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労務管理

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健康診断の受診結果提出について

著者 ソウム さん

最終更新日:2008年05月27日 09:26

こんにちは。
健康保険診断結果の提出をもらうことに関しての承諾書を
社員にとろうと思っていたのですが、過去の相談の中で、
「承諾書をとるという前例を作るとあまりよくない…」ような
ご意見があったのですがどのような問題があるのでしょうか?

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Re: 健康診断の受診結果提出について

法定健康診断の実施と労働者の健康管理の注意点について御意見させていただきます。


まず、事業主の健康管理責任ですが、最近 過労死・過労自殺、業務起因の脳疾患・心疾患及び精神疾患の急増を受けています。これによる会社の社員に対する健康管理責任が大きく求められています。
現在は、事業主が、<従業員の健康状態を知らなかった>、では済まされないのです。
「健康」とは、身体の健康のみならず、精神(心)の健康も管理も含まれます。
社員のメンタルヘルス管理は、実際にそれを行なうのはなかなか難しいと思いますがが、法律で定められた健康診断は確実に実施し、従業員の健康状態を把握、「異常の所見有り」と診断された従業員については、医師の意見を聴いた上で必要な措置をとることが重要な責務とされています。
【平成18年4月施行の労働安全衛生法の改正】では、
最近の脳・心臓疾患の労災認定件数、及び精神障害を原因とする自殺の労災認定件数の高止まりを受けて、労働安全衛生法の一部が以下のように改正されています。
(1)月間の超過勤務時間が100時間を超えた者から申出が有った場合、事業主は医師による面接指導を実施すると共に、その指導結果に基づく具体的な措置を講じなければなりません。
(2)前述の(1)の条件に該当しない労働者であっても、長時間労働により疲労の蓄積が認められる労働者や、私傷病等により自身の健康に不安を感じる労働者から申出が有った場合は、医師の面接指導に準ずる措置(保健師面談など)を講ずるように努めなければなりません。
労働安全衛生法第66条の4項では、「事業者は、健康診断項目に異常の所見有りと診断された労働者については、当該労働者の健康を保持する為に必要な措置について医師の意見を聴かなければならない。」
更に、労働安全衛生法第66条の5では、「事業者は、第66条の4の規定による医師の意見を勘案し、その必要があると認める時は、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜労働の削減などの適切な措置を講じなければならない。」と定められています。
この労働安全衛生法の規定が意味するところですが、上記の2つの規定により、事業主は、労働者雇用契約を締結した段階で、その労働者の有する“私病(持病)”に対しても健康管理責任と健康配慮義務を負うということになります。
つまり、業務起因の疾病だけが事業主の健康管理責任・健康配慮義務の対象となるのではありませんので注意が必要です。
法定健康診断実施における注意点です。
1.健康診断結果の保存義務と届出義務
健康診断の受診結果は、個人情報保護の観点のもとで、各労働者毎に「健康診断個人票」を作成し、事業所に5年間保存する義務があります。
更に、常時50人以上使用する事業所の場合は、健康診断実施結果を労働基準監督署に届出する義務があります。
2.従業員雇入れ時の健康診断
雇入れ時の健康診断については、その雇入れ日以前3ヶ月以内に労働者自身が実施した健康診断結果を提出させることで代用出来ます。
※但し、以下に掲げる法定受診項目の中で未実施の項目が有る場合は、その項目についてのみ、会社が雇入れ時の健康診断を別途実施しなければなりません。
健康診断における法定受診項目〉
・既往歴、業務歴の調査
・自覚症状及び他覚症状の有無の検査
・身長、体重、視力、聴力の検査
・胸部X線検査
・尿検査
・心電図検査 ・血圧の測定
・貧血検査
・肝機能検査
・血中脂質検査
・血糖検査
 (以上11項目)
3.健康診断費用負担
健康診断費用負担については法律に規定は有りません。
ただ、法律で事業主に健康診断実施を義務付けている関係上、原則として事業主負担とすべきだと考えて下さい。
但し、雇入れ時に労働者自身が実施した健康診断結果を提出させる場合、又は、会社が実施する定期健康診断を自己都合により受診しなかった者に対して個別に健康診断実施とその受診結果の提出を指示した場合は、労働者本人負担としても何ら問題は有りません。
4.健康診断の受診時間の取扱い
定期健康診断の受診時間は(労働時間ではありませんので)無給にしても法律違反にはなりませんが、少なくとも会社で実施する定期健康診断の受診時間は通常の労働時間と同様(有給)に取り扱うことが望ましいと言えます。
一方で、一定の有害業務従事者を対象とする特殊健康診断の受診時間については、これを無給扱いにすると労働基準監督署是正指導の対象になりますのでご注意下さい。
5.定期健康診断の対象労働者
パートタイマーやアルバイトであっても、継続1年以上雇用する場合(又は1週の所定労働時間が正規雇用労働者の3/4以上の場合)は定期健康診断を行なう必要があります。
※労働法及び労働基準監督署の事業所調査では、正社員、パートタイマー、アルバイトといったその事業所内での身分上の呼称は一切考慮されません。
6.深夜労働従事者の定期健康診断は年2回
所定労働時間の全部又は一部が深夜時間(午後10時~午前5時)にかかる労働者については、半年に1回、定期健康診断を実施する必要があります。
※24時間営業の飲食店やコンビニエンスストアなどを経営されている方は充分注意して下さい。
例え学生アルバイトであっても、深夜労働に従事させている場合は、継続6ヶ月間雇用した時点で健康診断実施義務が生じます。
7.6ヶ月毎に1回の定期健康診断実施が必要な業務
先述しました特殊健康診断及び深夜労働従事者の健康診断以外にも、次に掲げる特定業務に常時従事する労働者に対しては、定期健康診断を6ヶ月毎に1回実施することが義務付けられています。
8.石綿(アスベスト)作業従事者の健康診断
平成17年7月に石綿障害予防規則が施行されました。
この規則により、建築物の解体などで石綿作業に従事する者に対しては、6ヶ月毎に1回、定期健康診断を実施して、その結果を「石綿健康診断結果報告書」という専用の書面で所轄の労働基準監督署へ報告することが新たに義務付けられました。
また、石綿健康診断個人票は、5年間ではなく、30年間の保存義務が課せられます。

