━━☆━━━━━━━━━━━「持ち帰り残業」の労災認定━━━━━━━━━━━━
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏ C O N T E N T S┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏
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┏┏ ◇ 残業に関する指揮命令のあり方と労災認定
┏┏ ◇ 更新時間が残業証拠に
┏┏ ◇ いわゆるサービス残業の類型
┏┏ ◇ 黙示の残業命令
┏┏ ◇ 労災認定例
┏┏┏
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=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 残業に関する指揮命令のあり方と労災認定
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
サービス残業と言っても、口頭などで明示の残業命令があれば
労働時間となることは当然で
す。
問題は、締切りのある業務を命じられて
所定労働時間内では処理できない場合に、
労働者の
判断で残業しているような場合です。行政解釈は、「自主的
時間外労働の場合は、
労働時間で
はないが、黙示の命令があると判断されるような場合(残業しないと嫌がらせされたり、不利
益な扱いをされる等)は、
労働時間にあたる」(昭和23年7月13日基発第1018号・第1019号)
としています。
では何をもって「黙示」の命令があると考えるかですが、労働がなされるのを
使用者が黙
認・許容していた場合はそれに該当するでしょう。特に、前述したように
使用者の
労働者の出
退勤時間の正確な把握義務を前提とすると、給与支払いの対象としていなくとも、残業を黙
認・許容していたといえる場合が多いと思います。
また、
賃金カットはもちろん、心理的強制も含めて、業務に従事しないことによる不利益があ
る場合も、
労働時間と言えるでしょう。
一方で今日、締切りまでに成果物を提出すれば、自宅に持ち帰って仕事をしてもよいという
ような、会社の緩やかな監督と
労働者に広い裁量権が認められる労働も広がっています。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
更新時間が残業証拠に
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
神奈川県藤沢市の保育園運営会社「サクセスアカデミー」の運営部長だった女性(当時58)
が昨年10月、くも膜下出血で死亡したのは、長時間の残業による過労が原因だったとして、
藤沢
労働基準監督署が労災認定しました。
女性は当時、保育士の研修の企画やマニュアルづくりなどを担当。
遺族によると、午前3時、4時まで仕事をしていたといいます。
同労基署は認定理由について
(1)自宅に持ち帰った残業を含め長時間の
時間外労働が長期にわたった
(2)過去6カ月の
時間外労働が月100時間を超える月もあった
を挙げています。
ポイントは、『パソコンに残っていたファイルの更新時間』。
これによって、月平均「会社で40時間、自宅で41時間」の残業時間が認められたといいま
す。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= いわゆるサービス残業の類型
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
(1)自己申告規制型…
労働者に自己申告させつつも、陰にひなたに圧力をかけて、申告時間の
縮小を図るもの。
(2)上限設定型…「1か月に30時間」といった上限を設定し、それ以上は残業をつけさせないも
の。
(3)定額型 …「1か月に20時間」とか「1日1時間」といった定額を決め、それ以上を計算段階で
切り捨ててしまう。残業時間の多少によらず毎月同じ金額とするもの。
(4)下限設定型…「毎日1時間以内の残業は切り捨てる」「30分未満の端数は切り捨てる」とい
った仕組みを設ける。それを超えた部分のみ
残業代と認めるもの。
(5)
振替休日消化型…時間外が8時間を超えたときは、これを
休日に振り替えて消化させようと
するもの。これ自体違反であるが、振替も未消化となっていることが多い。
(6)
年俸制組込型…「
年俸制なので
時間外労働はこれに組み込まれている」と説明して、何時
間働いても年俸分しか払わない。あるいは、「毎月○時間分はすでに時間外として年俸額に入
っている」と説明するが、そのような
給与明細にもなっていない。
(7)法不適合型…管理監督の地位にない者までを管理職と称して、範囲を広げ、
時間外労働支
給対象者から外している。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
黙示の残業命令
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
上司の命令がないのに自発的に業務を継続しているといった場合が、しばしば見受けられま
す。
しかし、上司が「中止」を命じないで黙認している限りにおいては、それらの時間はいわゆる
サービス残業となり、
使用者側としては責任を負うべき状況となります。
そしてもし、会社側が自己申告制を採るならば、きちんとした記録を残した上で、
自己申告した時間と実際の残業時間が合致しているかどうか調査し、
適正な申告がなされているかチェックが必要です。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 労災認定例
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
沖縄県北部の建設会社で働いていた50代の男性が07年3月、「持ち帰り残業」などによる
長時間労働が原因で過労自殺した事件について、名護
労働基準監督署が遺族の訴えを認め労災
と認定していたことが分かりました。
労働基準監督署が「持ち帰り残業」を
労働時間とみな
し、
業務災害と認定したのは全国で初めてのことだといいます。
同事件の
申立書によると、男性は、01年に同建設会社に入社。事件当時は、県の発注した
国道の歩道設置工事の現場
代理人と主任技術者を兼任していました。男性は午後9時に仕事を
終え帰宅後、数時間の「持ち帰り残業」をしていました。
男性の死亡以前4カ月の
時間外労働をみると、連続して月100時間を超えていました。家族
