━━☆━━━━━━━━━━━━
個人事業主が会社と交渉するには ━━━━━━━━━━━
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏ C O N T E N T S┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏
┏┏┏
┏┏ ◇
労働組合法上の
労働者
┏┏ ◇
労働者性を認めた根拠
┏┏ ・会社組織に組み入れられていた
┏┏ ・
契約内容を会社が一方的に決定
┏┏ ・
労務の対価として
報酬が支払われている
┏┏ ・個々の仕事の依頼に応ずるべき関係にある
┏┏ ・会社の指揮監督の下に
労務の提供を行っている
┏┏┏
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
労働組合法上の
労働者
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
バイク便の運転手やエステティシャン、講師、今回判決のあったカスタマーエンジニア(以下
CE)などは会社と
労働契約を結ばず
個人事業主として
請負契約で働くことがあります。
しかし
請負条件や
契約内容の
不利益変更などを会社側から迫られたとき、一人で会社と交渉し
ても逆に
契約の打ち切りをされたり、また仕事を失うことを恐れ交渉すらもできずそのまま会
社が押し付けてきた
契約内容を丸呑みさせられてしまう可能性は高いでしょう。
同
事業者で組合を作り
団体交渉に臨もうにも、これまで会社は「あなた達は
労働者ではない。
よって団交に応じる義務は無い」と応じないことが多くありました。
最高裁は4月、住宅設備のメンテナンス会社が製品修理を委託するCEと、劇場の合唱団員に
関し、このような状況で働く
個人事業主を「
労働組合法上の
労働者である」とする判決を出し
ました。【INAX事件、新国立劇場事件】
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
労働者性を認めた根拠
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
●恒常的な労働力として会社組織に組み入れられていた
当メンテ会社
従業員のうち、住宅設備機器に係る修理補修業務を現実に行う可能性がある者は
ごく一部であって、主として約590名いるCEをライセンス制度やランキング制度の下で管
理し、全国の担当地域に配置を割り振って日常的な修理補修等の業務に対応させていた上、各
CEと調整しつつその業務日及び
休日を指定し、日曜日及び祝日についても各CEが交替で業
務を担当するよう要請していたというのであるから、CEは上記事業の遂行に不可欠な労働力
として、その恒常的な確保のために被
上告人の組織に組み入れられていたものとみるのが相当
である。
●業務
委託契約の内容は会社が一方的に決定していた
CEと会社との間の業務
委託契約の内容は、会社の定めた「
業務委託に関する覚書」によって
規律されており、個別の修理補修等の依頼内容をCEの側で変更する余地がなかったことも明
らかであるから、会社がCEとの間の
契約内容を一方的に決定していたものというべきである。
●
報酬は級ごとに定められた一定率を乗じており、
労務の対価としての性質を有する
CEの
報酬は、CEが会社による個別の
業務委託に応じて修理補修等を行った場合に、被
上告
人が商品や修理内容に従ってあらかじめ決定した顧客等に対する請求金額に、当該CEにつき
会社が決定した級ごとに定められた一定率を乗じ、これに時間外手当等に相当する金額を加算
する方法で支払われていたのであるから、
労務の提供の対価としての性質を有するものという
ことができる。
●個々の仕事の依頼に応ずるべき関係にある
会社から修理補修等の依頼を受けた場合、CEは業務を直ちに遂行するものとされ、原則的な
依頼方法である修理依頼データの送信を受けた場合にCEが承諾拒否通知を行う割合は1%弱
であったというのであって、
・業務
委託契約の存続期間は1年間で被
上告人に異議があれば更新されないものとされていた
こと、
・各CEの
報酬額は当該CEにつき被
上告人が毎年決定する級によって差が生じており、その
担当地域も被
上告人が決定していたこと等
にも照らすと、たといCEが承諾拒否を理由に
債務不
履行責任を追及されることがなかったと
しても、各当事者の認識や
契約の実際の運用においてはCEは、基本的に被
上告人による個別
の修理補修等の依頼に応ずべき関係にあったものとみるのが相当である。
●会社の指定する業務遂行方法に従いその指揮監督の下に
労務の提供を行っている
CEは、会社が指定した担当地域内において、会社からの依頼に係る顧客先で修理補修等の業
務を行うものであり、原則として業務日の午前8時半から午後7時までは会社から発注連絡を
受けることになっていた上、顧客先に赴いて上記の業務を行う際、Cの子会社による作業であ
ることを示すため、被
上告人の制服を着用しその名刺を携行しており、業務終了時には業務内
容等に関する所定の様式のサービス報告書を被
上告人に送付するものとされていたほか、Cの
ブランドイメージを損ねないよう、全国的な技術水準の確保のため,修理補修等の作業手順や
被
上告人への報告方法に加え、CEとしての心構えや役割、接客態度等までが記載された各種
のマニュアルの配布を受け、これに基づく業務の遂行を求められていたというのであるから、
CEは会社の指定する業務遂行方法に従いその指揮監督の下に
労務の提供を行っており、かつ
その業務について場所的にも時間的にも一定の拘束を受けていたものということができる。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
判決で注意したいのは、「
労働組合法上の
労働者」と認定したのであって、「
労働基準法上の
労働者」と認めたわけではないことです。
つまり、後者は
労働者のより手厚い保護をコンセプトとしているわけで、
例えば、解雇については、客観的、合理的な理由が無ければ
権利の濫用となり無効とされます
が、そのレベルの保護が受けられるかどうかは、また別の話ということになります。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
┏━━━━━┓CH
ECK >>> ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┛┃┏━┳━┛ ̄ ̄ ̄ ┃ 社労・暁(あかつき) ┃
┃┣━┫ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗┣━┫
┓ ┗┳┛
http://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/
┗━━┛
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
