相談の広場
いつも参考にさせていただいてます。
弊社は従業員数20名弱、
住宅資材の卸売りのほか、建設業の許可を受けています。
今回、安全衛生推進者であった役員が退職します。
後任の推進者を決めるのですが、
どのような人がふさわしいのでしょうか?
といっても選択肢はあまりないのですが…
そもそも、選任の条件に「安全衛生の実務に従事した経験」
とありますが、具体的にどのような経験があればよいのでしょうか。
選択肢1
女性事務員
工場・現場にいくことはない。
労災に関する処理、定期健康診断の段取り
労務安全に関する届出書の作成などは行っている。
選択肢2
男性営業社員
工場や現場への出入はあるが、
特に「安全衛生」に関わっているわけではない。
選択肢3
工場作業員
ちなみに、選択肢1は私自身なのですが・・・
ご指導よろしくお願いいたします。
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okishiho様
おはようございます。
在籍している事業所で衛生管理者をしております立場から ご助言を申し上げます。
「安全衛生推進者の業務」は労働安全衛生法の中で以下のとおり定義されています。
1.施設、設備等(安全装置、労働衛生関係設備、保護具等)の
点検およぼ使用状況の確認と必要な措置に関すること。
2.作業環境の確認および作業方法の点検とこれらの結果に基
づく必要な措置。
3.健康診断及び健康の保持増進の為の措置。
4.安全衛生教育に関すること。
5.異常な状態における応急措置に関すること。
6.労働災害の原因、調査、再発防止策に関すること。
7.安全衛生情報の収集、労働災害、疾病、休業等の統計作
成に関すること。
8.関係行政機関に対する安全衛生の各種報告、届出。
以上の業務内容を踏まえ、ご理解されておられるとおり、
「業務を行ううえで一定の経験を有している者の中から
選任しなければならない。」とされていますので、ご質問の
選択肢の中から選ぶのであれば、okishiho様ご本人が選任
されることになるのが適当と考えます。
(実際に現業に出向くことはなくても、定期健康診断、関係行政への届出等を作成しており事業所の社員の健康状態を
把握できる立場にありその実務経験者として該当すると
思われます。)
尚、ご存知のとおり安全衛生管理者や衛生管理者のような
労基署への選任報告の義務はありませんが、事業者は作業場の見やすい位置に安全衛生推進者の氏名を掲示して関係労働者に知らしめなければならないとあります。
以上、参考になれば幸いです。
「やっぱり、私かあ…。」とお嘆きの設問者は、僭越ながら安全衛生推進者には適任ではありません。本来の適任者を安全衛生推進者に選任し、設問者が事務方として補助するのが本来あるべき形と考えます。
横レスで済みません。法解釈の整理を。
まず安全衛生推進者とは、法第12条の3で法第10条第1項の業務(総括安全衛生管理者の職務)を担当する能力がある者から選任する、となっています。この業務を具体的に例示した通達が昭和63.9.16 基発602で、内容はNAOJ氏の示されたもの。
さらにこの事業場は建設業許可を持ち、おそらく木材・金属等の加工場もある可能性が高く、非工業的業種ではない。仮に50人以上いる事業場であれば、安全管理者、衛生管理者が選任され、それぞれ安衛則第6条、第11条に基づく定期巡視をする。その代替措置が安全衛生推進者であると考えるなら、定期巡視さえもしない安全衛生推進者は如何なものかと思います。
確かに講習受講をすれば法定要件を満たしますが、現場の作業標準を知り、作業工程を見て、作業管理をできる素養がない人でないと、安全管理が難しい。設問者がそこまで踏み込む意識があるなら差し支えないと思いますが、例えば木工機や研削盤が本来どういう形であるものか、から理解しないと、安全措置の不備や欠落を見抜けません。
また塗装工程やドラフトの仕組み等を理解していないと、有機溶剤等の有害物の暴露リスクを理解できない。防毒マスクの管理についても、現場の実情を理解していないと、せっかくの措置が定着しない恐れもあります。
さらに衛生管理者の事務員の女性が大号令をかけて、現場作業員が本気で清掃活動をするか? 資金を要する改善措置を経営陣に直談判できるか? 等を考えると、職務にある改善措置を実効性を持ってできるかという問題もある。しかも設問者の上司は総務責任者です。とても工場長と同じ温度感覚で現場の話ができるとは思えません。
設問者のご決意、ご覚悟は尊重しますが、余程現場の理解を得るか、誰もが恐れるお局様でない限り、最後には設問者自身が挟まれてしまうことも危惧しています。
