2026年7月16日号 (no. 1255)
3分労働ぷちコラム バックナンバーはこちら
(
https://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/)
遅刻しにくく、
通勤ラッシュも避けられる。
そんな働き方を実現する方法として、
「始業時と終業時にそれぞれ1時間だけフレキシブルタイムを設ける
フレックスタイム制」
があります。
■出勤時と退勤時に1時間の裁量
遅刻しにくい出勤方法はないだろうか。
余裕を持って、
始業時間よりも30分程度、出勤したい。
そのために、早く出勤できる方法はないだろうか。
そう考えた時、
フレックスタイム制を採用するのも一考。
初めて
フレックスタイム制を導入するとして、
まずは、
始業時間に1時間のフレキシブルタイムを、
終業時間に1時間のフレキシブルタイム。
仕事の前と仕事終わりの段階に、
それぞれ1時間ずつフレキシブルタイムを設けて、
まず始めてみるというもの。
コアタイムよりもフレキシブルタイムの方が短いですけれども、
出勤時間が少しブレても大丈夫。
1時間の幅が、始業時と終業時にそれぞれありますので、
これは従業員にとって魅力的ではないでしょうか。
遅刻をしにくいという利点がありますし、
早め、遅めに出勤したいという方にも合っています。
まず「小さく始める」導入方法は、
初めて
フレックスタイム制を導入する会社にとって現実的な選択肢。
例えば、
所定労働時間を8時間とする場合、
* フレキシブルタイム(始業):8:00~9:00
*
コアタイム:9:00~17:00
* フレキシブルタイム(終業):17:00~18:00
9時に合わせて出勤することがありませんので、
例えば、
早めに出勤してきて、
8時半頃ぐらいに職場に到着して、
そこから仕事を始めてみる。
別の日には、
もっと早く、
8時ちょうどぐらいに出勤してきて、
仕事を始めることもできます。
さらに、
9時になる10分前ぐらいに到着するように出勤してきても構わない。
着地点が広がるイメージですね。
■出勤時間に幅がある利点は?
フレキシブルタイムは、
出退勤時にそれぞれ1時間、
短いと感じますけれども、
いくつかのメリットがあります。
* 遅刻が減る(8:59までに出勤すれば遅刻にならない)
*
通勤ラッシュを避けやすい(時間をズラせる)
* 家庭の事情に合わせやすい(保育園の送り迎えなど)
* 病院や役所への立ち寄りがしやすい(もう少しフレキシブルタイムを長めにする必要があるが)
* 「今日は早く帰りたい」「今日は少しゆっくり出勤したい」といった希望に対応できる
早めに出勤したいという希望に合います。
始業時間の30分前ぐらいに出勤したい人もいますので、
そういう方には嬉しい。
あまり早く出勤すると、
始業前から仕事をしているのでは、
と判断されかねないですが、
フレックスタイムならば、
30分早めに出勤しても構いません。
出勤時間に合わせてダッシュ、
なんてこともなくなるのでは。
通勤災害で痛い思いをしたくはありませんよね。
■フレックスタイムによる会社側の利点は?
