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訴えてやるー 1-3

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成長し続ける企業に!サービス業専門社労士日記(第703回)

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おはようございます。

メルマガ発行者のこまつじゅんいちです。

このメルマガは
サービス業特に飲食店経営者及び店長
売上が上がらないとお悩みの経営者
労務管理の難しさを感じている人事担当者
同業の社労士さん

へ向けてこまつが自由に書きたいこと書いているメルマガです。

テーマは
従業員のやる気と売上は本当に連動している」
です。

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小松潤一社会保険労務士事務所
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目次
■はじめに
■訴えてやるー 1-3
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■はじめに

就業規則等があったために会社が守られたってこと
結構あります。


自分で作成した就業規則が会社を守ったことも何度もあって
嬉しい半面

もし自分が作った就業規則が企業を守れなかったとしたら
えらいこっちゃだと


就業規則を作る際には細心の注意をしなければいけないですね。


さて話は変りますが最近はちょっと時間が取れるようになり
ゆっくりと物事を考える時間が取れるようになってきました。


あほみたいに今まで働いていたのでもっとゆっくりしようかと思いましたが
この時間があるうちに出来る限りのことをやっておかなければ
すぐに年末調整とかバタバタが開始されるのです。


8月にはいったらまた全力投球です。



さて今日も昨日の続きです。


今日はそんな話

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■訴えてやるー 1-3


事件ファイル1「管理監督者事件」


矢藤弁護士と田中さんはすぐに会社に行き人事課長と面会した。


矢藤弁護士
「初めましてイケメン弁護士です!!!」

吉田課長
「はあ 自分でイケメンって・・・・・」

田中さん
「吉田さん。どういうことですか俺が解雇されていないって」

吉田課長
「正確に言うと解雇は解雇なんだがお前が自分から辞めたいと言ってきたんだろ
 なんでいまさら会社を訴えるってどういうことだよ?」


話が全くかみ合わない


吉田課長は次のように説明した。

田中は店長として失敗して会社に居づらくなり
退職したいと会社に行って来た。

でも会社は田中の今までの功績なども検討しちょうど店舗も閉鎖されることになっていたから
本来であれば自己都合退職のところ事業縮小のリストラで温情的に
処理をしてあげた。

これにより失業保険もすぐに受給できるだろうし

一応法律にのっとって解雇だから1か月前に予告をするか
解雇予告手当を支給するかだが

もう面倒なので解雇予告手当として1か月分の給与を支給したとのこと



田中さん
「俺自分から辞めたいなんて一言も言っていません」


吉田課長
「でもここにお前の退職届があるぞ!!!それに解雇の同意書もここにある」


どういうことだ??


2つの書類を見せてもらった。

退職届には田中さんのサインまで入っている。

田中さん
「確かに俺の字に似ているけど俺書いていないです。この解雇の同意書にも
 俺の字に似てるけど俺本当に書いていないです。

 だって俺この仕事が好きで副店長としてやり直そうと真剣に思っていたんですから」


吉田課長
「この書類はお前が書いていないのか??じゃー誰が書いたんだよ。
 お前の字にそっくりじゃないか?
 うちとしてはもう終わった話だ。忙しいから帰ってくれる?」


田中さん
「でも俺は書いていないっす」



その日は企業の締切日と言うこともあって本当に忙しそうだったので
一旦帰ることに


書いていないはずの退職届がある
または田中さんがうそをついている

いずれにしても事実があるはずだ。

もし田中さんがウソをついているのであれば何が目的か?

もし会社がウソをついているのであれば何が目的か?


田中さん
「でも俺は本当に書いていないっす」

確かに田中さんがウソをつく必要はない。
別にウソをつかなくてもこの企業からはお金が取れる。

残業代

これは管理監督者でないとはっきりと言えるので
残業代はかなりの金額を取ることが可能だ。



では田中さんを解雇させて得をするのは誰か?

会社はいつも人材不足でたえず採用活動をしている
田中さんは同僚の中でも優秀な人材で
昇進も一番早かった。

そんな人材を失うことは会社としても損害のはず。


会社がウソをついているのか
田中さんがウソをついているのか?


矢藤弁護士
「調べてみよう」



調査を開始した。


まずは会社の人事吉田課長に連絡を入れてみた。

矢藤弁護士
「田中さんは退職届を書いていないと言っています。
 もし御社の中で誰かが書いて田中さんを退職に追い込んでいる人材が
 いるとしたらどうでしょうか?
 あともし退職自体を取り消せるならどうでしょうか?」


吉田課長
「しかし実際に退職届はここにあるわけで・・・・
 もし可能なら今度横浜に店舗を出店するのでその店長として
 田中には復帰してもらいたい位だよ」


矢藤弁護士
「田中さんがもし本当に退職届を書いているのにウソをついているとしたら
 何が原因でしょうか?」

吉田課長
「それはこの同意書だよ。退職の同意書に双方債権債務がないことを確認した
 という文章が入っている。つまり今後残業代の未払いなども請求できない
 という契約を田中とは交わしている」


矢藤弁護士
「そうか民事上で同意が取れているなら確かに残業代は請求できないかもしれない」


吉田課長
「吉田がウソをついているとしたら理由はお金だな。
 会社は今でも復帰してもらいたい位だから」

矢藤弁護士
「そもそも吉田課長は田中さんが退職届を書いたまたは持参した際に同席していました?」


吉田課長
「いや 俺は本社の人間だから現場のエリアマネージャーが同席しているはず」


矢藤弁護士
「では確認してもらっていいですか?エリアマネージャーが本当にいつ何時に田中さんから
 退職届を受け取ったか?」



吉田課長
「よしやってみよう」





角賀さん
「先生はどちらがうそをついていると思いますか?」


矢藤弁護士
「そうだな。会社がウソをつく理由が見当たらない。もしかしたら田中さんが
 ウソをついているかもしれない。

 君も良く覚えておくんだよ。依頼人の言葉をすべて鵜呑みにしてしまうと事実が見えなくなり
 誤った判断をすることがある。たとえ依頼人の発言でも本当にそうなのかを考える必要がある。
 
 依頼人のすべてが事実を包み隠さず話してくれているわけでない。
 
 ウソを言うこともあるし、一番多いのはウソは言っていないが事実も言って来ないことだ」




続く


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