━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/04/09(第179号)━━
■■
■□ 【実践!社長の財務】
■□ 財務アプローチで儲かる会社を作る
■□
http://www.tm-tax.com/mm-k.htm 購読者数 5,670名
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おはようございます、ではなく、今晩は!
税理士の北岡修一です。
土日月で、旅行へ行っていたため、こんなに遅くなってしまいました。
でも、せっかく続けているので、何としてでも月曜日に出したいと思い、
先ほど帰ってきて、今書いている次第です。
(予約配信もできたのですが、忘れてしまいました...)
ということで、今日は前置きなしで、「実践!社長の財務」いってみま
しょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■□ 自社なりの
引当金を計上する
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●先週は、
減価償却の話をしました。
それと連動して、
減価償却のセミナーのご案内もしましたが、
あっという間にいっぱいになってしまい、とりあえずセミナー打ち止め
とさせていただきました。
お申し込みいただいた方、ありがとうございます。
是非、皆様の役に立つセミナーをやりたいと思いますので、
楽しみにしてください。
●ところで、先週は
減価償却費は、特殊な
経費と書きましたが、もう1つ
似たようなもので特殊な
経費があります。
それは、
引当金(繰入)です。
何が似ているかと言えば、当期に資金の支出がない
経費、であると
いうことです。
ただし、資金の支出がないことは同じでも、既に支払ってしまったのが
「
減価償却費」であるのに対し、「
引当金」はこれから支払うもので
あるという点が、違うところです。
代表的なものには、
賞与引当金や
退職給付引当金などがありますね。
引当金は、確定した
債務ではないけれども、将来発生する
費用で、
すでにその支払いの原因が当期に発生しているものを、合理的に
見積もって計上するものです。
●
引当金は、
会計上は、合理的に見積もって計上すべきものですが、
税法上は、近年の改正の中で、ほとんどが廃止されてきており、
現在、
損金算入が認められるものは、「
貸倒引当金」と「返品調整
引当金」の2つしかありません。
税法上は、確定していない
債務は、よほど合理的に見積もれない
限り、
損金には認めない、という立場です。
それに対して、
会計上は、当期に原因が既に発生しているもので
あり、将来かなり高い確率で支払いが発生するものであれば、合理
的に見積って
経費に計上すべき、という立場です。
近年、この税法と
会計の差は、決定的に広がってきています。
以前は、近づけようという努力もありましたが、最近は、
会計と
税法は違うものと、割り切って、それぞれ独自の路線を行って
いるようです。
その差を埋めるために「
税効果会計」というものがありますが...
(この話は、いずれしたいと思います。)
●ところで、
引当金は、中小企業・未上場企業であっても、将来支払う
可能性のあるものは、できるだけ計上していくべきです。
税法で
損金になる、ならないにかかわらず、計上すべきです。
たとえば、
賞与引当金は、半年ごとに
賞与を支給するのであれば、
決算時において、あるいは毎月において、経過した期間に対応する
賞与を見積もって、
引当金を計上するべきです。
そうしておかないと、利益が過大計上されて、会社の業績を見誤って
しまいます。
●また、
退職給付引当金も、是非、計上して欲しいですね。
確定給付年金や
確定拠出年金に加入している場合、中小企業
退職金共済
などに加入していて、それで
退職金のカバーができる場合は、必要あり
ませんが、自社の資金から
退職金を支払う場合には、
退職給付引当金を
計上すべきです。
もちろん、税法上は
損金にはなりません。
でも、計上することが重要なのです。
なぜ計上しなければならないのか、と言うと、それは
バランスシート
(B/S)を厳しく見て、筋肉質の経営をするためです。
ちょっとやそっとではつぶれない会社を作るために、是非、
引当金を
計上して欲しいのです。
将来、
退職金を多額に支払わなくてはいけないのに、それがB/Sに
載っていないとしたら、その状態を経営者は本当の姿(純
資産はこれだ
けある!)と思ってしまうからです。
勘違い、特に数字に関する勘違いほど、経営にとって恐ろしいものは
ありません。
懸念のある将来
債務は、税法などに関係なく、是非、計上して欲しい
のです。
●たとえば、京セラさんなどは、メーカーでありながら「返品損失
引当金」
を計上しています。出版業や卸売業であるならともかく、メーカーで計上
するのは珍しいのではないでしょうか?