会社側にも、いくつかのメリットがあります。
*
コアタイムが長いため、会議や顧客対応の時間は確保できる(フレキシブルタイムは出退勤時にぞれぞれ1時間ですから)
* 勤務時間の重なりがほとんど変わらない(出勤に時間的裁量を少し加えるものだから)
* 管理職も制度を受け入れやすい
*
労務管理が比較的簡単
固定時間の
コアタイムが長めなので、
従来の働き方から移行しやすいです。
小さく始めるフレックスタイムなので。
■ウケが良ければ、調整して運用してみる
フレックスタイムが定着してきたら、
* フレキシブルタイムを2時間に広げる
*
コアタイムを短くする
*
コアタイム自体を廃止する(職種による)
このような変更もできます。
例えば、
出勤時のみフレキシブルタイムを2時間にしてみるのも良いですね。
より
通勤ラッシュを回避しやすい。
時間幅が2時間あれば。
■実際に動かして、調整していく
最初は、フレキシブルタイム1時間で始める。
半年程度、試行して、
次のような点を確認して、
制度の改善につなげる。
* 出勤時間はどのくらい分散したか。
* 遅刻は減ったか。
*
通勤ラッシュを避けられた従業員はどのくらいいたか。
* 子育てや介護との両立に役立ったか。
* 業務上、困った場面はあったか。
*
コアタイムは今の長さが適切か、それとも短くできそうか。
実際に動かしてみて、
需要調査をしながら、
調整をしていくといいですね。
出退勤の時間に少し裁量を持たせても、
以前と変わりなく仕事ができている。
そういう結果もあり得ます。
■気持ちに余裕ができるのが一番の利点
出勤時間の幅が広がるため、
* 電車が少し遅れても慌てなくて済む
* 朝の渋滞や混雑の影響を受けにくい
* 「9時ちょうど」というプレッシャーがなくなる
* 心理的な余裕を持って出勤できる
ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗ると、
隣の人の体に触れることもあります。
匂いが気になることもあるでしょうね。
汗臭いとか、柔軟剤の香りが苦手だとか。
通勤ラッシュを回避できると、
そういう嫌な思いもしなくなります。
気持ちに余裕を持って出勤できるのは、
「見えない
報酬」と言ってもいいでしょう。
通勤時に急ぐ場面を減らし、
安全な
通勤を後押しする効果を期待できます。
時間に合わせて行動すると、
怪我をしやすいものですから。
ギリギリに行動する人って、いるでしょ?
遅れそうだから、猛ダッシュで目的地に向かうヒト。
そういうときに怪我をするんですよ。
1時間の幅があれば、
だいたい8時20分頃かな、40分過ぎかな、
というように、
アバウトな着地点を設定して出勤できます。
早めに到着しても、
その時点から仕事を始めても構わないですからね。
始業時間よりもあまり早く職場に入ってはダメ、
と言われることもない。
■求人情報に掲載するならば
「9時ちょうど」を目指す必要はありません。
8時から9時までの間で、
ご自身の都合に合わせて出勤できます。
朝の混雑や交通機関の遅れにも柔軟に対応できるため、
時間に追われず、
ゆとりを持って一日をスタートできます。
これならば他の会社との違いが分かるのでは。
お金などのモノの
報酬ではないですが、
こういう「見えない
報酬がある職場」に人は注目するもの。
他に、
始業時間は8:00~9:00の間で自由に選べます。
「朝は余裕を持って出勤したい」
「
通勤ラッシュを避けたい」
「お子さんを送ってから出勤したい」など、
それぞれの生活スタイルに合わせて働けます。
こういうメッセージもありますね。
■余裕を持って30分早めに出勤したくてもできない事情
始業時刻が固定されている会社では、
例えば8時30分始業にもかかわらず8時に出勤する人がいると、
* 自主的に
休憩しているだけなのか
* メールを見たり仕事を始めているのか
*
