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「有給休暇の賞味期限」と「計画休暇」





2013年6月28日号 (no. 729)
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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【「有給休暇の賞味期限」と「計画休暇」】
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■古いものを先に使う。新しいものは後。


お店で買ってきて冷蔵庫で冷やしている牛乳。古い牛乳が無くなる前に、新しい牛乳を買ってくる。おそらく、これが普通だと思います。

新しい牛乳を買ってくると、冷蔵庫には古い牛乳と新しい牛乳が入ることになる。

ここで、「よし、冷たい牛乳でも飲もうか」と思ったとき、あなたならどちらの牛乳を飲むか。

古い牛乳を先に飲むか。それとも、買ってきたばかりの新しい牛乳を飲むか。

どちらでしょう。


たぶん、「古い方を先に飲まないとダメになっちゃうから、古い牛乳から飲もう」そう考える人が多いのではないでしょうか。

新しいものから飲んでしまうと、古いものは消費期限が到来して飲めなくなってしまうかもしれないので、先に飲んじゃう。これが普通の判断だと思います。


有給休暇にも古い有給休暇と新しい有給休暇があって、「先入れ先だし」で取り扱います。つまり、有給休暇のFIFO(First in , First out)ですね。


有給休暇には賞味期限や消費期限はありませんが、先に時効が到来する休暇から使用します。

休暇の残日数の管理はもちろん必要ですが、休暇の有効期限(時効までの期間)も同時に管理する必要があります。


6か月時点で、10日の休暇。
1年6か月時点で、11日の休暇
2年6ヶ月時点で、12日の休暇。

勤続勤務年数と有給休暇の日数は上記のように対応しています。


1年6ヶ月勤務すると、「6か月時点での10日分の休暇」と「1年6か月時点での11日分の休暇」とを合わせて、21日の休暇になる。ただ、有効期限は両者で違っていて、6か月時点での10日の休暇は、2年6ヶ月の時点で時効に達する。一方、1年6か月時点での11日分の休暇は、3年6ヶ月の時点で時効消滅する。

もし、1年勤務した時点で、3日の休暇を利用した場合。休暇の残日数は、10日 - 3日 = 7日になる。その後、1年6か月時点で11日分の休暇が追加されるので、7日 + 11日 = 18日に残日数が増える。ここでのポイントは、有効期限の違う休暇が混ざっている点です。

例えるならば、古い牛乳と新しい牛乳が1つの冷蔵庫に一緒に入っている状況です。7日分の休暇は2年6ヶ月の時点で時効に。他方、11日分の休暇は3年6ヶ月の時点で時効になる。

牛乳ならば、紙パックの注ぎ口に消費期限が押印されているので、日付の管理は簡単です。しかし、有給休暇は形のない法律上の休暇ですから、牛乳パックのように日付を表示するわけにはいかない。それゆえ、牛乳よりも使用期限の管理に手間がかかります。


有給休暇を利用するときは、先に時効が到来するものから使用します。商品の先入れ先だしと同じです。

先に仕入れたものが古い商品ですから、この商品が先に売れるように、お店の商品棚でも前や上に陳列する。コンビニやスーパーと同じです。古いものが前に来て、新しいものは後ろに補充する。


労働基準法では、有給休暇の使用順序については書かれていません。だからといって、新しい有給休暇から先に使い、古い有給休暇時効で消滅するように処理することで、使える休暇の日数を減らしてしまうと、働いている社員さんからクレームが出るはずです。

先に新しい牛乳から買われると、古い牛乳が残ってしまう。そうなると、古い牛乳は割引して売り切らないといけなくなるし、それでも売れなければ、廃棄処分してしまう。だから、お店では古い牛乳が棚の前に来るようにして、入荷したばかりの新しい牛乳は後ろに陳列する。これは当たり前ですよね。








■新しい休暇から計画消化?。


有給休暇は働いている人の判断で使う休暇ですが、会社によっては計画的に有給休暇を消化しているところもあるはず。

例えば、2ヶ月ごとに1日づつ有給休暇を計画取得する職場があり、年間で6日の休暇(12ヶ月÷2ヶ月=6日)を計画消化するとしましょう。

さらに、計画消化する休暇は、休暇が付与された時点で控除するとします。具体的な例だと、8月1日の時点で、16日の有給休暇が発生した人(労働基準法39条2項を参照)がいて、16日の休暇のうち6日分を計画消化分として控除し、自由に利用できる休暇を10日付与します。