また、京セラは、投資有価証券に対して「投資損失
引当金」を計上して
おります。昨今では、時価がある一定の割合を下回れば、減損をする
ルールを定めている会社が多いですが、そうならなくても
引当金を計上
するという、厳しいルールで臨んでいるものと思われます。
これは、B/Sを厳しく見る、という経営姿勢が如実に現れている、と
言えます。
そのような厳しい姿勢を採りながらでも、高い
自己資本比率をあげていく、
そういう経営が、会社を強くしていくのです。
是非、自分の会社なりの「
引当金」の計上を考えてみてください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■よろしかったら、このメルマガ、友人、お知り合いの方にご紹介ください。
下記2行コピーしてお使いください。
【お勧めメルマガ 「実践!社長の財務」】
⇒
http://www.mag2.com/m/0000119970.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■当社&本メルマガのミッション
●『真の
会計』を追求することにより、中小企業の成長・発展に貢献する
◆「
会計を良くすると、会社が良くなる!」
◆「数字を公開すると、会社が元氣になる!」
◆「税金を払わないと、内部留保が貯まらない!」
※これらのことを、中小企業社長に氣づいてもらい、より多くの中小企業
が、「強い会社」・「儲かる会社」・「継続する会社」になるために、
財務・
会計を中心に誠心誠意支援していく。
※是非、当社のHPもご覧ください。→
http://www.tm-tax.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など→
kitaoka@tmcg.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 発行 】東京メトロポリタン
税理士法人 http://www.tm-tax.com/
【 編集 】
税理士 北岡修一
kitaoka@tmcg.co.jp
【 住所 】東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4F
【 TEL 】03-3345-8991 【 FAX 】03-3345-8992
──────────────────────────────────
※本メルマガの解除は、コチラから ⇒
http://www.tm-tax.com/mm-k.htm
このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。
(
http://www.mag2.com/ ) ID 0000119970
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
土日月の旅行は、四国・瀬戸内海だったのですが、すごく良かったです!
桜が満開だっとのと、鳴門の渦潮の壮大さ、瀬戸内海を渡る「しまなみ
海道」の美しさ...瀬戸内海の美しさを知ったのは、正直初めてでした。
また、ゆっくり行きたいなと思うところですね。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/04/09(第179号)━━
■■
■□ 【実践!社長の財務】
■□ 財務アプローチで儲かる会社を作る
■□
http://www.tm-tax.com/mm-k.htm 購読者数 5,670名
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おはようございます、ではなく、今晩は!
税理士の北岡修一です。
土日月で、旅行へ行っていたため、こんなに遅くなってしまいました。
でも、せっかく続けているので、何としてでも月曜日に出したいと思い、
先ほど帰ってきて、今書いている次第です。
(予約配信もできたのですが、忘れてしまいました...)
ということで、今日は前置きなしで、「実践!社長の財務」いってみま
しょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■□ 自社なりの引当金を計上する
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●先週は、減価償却の話をしました。
それと連動して、減価償却のセミナーのご案内もしましたが、
あっという間にいっぱいになってしまい、とりあえずセミナー打ち止め
とさせていただきました。
お申し込みいただいた方、ありがとうございます。
是非、皆様の役に立つセミナーをやりたいと思いますので、
楽しみにしてください。
●ところで、先週は減価償却費は、特殊な経費と書きましたが、もう1つ
似たようなもので特殊な経費があります。
それは、引当金(繰入)です。
何が似ているかと言えば、当期に資金の支出がない経費、であると
いうことです。
ただし、資金の支出がないことは同じでも、既に支払ってしまったのが
「減価償却費」であるのに対し、「引当金」はこれから支払うもので
あるという点が、違うところです。
代表的なものには、賞与引当金や退職給付引当金などがありますね。
引当金は、確定した債務ではないけれども、将来発生する費用で、
すでにその支払いの原因が当期に発生しているものを、合理的に
見積もって計上するものです。
●引当金は、会計上は、合理的に見積もって計上すべきものですが、
税法上は、近年の改正の中で、ほとんどが廃止されてきており、
現在、損金算入が認められるものは、「貸倒引当金」と「返品調整
引当金」の2つしかありません。
税法上は、確定していない債務は、よほど合理的に見積もれない
限り、損金には認めない、という立場です。
それに対して、会計上は、当期に原因が既に発生しているもので
あり、将来かなり高い確率で支払いが発生するものであれば、合理
的に見積って経費に計上すべき、という立場です。
近年、この税法と会計の差は、決定的に広がってきています。
以前は、近づけようという努力もありましたが、最近は、会計と
税法は違うものと、割り切って、それぞれ独自の路線を行って
いるようです。
その差を埋めるために「税効果会計」というものがありますが...
