけで考えると、「卒業要件を満たせば昇格」としている以上、上位等級の要件を満たさない、つまり入学要件を満たさないから降格というのは、おかしいということになります。

しかし、それだと、等級要件を満たしていない、つまり、処遇に見合った働きのできない人がそのまま残るという、もっとおかしな現象がおこってしまいます。

そもそも、保有能力がダウンすることはないというのは正しいのか、疑問です。
ただ、「ダウンした」という判定が難しいことは確かですが。


つまり、何を基準に格付けするのか、昇格基準をどうするのかといった、等級制度の建てつけそのものをどうするかにかかってくるということです。

「これまで降格がなかった。これからは、場合によっては降格もあるという形にしたい」とお考えになることもあるでしょう。

「一度上がったら、ダウンはない」という仕組みは、やはり宜しくない。

しかし、その場合、降格の仕組みだけを入れてもうまくいきません。
整合性が取れなくなります。

等級制度のあり方そのものを見直すようにしましょう。


併せて、フィードバック、フォロー、敗者復活など、色々な施策と組み合わせた運用が必須ですね。


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