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労務管理

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裁量労働制社員がいる場合の遅刻と半休について

著者 fujie さん

最終更新日:2008年05月28日 11:32

初めて投稿させていただきます。
いつも為になる情報ありがとうございます。

さて、今年度末を目処に会社の就業規則を見直そうという動きがあります。

そこで、今まで曖昧だった部分を明確にしたいと思っています。
それは、遅刻や早退と、半休半日有給休暇)の扱いについてです。

就業開始から、どれくらい遅れる(あるいは、時間より前に帰る場合)場合は半休の届を出す。というような規定は、法律としてあるのでしょうか?それとも、遅刻の定義についても、就業規則で定めるべきなのでしょうか?

現在は、曖昧ながらお昼を過ぎるような遅刻は、半休届を出してもらっています。

ちなみに、就業時間コアタイム)は、9時半~18時半までです。

色々と本を読んでみたのですが、半休の定義はあっても、半休と遅刻の違いに関する定義(?)みたいのは見つからなかったので・・・

どうか、教えてください!!
よろしくお願いします。

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Re: 裁量労働制社員がいる場合の遅刻と半休について

著者Mariaさん

2008年05月28日 12:21

> そこで、今まで曖昧だった部分を明確にしたいと思っています。
> それは、遅刻や早退と、半休半日有給休暇)の扱いについてです。
>
> 就業開始から、どれくらい遅れる(あるいは、時間より前に帰る場合)場合は半休の届を出す。というような規定は、法律としてあるのでしょうか?それとも、遅刻の定義についても、就業規則で定めるべきなのでしょうか?

半日単位の年次有給休暇の取得を認めるのであれば、
それは就業規則等に明記しておく必要があります。
半日単位での年次有給休暇の取得を認めるかどうかは、各社の規定によりますから、
半日単位での年次有給休暇の取得を認めないのであれば、就業規則にも盛り込む必要はありません。
半日単位での年次有給休暇の取得を認める場合は、半日とは何時から何時までを指すのかも明記します。
(たとえば、午前・午後で分けるとか、勤務時間の真ん中で前半と後半に分けるとか)

また、年次有給休暇は、労働者本人の請求があって初めて取得できるものですから、
半日単位の年次有給休暇として処理する場合にも、労働者の申し出が必要です。
(法的には口頭でもかまわないのですが、書面で申請させるほうがいいでしょうね)
労働者年次有給休暇の申し出がない限りは、遅刻や早退・欠勤として扱い、不就労時間分の給与を控除することになります。
(遅刻や早退、欠勤があっても給与を控除しないと規定されている場合は、遅刻や早退扱いであっても控除なし)

ようは、就業開始から遅れるような場合、
半日単位の年次有給休暇の申請があれば、半日年次有給休暇として扱い、
そうでない場合は遅刻として扱えばいいわけです。
(欠勤扱いにするのか年次有給休暇の扱いにするのかの違いと同じ)
半日単位の年次有給休暇を認めるのであれば、
年次有給休暇として扱うのか遅刻や早退として扱うのかをはっきりと区別する意味でも、
しっかり年次有給休暇として申請させることをオススメします。
年次有給休暇の申請書があるなら、そこに前半・後半・全日を明記させるようにすればいいでしょう)
半休届というような名称では、単に半日休みますという意味なのか、
半日年次有給休暇を取得します、という意味なのかがあいまいですので。

ちなみに、裁量労働制の場合、そもそも勤務時間が拘束されないのですから、
遅い時間に出勤しようが早い時間に退勤しようが、
みなし労働時間分働いたとみなされ、給与の控除は行われませんよね。
つまり、そもそも遅刻や早退という概念すらありません。
裁量労働制の方にとっての半日が何時から何時になるのかを規定すること自体に無理がありますし、
遅刻や早退といった概念が存在しないことからも、
半日単位の年次有給休暇を適用するのはおかしなことと言えます。
このため、弊社では、勤務時間が固定の者に限定して半日単位の年次有給休暇が取得可能という扱いにしており、
裁量労働制の者は半日単位の年次有給休暇の対象からは除外されています。

Re: 裁量労働制社員がいる場合の遅刻と半休について

著者fujieさん

2008年05月28日 17:34

Maria様、ご丁寧な回答ありがとうございます。

ちなみに…
> 半日単位での年次有給休暇の取得を認めないのであれば、就業規則にも盛り込む必要はありません。

弊社でも、就業規則で、半日単位での年次休暇取得は認めています。ただ、時間の指定が今までは明記されていませんでした。
ですので、今後明記したいと思っています。
> (たとえば、午前・午後で分けるとか、勤務時間の真ん中で前半と後半に分けるとか)

この、時間の明記については、調べると色々な解釈があり、半日というのは、24時間の半分だから、昼12時までを一区切りとする。と言うような解釈もあるようなのですが、会社によって、その時間の区分は変えてもよいものですか?