の証言によれば「会社から家に帰っても仕事をしない日はなかった」といいます。
亡くなる前日まで63日間連続して仮眠をとるだけの状態で業務に就き、
時間外労働は月1
60時間にのぼっていました。
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┛┃┏━┳━┛ ̄ ̄ ̄ ┃ 社労・暁(あかつき) ┃
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http://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/
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サービス残業と言っても、口頭などで明示の残業命令があれば労働時間となることは当然で
す。
問題は、締切りのある業務を命じられて所定労働時間内では処理できない場合に、労働者の
判断で残業しているような場合です。行政解釈は、「自主的時間外労働の場合は、労働時間で
はないが、黙示の命令があると判断されるような場合(残業しないと嫌がらせされたり、不利
益な扱いをされる等)は、労働時間にあたる」(昭和23年7月13日基発第1018号・第1019号)
としています。
では何をもって「黙示」の命令があると考えるかですが、労働がなされるのを使用者が黙
認・許容していた場合はそれに該当するでしょう。特に、前述したように使用者の労働者の出
退勤時間の正確な把握義務を前提とすると、給与支払いの対象としていなくとも、残業を黙
認・許容していたといえる場合が多いと思います。
また、賃金カットはもちろん、心理的強制も含めて、業務に従事しないことによる不利益があ
る場合も、労働時間と言えるでしょう。
一方で今日、締切りまでに成果物を提出すれば、自宅に持ち帰って仕事をしてもよいという
ような、会社の緩やかな監督と労働者に広い裁量権が認められる労働も広がっています。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
更新時間が残業証拠に
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
神奈川県藤沢市の保育園運営会社「サクセスアカデミー」の運営部長だった女性(当時58)
が昨年10月、くも膜下出血で死亡したのは、長時間の残業による過労が原因だったとして、
藤沢労働基準監督署が労災認定しました。
女性は当時、保育士の研修の企画やマニュアルづくりなどを担当。
遺族によると、午前3時、4時まで仕事をしていたといいます。
同労基署は認定理由について
(1)自宅に持ち帰った残業を含め長時間の時間外労働が長期にわたった
(2)過去6カ月の時間外労働が月100時間を超える月もあった
を挙げています。
ポイントは、『パソコンに残っていたファイルの更新時間』。
これによって、月平均「会社で40時間、自宅で41時間」の残業時間が認められたといいま
す。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= いわゆるサービス残業の類型
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
(1)自己申告規制型…労働者に自己申告させつつも、陰にひなたに圧力をかけて、申告時間の
縮小を図るもの。
(2)上限設定型…「1か月に30時間」といった上限を設定し、それ以上は残業をつけさせないも
の。
(3)定額型 …「1か月に20時間」とか「1日1時間」といった定額を決め、それ以上を計算段階で
切り捨ててしまう。残業時間の多少によらず毎月同じ金額とするもの。
(4)下限設定型…「毎日1時間以内の残業は切り捨てる」「30分未満の端数は切り捨てる」とい
った仕組みを設ける。それを超えた部分のみ残業代と認めるもの。
(5)振替休日消化型…時間外が8時間を超えたときは、これを休日に振り替えて消化させようと
するもの。これ自体違反であるが、振替も未消化となっていることが多い。
(6)年俸制組込型…「年俸制なので時間外労働はこれに組み込まれている」と説明して、何時
間働いても年俸分しか払わない。あるいは、「毎月○時間分はすでに時間外として年俸額に入
っている」と説明するが、そのような給与明細にもなっていない。
(7)法不適合型…管理監督の地位にない者までを管理職と称して、範囲を広げ、時間外労働支
給対象者から外している。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
黙示の残業命令
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
上司の命令がないのに自発的に業務を継続しているといった場合が、しばしば見受けられま
す。
しかし、上司が「中止」を命じないで黙認している限りにおいては、それらの時間はいわゆる
サービス残業となり、使用者側としては責任を負うべき状況となります。
そしてもし、会社側が自己申告制を採るならば、きちんとした記録を残した上で、
自己申告した時間と実際の残業時間が合致しているかどうか調査し、
適正な申告がなされているかチェックが必要です。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 労災認定例
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
沖縄県北部の建設会社で働いていた50代の男性が07年3月、「持ち帰り残業」などによる
長時間労働が原因で過労自殺した事件について、名護労働基準監督署が遺族の訴えを認め労災
と認定していたことが分かりました。労働基準監督署が「持ち帰り残業」を労働時間とみな
し、業務災害と認定したのは全国で初めてのことだといいます。
同事件の申立書によると、男性は、01年に同建設会社に入社。事件当時は、県の発注した
国道の歩道設置工事の現場代理人と主任技術者を兼任していました。男性は午後9時に仕事を
終え帰宅後、数時間の「持ち帰り残業」をしていました。
男性の死亡以前4カ月の時間外労働をみると、連続して月100時間を超えていました。家族
の証言によれば「会社から家に帰っても仕事をしない日はなかった」といいます。
亡くなる前日まで63日間連続して仮眠をとるだけの状態で業務に就き、時間外労働は月1
60時間にのぼっていました。
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