私が経営者なら、③の現場作業者のうち、工場長の次ぐらいの中堅の人を選任して衛生面を叩き込み、設問者など事務方が支援する形をとります。今回の最大の問題点は、退職する前任者が後任を育てなかったことに尽きる。この教訓を大切にして頂きたく存じます。
諸氏に対し、失礼な文面で済みません。
okishiho様
最初に投書させていただいたNAOJです。
横から入り込んで投稿しますことをご容赦下さい。
小生もまゆち様の投書を拝読し、その着眼点になるほどと、あらためて勉強になりましたが、そうは言っても現実は・・・と仰るならば「作業主任者」に「安全衛生推進者」を兼務してもらい、事務補助をokishiho様が行うという立付けではいかがでしょうか。(労基署等の監督局等、専門家に相談することが必要だと思いますが・・)
まゆち様の法的解釈を踏襲すると、「作業主任者」とは安全労働衛生法で労働災害を防ぐために管理を必要とする一定の
危険または有害な作業・設備をあらかじめ定め、それらに該当する作業・設備は一定の専門資格を有する「作業主任者」に直接管理監督させると定められえております。
「作業主任者」は都道府県労働局長の免許を受けた者又は
登録を受けた者が行う技能講習を終了した者の中から選任しなければなりません。
御社の場合建材卸しと建築業が業態とありますので、「作業主任者の選任が必要な作業」に分類される(木材加工用機械作業主任者)又は(木造建築物の組立等作業責任者)に該当される方が工場長または下位職の方におられるのではと推察します。
「作業主任者」であれば、れっきとした有資格者危険作業の指揮ならびに有害設備の管理者でもありますので、或いは、まゆち様が助言された組織に近づくことが出来るかもしれません。
残念ながら今まで整備されていなかった環境を整えることは
とても力のかかることですが、この場に相談されたokishiho様ご自身が何とかしなきゃと考えた気持ちに正直に向き合ってやってみるしかないと思います。本当に大仕事だとは思いますが諦めず嘆かずに手探りであっても頑張ってみてはどうですか?
okishiho様ご自身にとっても後々財産になる仕事だと思います。成就されますように・・・NaoJ
僭越ながら追記を。
木材加工用機械の作業主任者は、木工機が5台以上ある場合に選任義務があります。ただ、設問者の会社はおそらくプレカット材を現場に持ち込み、可搬式の丸鋸等で造作をしている可能性が高いと考えます。すると本社工場自体も人数的に考えて、加工材を仕入れて小割する程度の設備と思われます。つまり木材加工用機械の作業主任者の選任義務自体がない可能性が高い。
さらに木材加工用機械作業主任者というのは、一般に職人の頭か跡継候補。職人に労働衛生云々の業務は酷だと考えます。
工場の運営面では、工場長など「生産管理」を見る人と、半ば総務的な視点も持った管理面を見る「現場管理」の人がいます。工場長は生産を上げて収益向上を主体に考え、一方品質管理等の担当者はクレーム対応や不良品率などマイナス面の削減を考える。その両者の意見を工場長に集めて工場長が工場運営をする。
誤解を承知で述べるなら、職務の内容が「男性的なもの」「女性的なもの」の違いがあり、会社を支えるという共通認識がありながらも、その手法や視点、経過は全く違う部分があるように思います。
すると、作業主任者というのは「生産管理」側の立場であり、現場管理の職務を与えるのは本人に大きな負担。生産にも少なからず影響すると考えます。現場に対する素養や経験、知識がある人でも、その意思や能力を「同じ方向」に発揮させないと、事業規模が小さく職務が細分化されていない場合、本人も現場も混乱することを懸念します。職人気質はそう簡単に抜けないと思います。
車でいうと、アクセルを踏む人とブレーキを踏む人を分けるということ。サッカーならFWとDFの育って来た環境は違い、MFになる人には違う特性が必要です。木材加工用機械作業主任者は、今まで生産というアクセルを踏むことだけを考えて実践してきた人ですから、私なら推進者には指名しません。
ある程度小規模の事業場であっても、人材教育の上で、どの人にどのような方面の能力を発揮してほしいかという専門性と、将来の幹部候補生には両方のバランス感覚を持ってもらうジェネラリストとしての育て方を考える視点が必要と考えます。
つまらん話ばかりで済みません。
推進者はゼネラリスト、つまり将来の工場長候補の人がオススメ。
幹部候補生にとって必要不可欠な経験です。
将来のために、「ちょうどいい人」を大切に育成してください。
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