使用者の指示や黙認のもとで労働していると評価される可能性はないか
といった労働時間管理上の問題が生じやすい。
始業時間よりも早めに出勤してきて、
仕事を始めているのではないか。
職場に入る時間が
始業時間よりもずいぶん早いと、
そういう疑いを持たれてしまうので、
あまり早く出勤してこられるのは困る。
そういう悩みも出てきてしまうんですね。
しかし、
始業時間に1時間の幅があれば、
30分早めに出勤しても、
その時間から仕事を始めてもいいですから、
早く出勤してくる人がいても大丈夫。
30分早めに出勤しても、
「正式な勤務時間として吸収する」という発想ですね。
時間に余裕を持って出勤したい人には使いやすい制度です。
時間管理をある程度、
本人に任せて、
働きやすさを自分で作ってもらうのが
フレックスタイム制の本質ですね。
ちょっとした「見えない
報酬」があるかどうか。
それが職場を選ぶときの決め手になったりしますからね。
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遅刻しにくく、
通勤ラッシュも避けられる。
そんな働き方を実現する方法として、
「始業時と終業時にそれぞれ1時間だけフレキシブルタイムを設けるフレックスタイム制」
があります。
■出勤時と退勤時に1時間の裁量
遅刻しにくい出勤方法はないだろうか。
余裕を持って、始業時間よりも30分程度、出勤したい。
そのために、早く出勤できる方法はないだろうか。
そう考えた時、
フレックスタイム制を採用するのも一考。
初めてフレックスタイム制を導入するとして、
まずは、
始業時間に1時間のフレキシブルタイムを、
終業時間に1時間のフレキシブルタイム。
仕事の前と仕事終わりの段階に、
それぞれ1時間ずつフレキシブルタイムを設けて、
まず始めてみるというもの。
コアタイムよりもフレキシブルタイムの方が短いですけれども、
出勤時間が少しブレても大丈夫。
1時間の幅が、始業時と終業時にそれぞれありますので、
これは従業員にとって魅力的ではないでしょうか。
遅刻をしにくいという利点がありますし、
早め、遅めに出勤したいという方にも合っています。
まず「小さく始める」導入方法は、
初めてフレックスタイム制を導入する会社にとって現実的な選択肢。
例えば、所定労働時間を8時間とする場合、
* フレキシブルタイム(始業):8:00~9:00
* コアタイム:9:00~17:00
* フレキシブルタイム(終業):17:00~18:00
9時に合わせて出勤することがありませんので、
例えば、
早めに出勤してきて、
8時半頃ぐらいに職場に到着して、
そこから仕事を始めてみる。
別の日には、
もっと早く、
8時ちょうどぐらいに出勤してきて、
仕事を始めることもできます。
さらに、
9時になる10分前ぐらいに到着するように出勤してきても構わない。
着地点が広がるイメージですね。
■出勤時間に幅がある利点は?
フレキシブルタイムは、
出退勤時にそれぞれ1時間、
短いと感じますけれども、
いくつかのメリットがあります。
* 遅刻が減る(8:59までに出勤すれば遅刻にならない)
* 通勤ラッシュを避けやすい(時間をズラせる)
* 家庭の事情に合わせやすい(保育園の送り迎えなど)
* 病院や役所への立ち寄りがしやすい(もう少しフレキシブルタイムを長めにする必要があるが)
* 「今日は早く帰りたい」「今日は少しゆっくり出勤したい」といった希望に対応できる
早めに出勤したいという希望に合います。
始業時間の30分前ぐらいに出勤したい人もいますので、
そういう方には嬉しい。
あまり早く出勤すると、
始業前から仕事をしているのでは、
と判断されかねないですが、
フレックスタイムならば、
30分早めに出勤しても構いません。
出勤時間に合わせてダッシュ、
なんてこともなくなるのでは。
通勤災害で痛い思いをしたくはありませんよね。
■フレックスタイムによる会社側の利点は?
