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店舗改装で休むと休業ですか?




2010年1月1日号 (no. 454)
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http://www.soumunomori.com/profile/uid-20903/





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---3分労働ぷちコラム---
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本日のテーマ【店舗改装で休むと休業ですか?】
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■新店舗を開設したり、店舗を改装する間の休み。



飲食店をチェーン展開している企業だと、毎月のように新店舗を開設していきますし、老朽化した店舗の改装にも積極的ですよね。


ただ、新店をセットアップしてる間や店舗を改装している間はどうしても一時的に営業を停止しなければいけません。

例えば、新店を開設するにあたって人材を新規に採用したとして、その人たちはあらかじめ雇用契約を締結するものの、新店が開店するまでは仕事ができないこともあるかもしれません。もちろん、チェーン展開している飲食店ならば、近隣の店舗で事前研修ができますから、必ずしも雇用されたのに働けないのような状態にはならないかもしれません。

また、改装している間は営業できません(ただし、改装の内容によって異なる)から、その店舗の人たちは休まなければいけなくなるでしょう。ここでも、チェーン展開している飲食店ならば、近隣の店舗へ一時的に移って、自店が改装中であっても他店で仕事を続けることができるかもしれません。


しかし、チェーン展開企業のように、他店舗に人材を回避させることができない飲食店(1店舗もしくは数店舗でしか開業していないお店など)だと、どうしても社員さんを休ませなければいけなくなるでしょう。

となると問題になるのが、休業手当の扱いです。


新店開設や店舗改装で社員さんを休ませる状況になったとき、会社は休業手当を支給するべきでしょうか。それとも、支給しないのでしょうか。







■「会社の判断で休みになる=使用者の責任」とは限らない。



まず、「使用者の責任で社員さんを休ませたときは、休業手当を支給する」というのが労働基準法での決まりです。

ただ、「使用者の責任」とは何なのかが労働基準法の条文を読むだけではハッキリとしませんよね。


「会社の判断で休ませたら全て休業手当が必要だ」と考えている人もいるのですが、これでは不条理です。「会社の判断で休ませる=使用者の責任」と杓子定規に扱ってしまうと、会社を拘束しすぎるのではないでしょうか。


使用者の責任」とは、単に使用者の判断で休ませるという意味ではなく、「使用者に何らかの落ち度があって、その結果、社員さんを休ませなければいけなくなった」という意味ではないかと考えています。つまり、使用者に落ち度が無い状況で社員さんを休ませても休業にはならないはずです。


例えば、インフルエンザと休業について考えてみると、すでにインフルエンザに罹患している社員さんがいて、その社員さんは咳を繰り返し、熱っぽく、いかにも体調不良の雰囲気を醸し出している状況で、その社員さんに対し会社が「しばらく会社を休んで、体調を回復させてから仕事をするように」と指示して、その社員さんを休ませたとしたら、これは休業ではないのですね。いわゆる病欠と同様の扱いですから、休業として扱う必要はないのです。また、本人の病気によって休んでいるのですから、使用者の責任ではないですからね。


ただ、家族がインフルエンザに罹患しており、一方、社員さんはピンピンしている状況で、その社員さんを休ませると、これは休業です。本来ならば休ませる必要は無く、仕事に支障が出るわけでもない(感染するという支障はあるかもしれない)のに、あえて休ませているのですから、これは使用者の責任なのですね。


話を戻すと、新店開設や店舗改装で社員さんを休ませる状況になったときは、これは「作業所の正当な閉鎖」に該当し、労働基準法の休業として扱わないのが妥当だと私は考えます。


もちろん。店舗をチェーン展開している企業のように、他店舗に社員さんを動かす選択肢があるにもかかわらず、あえて休ませるという扱いをすると休業として判断されるかもしれませんね。つまり、代替的な手段を選択できる状況ならば「作業所の正当な閉鎖」には該当しないと判断する人もいるかもしれません。



上記のような問題は、休業手当の扱いを考える状況で、「使用者の責任」とは具体的には何なのか、どんなときに使用者の責任になるのかを客観的に示せていないために起こっているのですね。












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タイムカードを使うときに負担なのは、専用の打刻機を用意しなければいけないし、
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残業で悩んでいませんか?

「長時間の残業が続いている」
残業代の支払いが多い」
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こういう悩み、よくありますよね。

ニュースでも未払い残業代の話題がチラホラと出てくるぐらい、残業に対する関心は高くなっています。

法律では、1日に8時間まで、1週間では40時間までしか仕事ができません。その水準を超えてしまうと、残業となり、割増賃金が必要になります。

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「えっ!? そんな仕組みがあるの?」と思った方は、ぜひ『残業管理のアメと罠』を読んでみてください。


『残業管理のアメと罠』
http://www.growthwk.com/entry/2012/05/22/162343?utm_source=soumu&utm_medium=cm&utm_campaign=soumu_cm20160308HT



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