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労務管理

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年次有給休暇の支給要件について

著者 yomo さん

最終更新日:2009年12月15日 14:58

いつも参考にさせていただいております。

年次有給休暇の支給要件について、ご相談させてください。
年次有給休暇全労働日の80%以上出勤した労働者に対し
支給しなければならないと労基法では定められておりますが、この全労働日とは、遅刻・早退した日も1日とみなすことになるのでしょうか?

当社はフレックスタイム制を使用しており、時間外労働の取り扱いなどは全て、1ヶ月の所定労働時間をもとに計算しております。
先日正社員で入社した社員の遅刻・早退が多く、1ヶ月の所定労働時間の80%に全く届かない時間しか労働していないのですが、短時間でも毎日出勤はしているという状況です。

このような場合でも、10労働日以上の有給を付与しなければならないでしょうか?他の社員からすれば、かなり不公平な印象を持つことになると思いますが。。

以上、よろしくお願いいたします。

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Re: 年次有給休暇の支給要件について

出勤率は「労働日を単位」としています。
「出勤」 とは全1日勤務したということではなく労務提供のために事業場に出勤したということであって、遅刻や早退で1日の所定労働時間の一部を欠務したとしても、ここにいう出勤に該当します。
したがって出勤率を見る場合に遅刻、早退のあった日を欠勤として取扱うことは認められません。

Re: 年次有給休暇の支給要件について

著者yomoさん

2009年12月16日 13:19

有給休暇を支給するということですね?
了解いたしました。ありがとうございました。

Re: 年次有給休暇の支給要件について

著者HASSYさん

2009年12月16日 17:07

こんにちは

横から失礼します。
有給休暇は遅刻・早退があっても付与されますが、
基本的に、遅刻早退の場合、給与から欠勤・遅刻・早退
などによる控除で給与が少なくなる仕組みにしたらいかが
ですか?
ある程度の遅刻早退は、許容範囲として給与支給しなければ
ならないようですが、基本的にはきちんと規程を作れば、
遅刻早退欠勤分は給与から控除できるはずですよ。

あとは、賞与の評価の中で、服務勤務態度等の評価を悪く
することで、賞与査定と言う方法もありますよ。
基本的には、欠勤・遅刻・早退することにより、明らかに
業務に支障があるか、問題があれば、その分の評価は
下がってしかるべきであると思います。



> 有給休暇を支給するということですね?
> 了解いたしました。ありがとうございました。

Re: 年次有給休暇の支給要件について

著者Mariaさん

2009年12月18日 11:53

年次有給休暇の付与については、すでにほかの方の回答にあるとおりですが、
遅刻や早退に関する控除の話が出ているようですので、
こちらの部分で少し補足させていださきます。

1点確認させていただきたいのですが、
yomoさんがおっしゃっている遅刻や早退というのは、
貴社にコアタイムがあって、その時間より後に出勤したり、
コアタイムが終わる前に退勤したりしているということでしょうか?
それともコアタイムには勤務している、もしくはコアタイムがないが、
毎日の勤務時間が短いために、結果として労働時間が不足しているだけということでしょうか?
それによって取り扱いが異なってきます。

まず、フレックスタイム制は、労働者本人に出退勤時間の自由を与えるという制度ですから、
原則として、そもそも遅刻や早退という概念はありません。
したがって、勤務時間が少なかったからといって、
各日においてその時間分の給与を減じることはできません。
精算期間内の総労働時間所定労働時間に満たなかった場合については、
就業規則等で控除の規定を設けることにより、不足した勤務時間分の給与を控除することができます。
もしコアタイムを定めていて、そのコアタイムに勤務していなかった場合(たとえば、コアタイムが11時からなのに12時に出勤した等)でも基本的には同様ですが、
コアタイムに勤務していなかった場合については、
就業規則等で減給の制裁の規定があれば、
総労働時間所定労働時間に満たなかった場合の控除とは別に、
コアタイムに勤務していなかった=服務規程違反として、減給の制裁を与えることは可能です。
(ただし、減給の制裁には減じる額に上限がありますから、
 それをオーバーしないようにご注意ください)

簡単にまとまると、就業規則に定めがあることが前提ですが、
コアタイムにはきっちり勤務している場合orコアタイムがない場合
 →精算期間内の総労働時間所定労働時間に満たなかった場合のみ、
  不足した勤務時間分の給与を控除することができる
総労働時間所定労働時間を上回っているが、コアタイムに勤務していない日がある
 →服務規程違反として、減給の制裁を与えることができる
コアタイムに勤務していない日があって、総労働時間所定労働時間を下回っている
 →精算期間内の総労働時間所定労働時間に満たなかった勤務時間分の給与を控除することができる
 →服務規程違反として、減給の制裁を与えることができる
ということになります。

なお、賞与の評価については、
コアタイムに勤務していない時間があったり、総労働時間所定労働時間に満たないなどであれば、
評価を下げても問題ありません。
ただし、勤務時間が短い日があるものの、コアタイムはしっかり勤務していて、総労働時間所定労働時間を満たしているような場合は、
評価を下げるのは問題ですのでご注意ください。
後者の場合、あくまでもフレックスタイム制の枠内で出退勤の自由を行使しているだけですから、
それを理由に評価を下げることは不当であり、
実質的に出退勤の自由を制限されているのと同じことになりますので。

Re: 年次有給休暇の支給要件について

著者yomoさん

2009年12月18日 12:02

HASSY 様、Maria様、大変丁寧に解説していただきありがとうございます。

弊社ではコアタイムを規定しておりますが、件の社員はコアタイム時間内でも遅刻・早退があり(午前だけで帰るなど)、1か月の所定労働時間にも満たない状態です。

有給は付与となりますが、賞与や昇給の査定時には評価を下げて問題ないということですので、就業規則に照らし合わせて対応したいと思います。

余談ですが、労基法にのっとって労働者を保護することが、
他の懸命に働いている社員にとっては有益でないことも多く、考えさせられます。

また何かありましたらご相談させていただきたいと思います。
ありがとうございました。

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