相談の広場
お尋ねします。労働基準法で14日以内の解雇の場合は予告の必要なく解雇できるとあります。もちろん解雇には正当な理由が必要なのは承知しております。これについて、最近まで有期雇用者も含めたすべての人に有効だと思っていたのですが、最近、それは期間に定めのない労働契約のみに適用され、期間に定めがある場合はその試用期間(14日以内)は認められず、雇用期間が優先する、と聞きました。これって間違いはないでしょうか。
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労働契約法によれば、有期雇用契約における試用期間は、意味にないようですね。弁護士法人 淀屋橋、山上合同のホームページの労働契約法の解説に次のような記述がありました。そのとおりだと思います。
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(1)労働契約法では,期間の定めのある労働契約について,次のような条項を新設されました。
「17条1項 使用者は,期間の定めがある労働契約について,やむを得ない事由がある場合でなければ,その契約期間が満了するまでの間において,労働者を解雇することができない。
2項 使用者は,期間の定めのある労働契約について,その労働契約により労働者を使用する目的に照らして,必要以上に短い期間を定めることにより,その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。」
(2) 17条1項について
この規定は,要するに有期労働契約における中途解約は,「やむを得ない事由」がなければできない,とするものです。これは,そもそも民法628条本文で「当事者が雇用の期間を定めた場合であっても,やむを得ない事由があるときは,各当事者は,直ちに契約の解除をすることができる。」と規定されていることとほぼ同義であり,特段目新しい規定ではないといえます。かかる意味で実務上の変更点もありません。厳密にいえば,民法628条の規定だけでは,「やむを得ない事由」がない場合の取扱いが明確でないので,その場合に解雇できないことを明記したものと解されています(平成20年1月23日基発第0123004号)
また,労働契約法17条1項は,民法上の規定を改めて周知する機能があり,実務上は改めて留意しなければならないことをいくつか示唆しているといえるでしょう。
すなわち,ここでいう「やむを得ない事由」とは,いわゆる解雇権濫用法理でいうところの「客観的に合理的な理由」があり「社会通念上相当である」という要件(労働契約法16条)よりも,厳しい事由が想定されていることを理解しておかなければなりません。さらに規定のあり方から,その立証責任は解雇をする使用者側にあることになります。
正社員より契約社員の方が解雇しにくい,というのは理解し難いかもしれませんが,それは,期間の定めのない雇用契約の労働者よりも,有期契約の場合はその期間における地位が保証されていると考えられているからにほかなりません。
したがって,有期労働契約中の労働者について,中途解約が許されるのは,例えば,企業が倒産したとか,天変地異などで事業継続が不可能になったなどの相当なやむを得ない事情がある場合に限られるわけであり,例えば「有期雇用契約における試用期間」の定めは,労働条件が同じであれば,実務上は殆ど意味がないということもできると思われます。
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