相談の広場
有期雇用者の労働契約書について上司より指摘があり、調べてもよくわからなかったため質問させてください。
現在、3ヶ月で契約を更新予定の方がいるんですが、
入社の際1年契約で契約し、正規雇用にするのはまだ不安があるということで3ヶ月契約という形で更新しました。
今月、その3ヶ月の契約が終了するためどうするか?ということでもう3ヶ月様子を見たいというこでしたので3ヶ月で契約書を作り上司に確認したのですが、数ヶ月づつ何回も更新するのは違反ではないか?ということを言われてしまいました。
違反になるのでしょうか?
(3ヶ月更新と言ったのは社長です。)
(就業規則には、試用期間3ヶ月とはありますが有期雇用に関しては特に記載がありません。)
後、労働契約書には「退職に関する事項」という項目に定年制で65歳までという記載があるのですが有期雇用なのに定年制があるのはおかしいのではないか?という指摘もありました。
有期雇用の場合は定年制の項目は消したほうがいいのでしょうか?
よろしくお願いします。
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有期雇用の更新を何回もするのは違反ではないか?ということですが、複数回更新するだけで違反ということはありません。
逆に(60歳以上の方や専門的知識を有する労働者などの一部例外を除いて)、1度の契約期間が3年を超える場合には違法となります。(3年ごとに更新を繰り返すことはOKです)。
ご注意いただきたいのは、以下の厚労省の資料にも記載の通り、有期契約で更新が繰り返されてその期間が5年を超えた場合に、その労働者から期間の定めのない契約にする希望があった場合には期間の定めのない契約に転換することが義務付けられました。(希望が出なければ有期のままでも可。)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/index.html
さらに、有期雇用については、更新の有無を明示する必要があります。また更新する場合があるのであればその判断基準も示さねばなりません。
また、有期雇用の場合であっても期間満了で辞めてもらう場合に雇い止めの予告が必要になってくるケースもあります。今回の質問者様の質問にかかる対象者の方の場合は期間満了で雇い止めの場合には契約期間満了の30日前までに予告する必要が出てきます。
逆に期間満了で本人から退職の意向を示されるということも考えられます。
以前、ここの質問の中に「有期雇用の社員が期間満了で退職したいと言ってきたが、やめてもらっては業務が回らない」的な内容のものがありましたが、そういった場合でも本人が期間満了でと言ってしまえば使用者側は説得できなければどうしようもなくなるのが現状です。
一方の定年については、有期雇用に雇い止めの上限年齢を設けるのは望ましくないという内容の通達は出ていたのを見た記憶がありますが、あくまで望ましくないという解釈だった記憶があります。雇い入れ上限年齢と定年というのはまた別問題ですので、今回のご質問とは異なるかと思います。
そもそも、正社員の方が定年を迎えた場合に、有期雇用で引き続き雇用を継続するということもあるかと思います。(平成25年4月からは、労働者が希望すれば65歳まで雇用継続することが義務付けられましたので、60歳定年の会社では定年後に有期雇用で雇用継続する制度を導入されている事業所も多いかと思います。
したがって、有期雇用の方に定年というのはそぐわないということは言えるかと思います。
> 有期雇用者の労働契約書について上司より指摘があり、調べてもよくわからなかったため質問させてください。
> 現在、3ヶ月で契約を更新予定の方がいるんですが、
> 入社の際1年契約で契約し、正規雇用にするのはまだ不安があるということで3ヶ月契約という形で更新しました。
> 今月、その3ヶ月の契約が終了するためどうするか?ということでもう3ヶ月様子を見たいというこでしたので3ヶ月で契約書を作り上司に確認したのですが、数ヶ月づつ何回も更新するのは違反ではないか?ということを言われてしまいました。
> 違反になるのでしょうか?
>
> (3ヶ月更新と言ったのは社長です。)
> (就業規則には、試用期間3ヶ月とはありますが有期雇用に関しては特に記載がありません。)
>
> 後、労働契約書には「退職に関する事項」という項目に定年制で65歳までという記載があるのですが有期雇用なのに定年制があるのはおかしいのではないか?という指摘もありました。
> 有期雇用の場合は定年制の項目は消したほうがいいのでしょうか?