これらのことから考えますと、健康診断は企業として実施、実施確認、実施後改善要請または命令、保管義務が課せられていますので、承諾書といわれる前の問題と考えます。

Re: 健康診断の受診結果提出について

著者ソウムさん

2008年05月27日 11:41

akijinさま
大変詳細なご報告ありがとうございました。

会社実施の健康診断ではなく自分で受診した結果の提出を
これにかえたいという従業員にはその結果を提出いただいてます。
ただその中でも、法定項目以外の結果についても
そのまま提出する者がほとどんなのですが、
厳重に保管すれば問題にならないでしょうか。

Re: 健康診断の受診結果提出について

社員の健康診断に関する保管の総責任者は総務部長あるいは人事部長がその責務を負ていると思います。当然ですが、検診結果の保管は法令に関する事項をとは考えますがそれ以外に社員の健康上に関する指摘があれば、診断医師の検診結果により再検診が必要と考えます。
それらの点からすれば、やはり保管義務は生じると考えます。

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> akijinさま
> 大変詳細なご報告ありがとうございました。
>
> 会社実施の健康診断ではなく自分で受診した結果の提出を
> これにかえたいという従業員にはその結果を提出いただいてます。
> ただその中でも、法定項目以外の結果についても
> そのまま提出する者がほとどんなのですが、
> 厳重に保管すれば問題にならないでしょうか。

Re: 健康診断の受診結果提出について

削除されました

Re: 健康診断の受診結果提出について

定期健康診断では、労働安全衛生規則の記録の保管にのってます。この場合、会社が行う健康診断を受けず、自分で選んだ健診機関でうけるのは、問題ありません。ただ、会社がシステムをつかっているのか、紙ベースかはわかりませんが、紙として、法定項目を満足していればいいです。できれば、衛生管理者の資格をもった、ものが保管した方がいいでしょう。保管の際は施錠できるキャビネットがいいです。
注意したいのは、健保や自分で受けたものは健保及び健診機関が保管するとともに、会社も保管します。また、医師の判断だけでなく、産業医の判断の記載され、それにもとづく措置が記載されてなければなりません。

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