> ようは、就業開始から遅れるような場合、
> 半日単位の年次有給休暇の申請があれば、半日年次有給休暇として扱い、
> そうでない場合は遅刻として扱えばいいわけです。

つまり、本人の申請次第で、年休にしても良いし、遅刻・早退にしても良いと言うことでしょうか?(申請書は、既に利用しています)

例えば、何時間以上送れる場合は、遅刻ではなく年休の半日休暇をとること。と言うような規定は作れるのでしょうか?


> 裁量労働制の者は半日単位の年次有給休暇の対象からは除外されています。

この部分のご意見本当に、納得です!


また、いくつか質問をしてしまいました。
もし、可能であればお答えいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

Re: 裁量労働制社員がいる場合の遅刻と半休について

著者Mariaさん

2008年05月29日 01:48

> この、時間の明記については、調べると色々な解釈があり、半日というのは、24時間の半分だから、昼12時までを一区切りとする。と言うような解釈もあるようなのですが、会社によって、その時間の区分は変えてもよいものですか?

半日単位の有給休暇については、法令上の定めがないため、
各社の状況に応じて定めることができます。
午前・午後で区切るべきとする解釈があるのも確かですが、
所定労働時間のおおむね半分になるようであれば、必ずしも午前・午後の区切りでなくてもいいと考えられているようです。
就業時間の関係で、午前・午後で分けると差がつきすぎてしまうようなケースでは、
所定労働時間の半分で区切るほうがいいでしょうね。
(たとえば、弊社のように就業時間が10時~19時の場合、
午前・午後で区切ってしまうと、午前は2時間、午後は7時間になってしまいます)

【参考】
http://www.daiichihoki.co.jp/dh/upload/trial/trial614917.pdf

> つまり、本人の申請次第で、年休にしても良いし、遅刻・早退にしても良いと言うことでしょうか?(申請書は、既に利用しています)

御社には半日単位の年休取得の規定があるようですので、
本人から請求があれば、時期変更権を行使しない限りは半日年休として処理しなければなりません。
請求がなければ遅刻・早退扱いとなります。
どちらでもいいというわけではありません。
使用者には、年次有給休暇の時期変更権はありますが、時期指定権や拒否権はないからです)
ようは、原則的には遅刻・早退扱いで、
半日年休の請求があった場合のみ例外的に半日年休として処理するものとお考えください。

> 例えば、何時間以上送れる場合は、遅刻ではなく年休の半日休暇をとること。と言うような規定は作れるのでしょうか?

年休の取得は、あくまでも“労働者が請求した場合”に取得できるものであり、
原則として使用者側には年休を取得させる権利はありません。
使用者側が年休を取得させることが可能なのは、
 年休の計画的付与に関する労使協定があり、かつ事前の計画によって取得させる年休に当たる分のみです)
したがって、半日単位の年次有給休暇として取得することを強制するような規定はNGです。
従業員が半日単位の年次有給休暇の取得を申し出た場合は、
 半日単位で年次有給休暇を取得“できる”」
というような規定にすべきです。

Re: 裁量労働制社員がいる場合の遅刻と半休について

著者fujieさん

2008年05月29日 10:52

> 半日単位の有給休暇については、法令上の定めがないため、 各社の状況に応じて定めることができます。

参考の資料も、分かりやすかったです。ありがとうございます。これを踏まえて、半休の時間についても、就業規則に盛り込んでいこうと思います。


> 「従業員が半日単位の年次有給休暇の取得を申し出た場合は、半日単位で年次有給休暇を取得“できる”」というような規定にすべきです。

なるほどです。
あくまで、申請が出た場合と言うことですよね。
納得しました。
本当に丁寧にありがとうございました。
これを基に、また更に就業規則に載せるための文章を考えていきたいと思います。

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