>
> よろしくお願いします。
>
先に専門家の方から回答がありますので、別の角度からの注意点を考えました。
> 現在、3ヶ月で契約を更新予定の方がいるんですが、
> 入社の際1年契約で契約し、正規雇用にするのはまだ不安があるということで3ヶ月契約という形で更新しました。
一番最初の契約の際、正規雇用に関して相手に何か約束はされたのでしょうか。
1年後に正規雇用するとしておきながらしなかった場合、正当な理由や契約更新して様子をみるなどの特約がない限り、この点を指摘される可能性があります。
最近の「契約更新や正規雇用への転換」の判例では、契約通算期間や回数も重要ですが、「なぜ期間の定めのない雇用契約ではなく、期間契約としなければならなかったのか」を問うことが多くなってきています。
例えば、期間契約社員が行う業務が、臨時の業務や産休補充等の理由ではなく、その会社にとって永続的な業務であった場合、期間契約である必要性を否定し、期間の定めがない契約に変更されるという期待が認められる、という労働者寄りの判決になることが出てきたんです。
これに基づき、労働審判やADRでも少しずつその考えが浸透し始めています。
私は、契約社員に定年年齢を設けることには賛成です。いろんな議論はあるでしょうが、その後に更新するしないに関わらず、一旦契約期間の上限を設ける理由の一つになるからです。
村の長老様、ご指摘ありがとうございます。
たびたび適切かつ解りやすい回答をされているのをお見かけして、常々感服しております。
確かに最初の有期雇用締結時に正規雇用へ転換する前提での契約だったとすると、正規雇用に至らなかったことに対する正当な理由等が求められることになると思われます。
ご指摘ありがとうございました。
さて、一方の有期雇用の定年に際してですが、厚生労働省のHPに下記のような内容が記載されております。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1f.pdf
有期雇用の方との効用契約に定年年齢を記載するということは、こちらの4ページ目の「当事者の主観的態様」から枝分かれしている、右側の「2」に記載の「期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態に至っている契約である」と認められるケースがあると思います。
この点については、村の長老様がおっしゃっている永続的な業務であった場合には「契約が更新される」「期間の定めのない契約へ転換される」という期待が認められるということにもつながるかと思います。
上限を定めてはならないとまでは言えないと思いますが、注意は要する点であることは間違いないと思われます。
参考になれば幸いです。
> 先に専門家の方から回答がありますので、別の角度からの注意点を考えました。
>
> > 現在、3ヶ月で契約を更新予定の方がいるんですが、
> > 入社の際1年契約で契約し、正規雇用にするのはまだ不安があるということで3ヶ月契約という形で更新しました。
>
> 一番最初の契約の際、正規雇用に関して相手に何か約束はされたのでしょうか。
> 1年後に正規雇用するとしておきながらしなかった場合、正当な理由や契約更新して様子をみるなどの特約がない限り、この点を指摘される可能性があります。
>
> 最近の「契約更新や正規雇用への転換」の判例では、契約通算期間や回数も重要ですが、「なぜ期間の定めのない雇用契約ではなく、期間契約としなければならなかったのか」を問うことが多くなってきています。
>
> 例えば、期間契約社員が行う業務が、臨時の業務や産休補充等の理由ではなく、その会社にとって永続的な業務であった場合、期間契約である必要性を否定し、期間の定めがない契約に変更されるという期待が認められる、という労働者寄りの判決になることが出てきたんです。
>
> これに基づき、労働審判やADRでも少しずつその考えが浸透し始めています。
>
> 私は、契約社員に定年年齢を設けることには賛成です。いろんな議論はあるでしょうが、その後に更新するしないに関わらず、一旦契約期間の上限を設ける理由の一つになるからです。
こちらこそ、つたない回答で恐縮しております。
> さて、一方の有期雇用の定年に際してですが、厚生労働省のHPに下記のような内容が記載されております。
> http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1f.pdf
> 有期雇用の方との効用契約に定年年齢を記載するということは、こちらの4ページ目の「当事者の主観的態様」から枝分かれしている、右側の「2」に記載の「期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態に至っている契約である」と認められるケースがあると思います。
> この点については、村の長老様がおっしゃっている永続的な業務であった場合には「契約が更新される」「期間の定めのない契約へ転換される」という期待が認められるということにもつながるかと思います。
つまり先生の言われる所は、P4の左側最下段にある「その他」の中に、「年齢等の上限の設定等」がありますが、他の正社員等と同じ定年年齢を上限とした期間満了などを設けた場合、期間の定めのない雇用契約と扱われる可能性があるということですね。
もう少し勉強させてください。書いてある判例の内容も時間の折を見て読んでみます。
ご指導ありがとうございました。
> つまり先生の言われる所は、P4の左側最下段にある「その他」の中に、「年齢等の上限の設定等」がありますが、他の正社員等と同じ定年年齢を上限とした期間満了などを設けた場合、期間の定めのない雇用契約と扱われる可能性があるということですね。
