◆◆
コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる◆◆
<第223回>できる人の
コンピテンシーをベンチマークする!
==■「働く人を守る村田弁護士の共感性!」■==
===================================
人は誰でも能力を保有しています。しかし、せっかくの保有能力が宝の持ち腐れ
となり、成果に結び付けられない人が実に多いのです。
「できる人の
コンピテンシーをベンチマークする!」と題して事例を解説してい
きます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ
・管理者・社員の皆様、そして求職中の
離職者の方や就職を目指す学生さんにも
是非ともお読みいただきたいと思います。
===================================
<今回のメニュー>
=================================
【1】労働問題の弁護士は少ない!
【2】派遣切りにあった人を救いたい!
【3】全ての働く人は尊ばれるべきだ!
【4】編集後記
=================================
平成21年10月13日、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に労働
問題のエキスパートである村田浩司弁護士が出演した。
リーマンショック以前からもそうであるが特にリーマンショック以降、大手企業
を中心としたリストラが加速し「派遣切り」というキーワードまで一般化してき
たことは残念なことである。今は正社員にまでいわゆる「肩たたき」が横行し失
業率も6%にならんとする勢いだ。潜在的な
失業率を加味すれば実態はもっと高
くなる。潜在
失業率とは就職活動を諦めてしまい、分母から消えてしまった人た
ちがたくさんいるからだ。
派遣
労働者は
労働組合にも加入していない例が多い。派遣
労働者が加入している
組合がないわけではないがその存在すら知らない
労働者は多く、クビを宣告され
て
NPO法人などの支援で組合に加入したりあるいは組合を結成する例もある。
そんな中、「派遣切りにあった人を救え」とばかりに日夜奔走している弁護士の
一人が村田浩司氏だ。
そこで、今回は弁護士村田浩司氏の弱者救済に命を懸ける「共感性」に迫ってみ
る。
【1】労働問題の弁護士は少ない!
私は
労働者派遣法やパート法のことをよく分かっているわけではない。だが労働
者が次々切り捨てられたり不利な扱いを受けている報道に触れるたびに、それら
の法律は不十分でひどいものになっているであろうことは容易に想像が付く。
例えば派遣切りを宣告されて寮や社宅を追い出される
労働者はどこへ駆け込んで
相談すればいいのか。労働局に駆け込んでもほとんどの場合問題解決につながら
ない実態がある。個人で裁判を起こすには
費用の問題や知的武装の壁がありほと
んど不可能である。
そこで弁護士に相談という選択肢があるのだが、労働問題を専門に扱う弁護士は
少ないという。なぜなら得られる収入が少なすぎて生活が成り立たないからだ。
今回採り挙げた村田弁護士は
相続問題や
離婚調停の仕事で稼ぎ、かたわら労働問
題に取り組み続けているという。労働問題を自らのライフワークと考えているか
らだ。
【2】派遣切りにあった人を救いたい!
平成20年の暮から21年の正月にかけての「年越し派遣村」の様子が思い出さ
れる。派遣切りにあって投げ出された人たちが長い行列を作り、あったかい豚汁
を配給された。路上生活に陥った人たちである。
派遣村の湯浅誠村長や関係者たちの支援で何人かは借り上げたホテルにとりあえ
ず入ることができた。そして生活保護の申請の支援を受けて公的機関の住宅やア
パートを
斡旋されて就職活動に移行できた人は幸せなほうだ。湯浅氏が民主党政
権の国家戦略室のメンバーに迎えられた意義は大きい。
派遣切りにあっても親元など帰るところのある人は住所不定でないから就職活動
ができる。だが有効求人倍率は0.5にも遠く及ばず再就職は極めて厳しい。
村田氏は相談を受けた派遣切り
労働者から詳しく聞き取り調査をする。村田氏の
流儀である「ゆるぎない事実を掘り起こす」ためだ。
契約書を見せてもらうが抜
けが多く、中には「印」が押されていない物もざらにある。違法性が随所に見ら
れる。ひどい場合は
雇用契約書すら交わさずに働かせていた例もある。
違法性があるからといって即裁判というわけには行かない。裁判を起こしても勝
ち目は限りなく薄いからだ。企業に乗り込み、ゆるぎない事実を説明して
再雇用
を迫る。だがらちが明かない。労働局に乗り込み、企業側に改善命令を出すよう
に迫る。当局も慎重になりすぎて思い腰を上げない。派遣
労働者が加入できる組
合にも掛け合うが積極的な協力はなかなか得られない。説得して何とか協力を引
き出す。一つひとつが地道な活動だ。
【3】全ての働く人は尊ばれるべきだ!
村田氏にとってはっきり言って労働問題はボランティアなのだがボランティアだ
からといって決して手を抜いたりはしない。労働問題を自らのライフワークと考
えているからだ。
それにはわけがある。小さな町工場を営む家に生まれ、11歳のとき父を亡くし
て以降工場の仕事を手伝った経験から得た「全ての働く人は尊ばれるべきだ」と
いう思いが礎になっているからだ。
近年益々労働はコストとしてしか見ない経済原理性が前面に出る傾向にある。二
言目には「正社員化は国際競争力に負ける」と経団連の重鎮たちは口を揃える。
表向きは
定年制が65歳まで延長されたりしているが実態は正社員にまで肩叩き
をしたり左遷して早期の
退職を迫る例が増えている。
村田氏のような弁護士がたくさん増えて欲しいがいかんせん稼ぎが少なすぎる。
国が補填してでもこのような弁護士が活動しやすい環境を作る必要があるのでは
ないか思う。村田氏の活動に共感性を覚えずにはいられない。
【4】編集後記
平成21年8月24日の第213号では「どん底の会社を蘇らせる村松弁護士」
を配信した。平成21年11月30日の第220号では「経済的に追い詰められ
た人々を救う宇都宮弁護士の挑戦志向」を配信した。
弱者を救う弁護士がたくさん出現して欲しいと願う。
<この記事は平成21年10月放送のNHK「プロフェッショナル 仕事の流
儀」を参考にしています。>
次回に続く
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彩愛コンサルピア代表 下山明央
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きます。
コンピテンシーを磨けば誰でも仕事のできる人に自己変革できます。経営トップ
・管理者・社員の皆様、そして求職中の離職者の方や就職を目指す学生さんにも
是非ともお読みいただきたいと思います。
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<今回のメニュー>
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【1】労働問題の弁護士は少ない!