ちなみに、この人は、16日の有給休暇を利用できるので、4年6ヶ月以上勤務している人だとわかります。


年に6回、有給休暇を計画消化するとなると下記のようになる。

1月から2月の間で1日。
3月から4月の間で1日。
5月から6月の間で1日。
7月から8月の間で1日。
9月から10月の間で1日。
11月から12月の間で1日。

2ヶ月毎に1日の有給休暇を計画消化して、年に6日の計画休暇となる。


では、月日が流れて、勤続勤務年数が5年6ヶ月になったら、今度は18日分(労働基準法39条2項)の休暇が発生します。

さらに、この時点でも、計画休暇のために6日分の休暇を控除して、残りの12日分を自由利用の有給休暇として付与することになる。


さて、ここで問題が生じます。

4年6か月時点では、6日の計画休暇と10日の有給休暇がありました。さらに、5年6か月時点では、6日の計画休暇と12日の有給休暇がありました。

さらに、どちらの時点でも、新しく発生した休暇から計画休暇のための6日分の休暇を控除しています。


では、4年6ヶ月時点の休暇をほとんど使わず、9日分残した状態で、5年6ヶ月に到達したらどうなるか。

残っている休暇が9日。新しい休暇が18日で、計画分が6日、通常の休暇が12日です。

この場合、古い休暇が9日残っているのですから、この9日から計画消化分の6日を控除したほうがいいんじゃないかと思えます。新しい18日分の休暇から6日分を控除するのではなく、残っている9日分の休暇から計画分の6日を控除すれば、先に時効が到来する休暇から使えます。

買ってきたばかりの新しい牛乳から飲むのではなく、冷蔵庫に残っている牛乳から飲む。これと同じです。


もちろん、休暇の残日数が4日とか1日しかない場合は、足りない休暇を新しい休暇から補充するのもアリです。

しかし、休暇が6日以上残っているならば、やはり古い方の休暇から計画消化するのが妥当だと思います。


ただ、時効の管理を統一して、古い休暇と新しい休暇が混ざって混乱しないようにするために、新しい休暇から控除するという判断はあり得る。

確かに、計画休暇の中に古い休暇と新しい休暇が混ざっていると時効の管理が面倒ですからね。


有給休暇の計画取得は便利そうですが、色々と引っかかる点もあって、使い方を工夫しないと、却って不便になる場合もありますね。


一つの方法としては、「一定日数以上の休暇が残っている人だけを計画休暇の対象にする」のも良いと思います。

労働基準法39条5項では、5日を超える部分の休暇は計画消化できるので、計画休暇を取得する時点で6日以上の休暇が残っている人は計画休暇の対象とし、それ以外の人は対象外にすると良いでしょう。

1月から2月の間で1日。
3月から4月の間で1日。
5月から6月の間で1日。
7月から8月の間で1日。
9月から10月の間で1日。
11月から12月の間で1日。

このペースで休暇を計画消化するならば、1月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。3月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。5月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。7月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。9月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。11月1日時点で6日以上の休暇が残っているかどうか。というように判定して計画休暇を取得するようにすれば、計画分の休暇を事前に控除して確保する必要が無くなります。

さらに、入社したばかりの人や休暇の残りが少ない人がいても、計画休暇の対象外にすることができますので、計画休暇のために「有給休暇を前借りするような状態」を避けられます。

また、2ヶ月に1日の計画休暇なので、勤務スケジュールを調整して、交代で休暇を取得することもできます。一斉に全員が休暇を取得するのではなく、2ヶ月の間で休暇を交代で取得すればいいのですから、業務が滞ることもない。


もし、一斉に休暇を取得するようにしてしまうと、他の人が出勤してないのに、自分だけ出勤することになり、仕事にならない場合があります。

例えば、社員数が33人の会社で、有給休暇の計画取得で休む人が28人だったとしたら、残りの5人は通常通りに出社するはずですが、仕事はできるでしょうか。通常だと33人いるはずの社員が5人しかいない。そのような状況で通常通りに業務ができるかというと、無理ではないかと思います。

休暇を計画消化するのはよいとしても、休暇の取得日まで統一してしまうと、上記のような不都合が生じます。それゆえ、有給休暇を計画消化する場合、休暇日は社員ごとにズラす必要があります。さもないと、対象外の人だけがポツンと出社することになり、仕事ができなくなる。


ゆえに、2ヶ月毎に期間を区切って、その都度計画休暇の対象者を決めるのが私は良いように思います。






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Clockperiodは、出退勤の時刻をタイムカード無しで記録できます。タイムカード
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残業で悩んでいませんか?

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とはいえ、1日で8時間と固定されていると不便だと感じませんか? 1週間で40時間と固定されていると不便だと感じませんか?


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『残業管理のアメと罠』
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