私はその可能性があると解釈しております。
また、私自身は「有期雇用」には定年という概念はないと捉えておりますので、有期雇用の契約書に定年年齢が書かれているのは不自然に感じるということもあります。
(「有期雇用の雇い入れの上限年齢」は定年とは別物と解釈しております)
というのも、平成25年4月以降は高年齢者雇用安定法の改正により、60歳以降も65歳まで希望者全員を再雇用・継続雇用する必要があります。(定年65歳という方法もありますが。)
定年65歳であれば問題ないかと思うのですが、定年は60歳で希望者は1年ごとの有期雇用という形態をとられる事業所の場合、下記のような形を取る事業所も存在すると思われます。
①就業規則の定年年齢は60歳で、再雇用後は有期雇用の就業規則に基づく
②有期雇用の方向けの就業規則にて雇い止めの年齢が65歳(あるいはもっと上でも可)と規定
この場合においては、あくまで事業所の定年年齢は60歳で、有期雇用の雇い入れ上限が65歳ということになり、有期雇用に定年は適用しないという形になると思われます。
上記のような考えに至った経緯としましては、過去に雇い入れにかかる助成金の中で特定求職者雇用開発助成金の申請書類に助成金対象労働者の定年についての箇所があり、下記のような記載欄が設けられておりました。
<記載欄>
「定年あり( 歳)・なし・定年を適用しない」
<記載方法>
・定年があり、対象労働者にも適用される場合には「あり」に丸をつけ、定年年齢を書く
・定年がない場合には「なし」に丸をつける
・事業所に定年制はあるが、対象労働者には定年制は適用しない場合には「定年を適用しない」に丸をつける
特定求職者雇用開発助成金の詳細説明は割愛させていただきますが、簡単に言うと就職が難しいとされる方(たとえば60歳以上の方)をハローワーク等からの紹介で採用した事業所に支給されるものです。(実際は他にも支給要件がありますので、興味のある方は最寄りのハローワークでご確認ください)
その中で、60歳定年の会社で61歳の人を有期雇用で雇った場合には「定年制は適用しない」に丸をつけてもらう形を取っていたことからも、定年と有期雇用の雇い入れ上限年齢とは別物と解釈しておりました。
拙い文章かつ、質問者様の質問に直接関係のない助成金にまで言及することとなり申し訳ありません。
> 私はその可能性があると解釈しております。
> また、私自身は「有期雇用」には定年という概念はないと捉えておりますので、有期雇用の契約書に定年年齢が書かれているのは不自然に感じるということもあります。
> (「有期雇用の雇い入れの上限年齢」は定年とは別物と解釈しております)
なるほど。あのパンフに書かれている内容を吟味することは後として。
先生の言われることはよくわかります。
元々有期契約なんだから契約満了日の定めがあるわけで、別途定年年齢等でその契約の上限値を担保しなくてもいいじゃないか、というご意見ではないでしょうか。
当初私もそういう考えでした。しかし、世間はその間に労働者有利な判決に動いていきました。つまりご存知の「類推適用」の範囲拡大です。
このことにより、有期契約時において満了時、或いは次の更新の予定をキチンとしておかねば、更新の期待ありとして、ある意味無期限契約のような状態になりうる可能性が出てきました。つまりあのパンフのいうところの会社側からの杞憂です。で、多くはありませんが、判決もそれに沿ったような結果がでてきました。
よって会社側としては、仮に満了時の取り決めが不十分な有期契約であったとしても、今後の労働者有利な傾向に対処するためには、別途歯止めを設けるべきではないかと思った次第です。
労働者保護は重要ですが、合わせて権利の濫用は双方慎まねばならないと考えています。
> 上記のような考えに至った経緯としましては、過去に雇い入れにかかる助成金の中で特定求職者雇用開発助成金の申請書類に助成金対象労働者の定年についての箇所があり、下記のような記載欄が設けられておりました。
そうでしたか。さすがは、です。私なんか助成金のところまで考えは到底及びませんでした。
あらゆる観点から考察するのは専門家ならではです。今後もまたご指摘ください。
ありがとうございました。
> よって会社側としては、仮に満了時の取り決めが不十分な有期契約であったとしても、今後の労働者有利な傾向に対処するためには、別途歯止めを設けるべきではないかと思った次第です。
> 労働者保護は重要ですが、合わせて権利の濫用は双方慎まねばならないと考えています。
この「権利の濫用は双方慎まねばならない」という点については、全くその通りだと思います。
最近では、インターネットをはじめ、簡単に情報を入手できるおかげもあるかと思いますが、労働者保護の法条文や通達関係を逆手にとって、労働者側が不当な要求を使用者側にするケースや、義務を果たさぬまま権利を主張するケースも耳に入ってくることがあります。
その一方ではブラック企業なる言葉まで生まれるような劣悪な労働環境で労働者を働かせる企業もあり・・・・
快適な職場環境は労使が協力して築きあげていくものですから、労使双方が権利と義務を認識したうえで力を発揮できるよう尽力していくべきでしょうね。
> そうでしたか。さすがは、です。私なんか助成金のところまで考えは到底及びませんでした。
>
> あらゆる観点から考察するのは専門家ならではです。今後もまたご指摘ください。
> ありがとうございました。
これについては、公共職業安定所にて助成金の担当をさせていただいたおかげで出てきただけであって、こちらこそ村の長老様の回答や解説は毎回参考にさせていただいております。
今後とも、よろしくお願いいたします。
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