(この話は、いずれしたいと思います。)
●ところで、引当金は、中小企業・未上場企業であっても、将来支払う
可能性のあるものは、できるだけ計上していくべきです。
税法で損金になる、ならないにかかわらず、計上すべきです。
たとえば、賞与引当金は、半年ごとに賞与を支給するのであれば、
決算時において、あるいは毎月において、経過した期間に対応する
賞与を見積もって、引当金を計上するべきです。
そうしておかないと、利益が過大計上されて、会社の業績を見誤って
しまいます。
●また、退職給付引当金も、是非、計上して欲しいですね。
確定給付年金や確定拠出年金に加入している場合、中小企業退職金共済
などに加入していて、それで退職金のカバーができる場合は、必要あり
ませんが、自社の資金から退職金を支払う場合には、退職給付引当金を
計上すべきです。
もちろん、税法上は損金にはなりません。
でも、計上することが重要なのです。
なぜ計上しなければならないのか、と言うと、それはバランスシート
(B/S)を厳しく見て、筋肉質の経営をするためです。
ちょっとやそっとではつぶれない会社を作るために、是非、引当金を
計上して欲しいのです。
将来、退職金を多額に支払わなくてはいけないのに、それがB/Sに
載っていないとしたら、その状態を経営者は本当の姿(純資産はこれだ
けある!)と思ってしまうからです。
勘違い、特に数字に関する勘違いほど、経営にとって恐ろしいものは
ありません。
懸念のある将来債務は、税法などに関係なく、是非、計上して欲しい
のです。
●たとえば、京セラさんなどは、メーカーでありながら「返品損失引当金」
を計上しています。出版業や卸売業であるならともかく、メーカーで計上
するのは珍しいのではないでしょうか?
また、京セラは、投資有価証券に対して「投資損失引当金」を計上して
おります。昨今では、時価がある一定の割合を下回れば、減損をする
ルールを定めている会社が多いですが、そうならなくても引当金を計上
するという、厳しいルールで臨んでいるものと思われます。
これは、B/Sを厳しく見る、という経営姿勢が如実に現れている、と
言えます。
そのような厳しい姿勢を採りながらでも、高い自己資本比率をあげていく、
そういう経営が、会社を強くしていくのです。
是非、自分の会社なりの「引当金」の計上を考えてみてください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■よろしかったら、このメルマガ、友人、お知り合いの方にご紹介ください。
下記2行コピーしてお使いください。
【お勧めメルマガ 「実践!社長の財務」】
⇒
http://www.mag2.com/m/0000119970.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■当社&本メルマガのミッション
●『真の会計』を追求することにより、中小企業の成長・発展に貢献する
◆「会計を良くすると、会社が良くなる!」
◆「数字を公開すると、会社が元氣になる!」
◆「税金を払わないと、内部留保が貯まらない!」
※これらのことを、中小企業社長に氣づいてもらい、より多くの中小企業
が、「強い会社」・「儲かる会社」・「継続する会社」になるために、
財務・会計を中心に誠心誠意支援していく。
※是非、当社のHPもご覧ください。→
http://www.tm-tax.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆本メルマガへの意見、質問、感想、ご相談など→
kitaoka@tmcg.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 発行 】東京メトロポリタン税理士法人
http://www.tm-tax.com/
【 編集 】税理士 北岡修一
kitaoka@tmcg.co.jp
【 住所 】東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4F
【 TEL 】03-3345-8991 【 FAX 】03-3345-8992
──────────────────────────────────
※本メルマガの解除は、コチラから ⇒
http://www.tm-tax.com/mm-k.htm
このメールマガジンは、『まぐまぐ』を利用して発行しています。
(
http://www.mag2.com/ ) ID 0000119970
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<編集後記>
土日月の旅行は、四国・瀬戸内海だったのですが、すごく良かったです!
桜が満開だっとのと、鳴門の渦潮の壮大さ、瀬戸内海を渡る「しまなみ
海道」の美しさ...瀬戸内海の美しさを知ったのは、正直初めてでした。
また、ゆっくり行きたいなと思うところですね。