会社側にも、いくつかのメリットがあります。
* コアタイムが長いため、会議や顧客対応の時間は確保できる(フレキシブルタイムは出退勤時にぞれぞれ1時間ですから)
* 勤務時間の重なりがほとんど変わらない(出勤に時間的裁量を少し加えるものだから)
* 管理職も制度を受け入れやすい
* 労務管理が比較的簡単
固定時間のコアタイムが長めなので、
従来の働き方から移行しやすいです。
小さく始めるフレックスタイムなので。
■ウケが良ければ、調整して運用してみる
フレックスタイムが定着してきたら、
* フレキシブルタイムを2時間に広げる
* コアタイムを短くする
* コアタイム自体を廃止する(職種による)
このような変更もできます。
例えば、
出勤時のみフレキシブルタイムを2時間にしてみるのも良いですね。
より通勤ラッシュを回避しやすい。
時間幅が2時間あれば。
■実際に動かして、調整していく
最初は、フレキシブルタイム1時間で始める。
半年程度、試行して、
次のような点を確認して、
制度の改善につなげる。
* 出勤時間はどのくらい分散したか。
* 遅刻は減ったか。
* 通勤ラッシュを避けられた従業員はどのくらいいたか。
* 子育てや介護との両立に役立ったか。
* 業務上、困った場面はあったか。
* コアタイムは今の長さが適切か、それとも短くできそうか。
実際に動かしてみて、
需要調査をしながら、
調整をしていくといいですね。
出退勤の時間に少し裁量を持たせても、
以前と変わりなく仕事ができている。
そういう結果もあり得ます。
■気持ちに余裕ができるのが一番の利点
出勤時間の幅が広がるため、
* 電車が少し遅れても慌てなくて済む
* 朝の渋滞や混雑の影響を受けにくい
* 「9時ちょうど」というプレッシャーがなくなる
* 心理的な余裕を持って出勤できる
ぎゅうぎゅう詰めの電車に乗ると、
隣の人の体に触れることもあります。
匂いが気になることもあるでしょうね。
汗臭いとか、柔軟剤の香りが苦手だとか。
通勤ラッシュを回避できると、
そういう嫌な思いもしなくなります。
気持ちに余裕を持って出勤できるのは、
「見えない報酬」と言ってもいいでしょう。
通勤時に急ぐ場面を減らし、
安全な通勤を後押しする効果を期待できます。
時間に合わせて行動すると、
怪我をしやすいものですから。
ギリギリに行動する人って、いるでしょ?
遅れそうだから、猛ダッシュで目的地に向かうヒト。
そういうときに怪我をするんですよ。
1時間の幅があれば、
だいたい8時20分頃かな、40分過ぎかな、
というように、
アバウトな着地点を設定して出勤できます。
早めに到着しても、
その時点から仕事を始めても構わないですからね。
始業時間よりもあまり早く職場に入ってはダメ、
と言われることもない。
■求人情報に掲載するならば
「9時ちょうど」を目指す必要はありません。
8時から9時までの間で、
ご自身の都合に合わせて出勤できます。
朝の混雑や交通機関の遅れにも柔軟に対応できるため、
時間に追われず、
ゆとりを持って一日をスタートできます。
これならば他の会社との違いが分かるのでは。
お金などのモノの報酬ではないですが、
こういう「見えない報酬がある職場」に人は注目するもの。
他に、
始業時間は8:00~9:00の間で自由に選べます。
「朝は余裕を持って出勤したい」
「通勤ラッシュを避けたい」
「お子さんを送ってから出勤したい」など、
それぞれの生活スタイルに合わせて働けます。
こういうメッセージもありますね。
■余裕を持って30分早めに出勤したくてもできない事情
始業時刻が固定されている会社では、
例えば8時30分始業にもかかわらず8時に出勤する人がいると、
* 自主的に休憩しているだけなのか
* メールを見たり仕事を始めているのか
* 使用者の指示や黙認のもとで労働していると評価される可能性はないか
といった労働時間管理上の問題が生じやすい。
始業時間よりも早めに出勤してきて、
仕事を始めているのではないか。
職場に入る時間が始業時間よりもずいぶん早いと、
そういう疑いを持たれてしまうので、
あまり早く出勤してこられるのは困る。
そういう悩みも出てきてしまうんですね。
しかし、
始業時間に1時間の幅があれば、
30分早めに出勤しても、
その時間から仕事を始めてもいいですから、
早く出勤してくる人がいても大丈夫。
30分早めに出勤しても、
「正式な勤務時間として吸収する」という発想ですね。
時間に余裕を持って出勤したい人には使いやすい制度です。
時間管理をある程度、
本人に任せて、
働きやすさを自分で作ってもらうのがフレックスタイム制の本質ですね。
ちょっとした「見えない報酬」があるかどうか。
それが職場を選ぶときの決め手になったりしますからね。
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