相談の広場
出向する社員の社会保険加入についてお尋ねします。
出向者については「給与を多く負担する会社の社会保険に入れる」と聞いています。
出向先が給与を負担するので、出向先の社会保険に入れるべきだと思いますが、出向先が厚生年金の強制適用に当てはまらないので、厚生年金および組合管掌健保に加入していません。
「出向することで社員の不利益にならないように」とも聞いているので、社会保険だけは出向元の被保険者のままにしておくことは可能でしょうか。
因みに労災と雇用保険は出向先も適用事業所として加入しています。
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モリゾ- さん
こんにちは
以下の文は、丁度、適切な専門家の説明がありましたので引用し記述します。
『労災保険は出向先。雇用保険は主たる雇用関係のある方。健康保険
と厚生年金保険については賃金の支払いのある方に適用します。
出向には在籍出向(以下、「出向」という)と移籍出向(以下、「転籍」
という)があります。
転籍の場合は、出向元との雇用関係をいったん終了し、出向先と新た
な雇用契約を結ぶことになりますので、転籍の場合の社会保険は、す
べて出向先で適用となり、転籍先の社員と同じ扱いとなります。
しかし、出向の場合には、出向社員は出向元、出向先の両方と雇用関
係を持つことになりますので、社会保険によって扱いが異なります。
まず、労災保険は、労働者が労務を提供しているところで適用されま
す。出向先で被った業務上の災害に対する休業補償、障害補償、遺族
補償等の各給付は出向先で労災の申請をします。
その際、出向元から賃金の一部が支払われている場合には出向先の賃
金と合算して平均賃金を算定し、被災労働者に正当な補償が行なわれ
るようにします。
雇用保険は主たる賃金を受けているところで適用されます。
どちらか主かを判断しづらい場合には、労働者が選択するどちらか一
方で、被保険者資格が認められます。保険料については、主たる賃金
の支払われているところで申告、納付します。』
なお、雇用保険の失業給付については、主たる雇用関係がある事業主
の支払う賃金のみによって算定します。
厚生年金保険と健康保険は、出向先と出向元とで、どのように賃金が
双方で負担されているのかによって取り扱いが異なります。
1.出向先が全額支払う場合
この場合には、出向先の社会保険に加入します。出向元事業主は、社
会保険事務所(または、健保組合)にΓ資格喪失届」を提出し、出向先
は「被保険者資格取得届」を提出して、新しい資格取得をします。
保険料(事業主負担と本人負担分)は出向先が納付義務を負います。
2.分担して支払う場合
この場合には、出向元での被保険者資格はそのまま継続し、出向先で
も「被保険者資格取得届」を提出します。出向労働者がどちらの適用
事業所の被保険者になるかを選択し、選択した事業所を管轄する社会
保険事務所に「二以上事業所勤務届」またはΓ所属選択届」を提出し
ます。
保険料の納付は、まず出向労働者の指定した保険者が出向元、出向先
双方の賃金を合算し、標準報酬月額を算定し、それぞれが負担する賃
金額の割合に応じて保険料を納めます。
3.出向元が全額支払う場合
この場合には、出向元の被保険者資格が継続されます。
一般に、出向元が組合健保に加入していて、出向先が政府管掌という
場合には、保険料や給付に差があるため、出向元で賃金全額を支払い、
被保険者資格を継続することが多いようです。
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