【2】派遣切りにあった人を救いたい!
【3】全ての働く人は尊ばれるべきだ!
【4】編集後記
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平成21年10月13日、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に労働
問題のエキスパートである村田浩司弁護士が出演した。
リーマンショック以前からもそうであるが特にリーマンショック以降、大手企業
を中心としたリストラが加速し「派遣切り」というキーワードまで一般化してき
たことは残念なことである。今は正社員にまでいわゆる「肩たたき」が横行し失
業率も6%にならんとする勢いだ。潜在的な失業率を加味すれば実態はもっと高
くなる。潜在失業率とは就職活動を諦めてしまい、分母から消えてしまった人た
ちがたくさんいるからだ。
派遣労働者は労働組合にも加入していない例が多い。派遣労働者が加入している
組合がないわけではないがその存在すら知らない労働者は多く、クビを宣告され
てNPO法人などの支援で組合に加入したりあるいは組合を結成する例もある。
そんな中、「派遣切りにあった人を救え」とばかりに日夜奔走している弁護士の
一人が村田浩司氏だ。
そこで、今回は弁護士村田浩司氏の弱者救済に命を懸ける「共感性」に迫ってみ
る。
【1】労働問題の弁護士は少ない!
私は労働者派遣法やパート法のことをよく分かっているわけではない。だが労働
者が次々切り捨てられたり不利な扱いを受けている報道に触れるたびに、それら
の法律は不十分でひどいものになっているであろうことは容易に想像が付く。
例えば派遣切りを宣告されて寮や社宅を追い出される労働者はどこへ駆け込んで
相談すればいいのか。労働局に駆け込んでもほとんどの場合問題解決につながら
ない実態がある。個人で裁判を起こすには費用の問題や知的武装の壁がありほと
んど不可能である。
そこで弁護士に相談という選択肢があるのだが、労働問題を専門に扱う弁護士は
少ないという。なぜなら得られる収入が少なすぎて生活が成り立たないからだ。
今回採り挙げた村田弁護士は相続問題や離婚調停の仕事で稼ぎ、かたわら労働問
題に取り組み続けているという。労働問題を自らのライフワークと考えているか
らだ。
【2】派遣切りにあった人を救いたい!
平成20年の暮から21年の正月にかけての「年越し派遣村」の様子が思い出さ
れる。派遣切りにあって投げ出された人たちが長い行列を作り、あったかい豚汁
を配給された。路上生活に陥った人たちである。
派遣村の湯浅誠村長や関係者たちの支援で何人かは借り上げたホテルにとりあえ
ず入ることができた。そして生活保護の申請の支援を受けて公的機関の住宅やア
パートを斡旋されて就職活動に移行できた人は幸せなほうだ。湯浅氏が民主党政
権の国家戦略室のメンバーに迎えられた意義は大きい。
派遣切りにあっても親元など帰るところのある人は住所不定でないから就職活動
ができる。だが有効求人倍率は0.5にも遠く及ばず再就職は極めて厳しい。
村田氏は相談を受けた派遣切り労働者から詳しく聞き取り調査をする。村田氏の
流儀である「ゆるぎない事実を掘り起こす」ためだ。契約書を見せてもらうが抜
けが多く、中には「印」が押されていない物もざらにある。違法性が随所に見ら
れる。ひどい場合は雇用契約書すら交わさずに働かせていた例もある。
違法性があるからといって即裁判というわけには行かない。裁判を起こしても勝
ち目は限りなく薄いからだ。企業に乗り込み、ゆるぎない事実を説明して再雇用
を迫る。だがらちが明かない。労働局に乗り込み、企業側に改善命令を出すよう
に迫る。当局も慎重になりすぎて思い腰を上げない。派遣労働者が加入できる組
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【3】全ての働く人は尊ばれるべきだ!
村田氏にとってはっきり言って労働問題はボランティアなのだがボランティアだ
からといって決して手を抜いたりはしない。労働問題を自らのライフワークと考
えているからだ。
それにはわけがある。小さな町工場を営む家に生まれ、11歳のとき父を亡くし
て以降工場の仕事を手伝った経験から得た「全ての働く人は尊ばれるべきだ」と
いう思いが礎になっているからだ。
近年益々労働はコストとしてしか見ない経済原理性が前面に出る傾向にある。二
言目には「正社員化は国際競争力に負ける」と経団連の重鎮たちは口を揃える。
表向きは定年制が65歳まで延長されたりしているが実態は正社員にまで肩叩き
をしたり左遷して早期の退職を迫る例が増えている。
村田氏のような弁護士がたくさん増えて欲しいがいかんせん稼ぎが少なすぎる。
国が補填してでもこのような弁護士が活動しやすい環境を作る必要があるのでは
ないか思う。村田氏の活動に共感性を覚えずにはいられない。
【4】編集後記
平成21年8月24日の第213号では「どん底の会社を蘇らせる村松弁護士」
を配信した。平成21年11月30日の第220号では「経済的に追い詰められ
た人々を救う宇都宮弁護士の挑戦志向」を配信した。
弱者を救う弁護士がたくさん出現して欲しいと願う。
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