━━☆━━━━━━━━━━━━ 個人事業主が会社と交渉するには ━━━━━━━━━━━
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏ C O N T E N T S┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏
┏┏┏
┏┏ ◇ 労働組合法上の労働者
┏┏ ◇ 労働者性を認めた根拠
┏┏ ・会社組織に組み入れられていた
┏┏ ・契約内容を会社が一方的に決定
┏┏ ・労務の対価として報酬が支払われている
┏┏ ・個々の仕事の依頼に応ずるべき関係にある
┏┏ ・会社の指揮監督の下に労務の提供を行っている
┏┏┏
┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏ ┏┏┏┏
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
労働組合法上の労働者
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
バイク便の運転手やエステティシャン、講師、今回判決のあったカスタマーエンジニア(以下
CE)などは会社と労働契約を結ばず個人事業主として請負契約で働くことがあります。
しかし請負条件や契約内容の不利益変更などを会社側から迫られたとき、一人で会社と交渉し
ても逆に契約の打ち切りをされたり、また仕事を失うことを恐れ交渉すらもできずそのまま会
社が押し付けてきた契約内容を丸呑みさせられてしまう可能性は高いでしょう。
同事業者で組合を作り団体交渉に臨もうにも、これまで会社は「あなた達は労働者ではない。
よって団交に応じる義務は無い」と応じないことが多くありました。
最高裁は4月、住宅設備のメンテナンス会社が製品修理を委託するCEと、劇場の合唱団員に
関し、このような状況で働く個人事業主を「労働組合法上の労働者である」とする判決を出し
ました。【INAX事件、新国立劇場事件】
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
労働者性を認めた根拠
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
●恒常的な労働力として会社組織に組み入れられていた
当メンテ会社従業員のうち、住宅設備機器に係る修理補修業務を現実に行う可能性がある者は
ごく一部であって、主として約590名いるCEをライセンス制度やランキング制度の下で管
理し、全国の担当地域に配置を割り振って日常的な修理補修等の業務に対応させていた上、各
CEと調整しつつその業務日及び休日を指定し、日曜日及び祝日についても各CEが交替で業
務を担当するよう要請していたというのであるから、CEは上記事業の遂行に不可欠な労働力
として、その恒常的な確保のために被上告人の組織に組み入れられていたものとみるのが相当
である。
●業務委託契約の内容は会社が一方的に決定していた
CEと会社との間の業務委託契約の内容は、会社の定めた「業務委託に関する覚書」によって
規律されており、個別の修理補修等の依頼内容をCEの側で変更する余地がなかったことも明
らかであるから、会社がCEとの間の契約内容を一方的に決定していたものというべきである。
●報酬は級ごとに定められた一定率を乗じており、労務の対価としての性質を有する
CEの報酬は、CEが会社による個別の業務委託に応じて修理補修等を行った場合に、被上告
人が商品や修理内容に従ってあらかじめ決定した顧客等に対する請求金額に、当該CEにつき
会社が決定した級ごとに定められた一定率を乗じ、これに時間外手当等に相当する金額を加算
する方法で支払われていたのであるから、労務の提供の対価としての性質を有するものという
ことができる。
●個々の仕事の依頼に応ずるべき関係にある
会社から修理補修等の依頼を受けた場合、CEは業務を直ちに遂行するものとされ、原則的な
依頼方法である修理依頼データの送信を受けた場合にCEが承諾拒否通知を行う割合は1%弱
であったというのであって、
・業務委託契約の存続期間は1年間で被上告人に異議があれば更新されないものとされていた
こと、
・各CEの報酬額は当該CEにつき被上告人が毎年決定する級によって差が生じており、その
担当地域も被上告人が決定していたこと等
にも照らすと、たといCEが承諾拒否を理由に債務不履行責任を追及されることがなかったと
しても、各当事者の認識や契約の実際の運用においてはCEは、基本的に被上告人による個別
の修理補修等の依頼に応ずべき関係にあったものとみるのが相当である。
●会社の指定する業務遂行方法に従いその指揮監督の下に労務の提供を行っている
CEは、会社が指定した担当地域内において、会社からの依頼に係る顧客先で修理補修等の業
務を行うものであり、原則として業務日の午前8時半から午後7時までは会社から発注連絡を
受けることになっていた上、顧客先に赴いて上記の業務を行う際、Cの子会社による作業であ
ることを示すため、被上告人の制服を着用しその名刺を携行しており、業務終了時には業務内
容等に関する所定の様式のサービス報告書を被上告人に送付するものとされていたほか、Cの
ブランドイメージを損ねないよう、全国的な技術水準の確保のため,修理補修等の作業手順や
被上告人への報告方法に加え、CEとしての心構えや役割、接客態度等までが記載された各種
のマニュアルの配布を受け、これに基づく業務の遂行を求められていたというのであるから、
CEは会社の指定する業務遂行方法に従いその指揮監督の下に労務の提供を行っており、かつ
その業務について場所的にも時間的にも一定の拘束を受けていたものということができる。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
判決で注意したいのは、「労働組合法上の労働者」と認定したのであって、「労働基準法上の
労働者」と認めたわけではないことです。
つまり、後者は労働者のより手厚い保護をコンセプトとしているわけで、
例えば、解雇については、客観的、合理的な理由が無ければ権利の濫用となり無効とされます
が、そのレベルの保護が受けられるかどうかは、また別の話ということになります。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
┏━━━━━┓CHECK >>> ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┛┃┏━┳━┛ ̄ ̄ ̄ ┃ 社労・暁(あかつき) ┃
┃┣━┫ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗┣━┫
┓ ┗┳┛
http://www18.ocn.ne.jp/~akatukip/
┗━━┛
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/